ああ、びっくり 2

さて、前回はこの2年半における香港の物価の上昇ぶりに吃驚したという話を書いたのだったが、実のところ、物価の上昇などより何より私を驚かせたのは、香港の道や店や地下鉄の駅に溢れる中国本土からの観光客の数だった。尖沙咀や旺角、銅鑼湾などの繁華街では、それこそ歳末大売り出しのアメ横並みに観光客がひしめいているのだ。その数だけでも混み合うのは必至なのに、どういうわけだかみなカラカラと小型~中型のスーツケースを引っ張って歩いているので、その混雑ぶりたるや並大抵ではない。本土観光客に人気の化粧品店や貴金属などは押すな押すなの盛況で、聞こえるのは普通話ばかり。香港の第一言語である広東語で客と話している店員など、ほとんど見かけなかった。

もともと観光は香港の主要産業のひとつだし、2003年に中国本土人の香港・マカオへの個人旅行を許可する「港澳個人遊(港澳自由行)」が始まり、その対象が03年の10都市から、現在の49都市へと拡大するにつれ、本土からの観光客は年々、増えてきてはいたが、しかし私たちが住んでいた最後の2010/11年当時は、ここまで多くはなかった。

あんまりびっくりしたので、この実感は統計数字で裏付けられるのだろうかと香港旅遊局のウェブサイトを見てみたら、2014年の訪港外客数はなんと6084万人(前年比12%増)で、うち7割が本土からの観光客! 香港自体の人口は約723万人(2014年8月香港統計局)だから、年間で人口の9倍近い観光客を受け入れているわけで、いやはや恐れ入りましたという他はない。ちなみに同じ2014年の訪日外客数は1341万人で、これでも過去最高だそうである。

いくら金を落としてくれる観光客でも、ここまで数が増えると当然ながら問題も出てくる。まずは単純な数の増加による公共交通機関や道路の混雑。雪だるまの元同僚の一人は、朝、道を横断するスーツケース集団をやり過ごすだけで、15分は余分にかかると言っていた。また繁華街の商店は観光客に占拠された形で、地元の香港人はほとんど買い物できない。(私も旺角の某商店で買い物するつもりだったのだが、あまりの人の多さ、レジまでの行列の長さに早々に諦めて店を出た。ま、私は今回は観光客で、地元民てわけではないのだが) 

そして買い物する観光客が増えれば、商業用店舗の家賃は上がる。上がった家賃が払えない店は、どこかもっと安い場所に移動するか、店をたたむか。実際、かつて地下鉄旺角駅のすぐ上、ネーザンロード沿いのビルにあった私たちのジムは消えていたし、そのジムの上にあったお気に入りの精進料理レストランは、今回、旺角駅と油麻地駅のちょうど中間、つまりどちらの駅からも余り近くない、ネーザンロードから1本裏に入った、あまりぱっとしないビルの4階に移動していた。精進料理では、一等地のビルの家賃は払いきれなかったと見える。

しかし、たとえ家賃が払える店でも、その上昇分は一定程度商品価格に転嫁されるわけだから、当然ながら物価を押し上げる。前回書いた物価の上昇、不動産価格上昇の一因は、本土からの観光客の激増にあるのだ。おまけにその高くなった家賃が払えるような店は本土観光客相手の店が大部分だから、目抜き通りで目立つのは「周生生」「周大福」「莎莎」「卓悦」といった貴金属、化粧品店の看板ばかり。そして薬局。近年、中国国内では品質粗悪、場合によっては有毒な食品や乳幼児用粉ミルクが販売される事件が起きており、ために安全な品を香港で買って帰ろうとする観光客が多いのだ。これは私が住んでいた頃からそうだった。ウィキによれば、化粧品店、ドラッグストアの数は2004年から2013年の10年間に、15倍に増えたそうである。逆に減ったのは、地元民相手の食料品店や家庭用品店、新聞スタンドや文具店で、それぞれ30%、25%減。前掲の雪だるまの元同僚も、昔近所にあった小さなレストランや食料品店は、みんな薬局(粉ミルクを売っている)になってしまったと言っていた。“みんな薬局”というのは多少大げさな物言いだろうが、長くそこに住んでいる彼女の実感としては、そういうことなのだろうと思う。

外の人から見れば、中国の一部である香港に、中国本土からの観光客が押し寄せているだけではないか。結局のところ同じ中国人同士ではないかと思われるかもしれないが、香港は中国ではない。確かに1997年に香港は中国に返還され、英国の植民地から“中華人民共和国香港特別行政区”となったが、1949年の解放以降、大躍進、文化大革命、改革開放といった共産党支配下における歴史を歩んできた中国本土と、アヘン戦争の結果による1842年の香港割譲以降、英国植民地としての歴史を歩んできた香港では、言葉だけでなく文化や生活習慣、人々のメンタリティが相当程度違う。香港人は自身と中国本土人(大陸人)を、明確に区別している。表面はどうあれ、香港人の心の中には本土の中国人を“あか抜けない田舎者”として蔑視する感情が確かにあるし、現在はそれに加えて“金だけはある成金”といったやっかみ半分の見方もちらちらしている。香港人に対し“同じ中国人”などと言ったら、怒りはしないまでも不快に思う人が大多数だろう。だからこそ、この本土からの観光客の増加は、文化摩擦をも引き起こしているのだ。

中国本土で普通語を勉強した者として、私は香港人のこの大陸人に対する根深い蔑視を容認するものではないが、しかし異なる生活習慣を持つ人々を大量に迎え入れざるを得ない香港人の困惑と不快も、よくわかる。

しかも香港には、観光客だけでなく本土からの移民も年々増えているのだ。2014年8月に香港統計局が発表した数字によれば、同年7月1日現在の香港の人口は723.48万人で前年同期比4.73万人(+0.7%)増。そしてこの4.73万人中、自然増は1.33万人で、残りの3.4万人はほとんどすべて中国本土からの新移民なのだ。そこに中国政府の意図が働いているか否かは別として、この調子で本土からの移民が増え続ければ、かつて新疆ウイグル自治区に漢族が大量入植して人口構成比ががらりと変わったように、香港の人口構成比が大きく様変わりして、たとえ普選が実施されても、何の問題もなく中央政府寄りの候補者が選出される日も近いかもしれない。総面積1104平方キロと、東京都の半分程度の面積しか持たない香港が、この調子で移民を受け入れ続けることができるのかどうかは別として。
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ああ、びっくり 1

引き続き丑三つ時にぱちりと目覚める時差呆け生活を送っている。
今、午後2時。眠い。
香港とカナダ東部の時差は13時間。
完全なる昼夜逆転を元に戻すのは大変なのだ。

それはともかく、今回2年半ぶりに香港に行って、そのあまりの変貌ぶりにほとんど言葉を失った。変化の速さ、変わり身の早さが売り物の香港とはいえ、この2年間の変化は、かつて住んだ16年のうちのどの2年間よりも大きいという気がした。

まず驚いたのが物価の上昇ぶりだ。元の住まいの近くにホテルを取ったので、チェックインを済ませるとさっそく洗濯(磅洗)と買い物に出かけたのだが、10年以上通った馴染みのスーパーは場所と作りだけは元のままだったものの、売られている食品が、牛乳もジュースもカップ麺の類いも、思わず「え?」と我が目を疑いたくなるような値段で、雪だるまと二人、棚の前で出しかけた手を引っ込めて、まじまじ値札を見つめてしまった。

その後行った街市も同様。かつては10元で4~5個は買えたりんごが、今は10元で3個。同じく盛りで売られている梨や火龍果(ドラゴンフルーツ)も、値段が同じなら数が少なく、数が同じなら値段が上がっている。雪だるまが好きで、香港に行ったら食べようかと言っていた柚子(ポメロー)も1個22元では、かつてその半値程度で買っていたことを覚えているだけに、手が出ず仕舞い。

香港政府の統計では、この3年間の物価上昇率は累計で20%弱のようだが、香港在住の友人や元同僚などに聞くと、実感としての物価上昇率は30%超のようで、「以前は20元台だったマックのセットが、今は30元台」「茶餐店の定食も40元以上が普通」と、このところの物価の上がり具合を、あれこれと例を挙げて説明してくれた。

しかも物価は上昇しても、給料はそれに見合って上昇してはいないそうで、実際、香港統計局の数字では全業種における給与の中央値は2013年(2014年はまだ出ていない)で14,000元程度。今は円安だから換算すると約22万円になるが、ボーナスはほとんど期待できず、あっても1か月分程度の香港であってみれば、月収22万円の場合、年収は約286万円。300万円を切るのである。別に多くない。

それでいて家賃は相変わらず目を剥くほど高い。買い物ついでに近所の不動産屋も覗いてみたが、かつて私たちが住んでいたマンションの、同面積のフラット(3LDK)など、700万元台(1億円超)の値段が付いていて、それこそ仰天した。このマンション、私たちが出た2011年当時は400万元台だったのである。しかも3LDKとはいっても、実質面積は70平米程度。築25年の中古で、内装に凝っているわけでもなく、全く普通の中間所得者向けとしか言いようのないアパートなのだ。それがこの値段では、もう庶民には全く手が出ない。

買うのは諦め借りるにしても、3LDKで家賃月額22~25000元(33~38万円)では、夫婦二人で働いても給料ほとんど丸々家賃で消える計算である。払えるわけがない。もちろん香港の場合、夫婦に子供2人程度なら3LDKなどには住まず、よくて2DK、下手をすると1DKのフラットでも普通だが、それにしたところで家賃が13000元~では生活はかつかつ。家賃を払うために働いているようなものである。不動産価格が上がって喜ぶのは、自分の住まいのほかに賃貸用の物件を持っている人か、仲介業者、開発業者くらいのもの。無産の庶民の不満が爆発するのは当然だ。

しかしまあ、物価の上昇だけなら、世界中どこにでもある話。もっとインフレの激しい国・地域だってあるのだから、私も驚きはしても「私が知っていた香港はもうない…」などと、深い嘆め息をついたりはしない。今回、私がしみじみ遠い目になったのは、別のことが要因だ。しかしそれについては、また次回。なにしろここまで書くのに、2日かかっている。時差呆けの頭は、実に動きがのろく、お話にならない。帰ってきて今日で4日。いったい、いつになったら正常に戻るのか…

過度の期待は禁物

日曜日、トイレから「あーっ!」という声が上がったので、何事かと思って行ってみたら、雪だるまが「壊れた」と言って、ぱっくり割れた便座を指さしていた。かねて重い人が座ると便座が割れることもあるとは聞いていたが、まさかそれが我が家で発生するとは・・・ しかも引越まであと2ヶ月という時に。

 

しかし割れた便座のまま大家さんに引き渡し、というわけにはいかないので、翌日ジムの近くの内装用品街に買いに行った。3月に広州往復をしていた時、帰りのバスが停まる場所近くに壁紙だの、ドアだの、浴室用品だのを売っている店が集まった通りがあることを発見したのである。ウチの近所の水電工事の師傅に頼むより速いかと思ったのだが、あいにく灰色の便座は在庫なし。「明日には来る」というので「ほんとにぃ? 私あさっては忙しいから、明日絶対ね」と頼んでその日は帰った。

 

で翌日「香港の店の“明日”はだいたい明後日か明明後日の意味だが、昨日あれだけ念押ししたのだから来てるかも」と思ってジムの帰りに頼んだ店に行ってみたら、私の顔を見た店員はハッとした表情を見せ「まだ来ていない。ちょっと待て」と、それからやおら電話をかけ始めた。で、2、3軒目で「灰色の在庫あり」となり、「今取りに行って来るから、ここで待て」という。

 

しかし私は店でぼーっと待っているのがいやだったので、取りに行くというお姉さんと一緒に行くことにした。ところが在庫があるはずの店に行ってみると、灰色のはないという。「おいおい、さっきの電話は何だよ?」であるが、怒ってみても始まらない。また歩いて別の店に向かう。思ったより遠く、延々歩く。ふと周りを見ると、すでに地下鉄1駅分歩いている。「これだから、香港の“明日”は当てにならない」と思ったが、まあ元々そんなもんだと思っているので、格別憤りを覚えるわけでもない。幸い2軒目の店には在庫があり、無事ゲット。便座を抱えて地下鉄2駅分歩いて家に帰った。

 

今後、香港で暮らすかも知れない方に一言。上記のようなエピソードを知ると「香港のお店って信用できない」と思われるかもしれないが、私の感想としては、信用できないというより、過度に期待してはいけないという方が近い。誠意がないわけではないのである。相手の言葉はその時点での希望的観測なのだ。ただ何しろ観測なので、その後それが実現されるかどうかはわからない。天気予報同様、当たらないこともあるということである。

菓子を配る

昨日はお世話になった社内のみなさまに菓子を配った。退職挨拶の菓子である。「わたし辞めます。長い間大変お世話になりました」などと言いつつ、顔見知りに配るのである。ウチ程度の会社だと、ふつうは美心とか東海堂とかの1個7−8元のケーキが多いのだが、私はクリームやフルーツで飾られたケーキ40個を崩さずに配り歩く自信がなかったので、どら焼きにした。これなら個包装されてるし、メーカーは地元HKだが、もとは日本の菓子だし、私の退職挨拶にはちょうどいいかと思ったのである。

 

この退職挨拶の菓子配り、某日系銀行勤務の友人のとこでも、某証券会社でも、欧米資本の雪だるまの会社でもあるようなので、私は全HK的習慣かと思っていたのだが、某日系企業のオトモダチのところではやっていないそうである。会社の規模とか職種とかにもよるのだろうか? よくわからん。

 

ちなみに羽振りのよかった頃の金融某社に勤めていた友人によると、辞める人はだいたいステップアップの転職だったので、意気揚々と近所の5つ星ホテルのケーキや有名パティスリーのケーキ(1個25元超)とを配り歩く人が多かったそうである。なるほどリーマンショック以降のシテた金融業界とは違いますな。

 

税金清算

七面倒くさいパワポが終わって、ほっと一息。パワポのくせに、9ポで紙面にびっしり書き込んでるシートが何枚もあって、老眼乱視の目が死ぬかと思った。画面を150%くらいに拡大すると、今度は全体が見渡せないし。老眼とかもレーシックでましになるのかなあ。なるのなら試してみたいなあ。

金曜日、4時で早退して税務局に行き所得税の清算手続き。HKは次年度の収入を予想して税金を先払いする分があるので、5月で仕事を辞める(=収入がなくなる)2011年については、還付があるもよう。と言っても邦貨数千円程度だが。

それにしてもその前に人事部から税金清算用の書類を貰った時、最終支払額が給料+年休未消化買取分だけだったので、つい「長期勤続報奨金はないの?」と聞いてしまい、担当に思いっきり怪訝な顔をされた。

以前、オトモダチおよび前の会社の同僚が「今年で5年勤続だから辞める時長期勤続の報奨金がつく」と言っていたので「そうか、5年以上働くと、長期勤続ナントカがつくのか」と思っていたが、どうもウチの会社にはそういう制度はないもよう。席に帰って改めて『社員ハンドブック』を確認してみたが、そんな項目はぜえんぜえんなかった。ちぇ、残念。

考えてみれば、前の会社も、オトモダチの会社も日系だったよ。日系だから日本の退職金に倣って長期勤務ナントカがあったのであって、HKのふつーの会社に退職金に相当するものなんか、あるわけないのだった。日本を去って20年近く経っているくせに、いまだに無意識に日本の習慣に沿って考えていた自分に、自分で突っ込みを入れたくなった。

サーベイ

例の“嬢ちゃんと本を読む猫”チャートが届いた。おっさんくさい猫がなんとも可愛く、刺し始めたくてたまらないが、今から始めちまうのはやはりまずいよなあ。こんなもん始めちまったら引っ越し準備が進まんぜ。スクロールフレームも必要だし、やっぱり引越し後の楽しみに取っておくべきだよなあ。(と言いつつも、やりたくて堪らない。ああ、うずうず)

一昨日の夜だったか、珍しくウチの電話が鳴り「父に何かあったか」と出てみたら香港大学かなんかの電話による調査だった。香港のさまざまな政府機関、部門の名を上げ、この機関/部門を知っているか、知っているとしたら、その仕事ぶりに満足しているか0-100の間で満足度を示せというのだけれど、私が知っていると答えられたのは「食物および衛生局」「漁農自然護理署」「教育局」「労工および福利局」「香港天文台」「税務局」「消防処」「香港警務処」くらい。

このうち“その仕事ぶりに対し満足度を示せる”=満足や不満を感じるほど活動内容を把握している、あるいはそのサービスを利用したことがあるのは、「食物および衛生局」「香港天文台」「税務局」「香港警務処」だけだ。

「食物および衛生局」は毎朝、ウチの近所の道を竹箒で掃除しているおじさん、おばさんが同局の名入りのベストを着ており、うち一人のおじさんとは「おはよう」をいう仲。おじさんは暑い日も寒い日も実に精力的に道を掃いており、おじさんだけでの判断なら満足度100点だが、まさか道掃除が同局のメイン事業とは思われないので、その辺考慮して70点。

「香港天文台」は台風やら黒色暴雨の度に、ウェブサイトをチェックさせていただいており、まあまあ当たっているので満足度80点。

「税務局」香港の政府機関の中で、最も頻繁に付き合いのある役所といえば、何と言ってもここ! 住み始めて15年、毎年毎年一度も忘れることなく税金をご請求くださり、還付があればさっさと小切手を送ってくださる代わり、払い忘れると実にしっかりとペナルティを加算してくる。その効率性の高さは賞賛に値する。よって80点。

「香港警務処」いわずと知れた香港ポリース! 例の無犯罪記録証明でお世話になったが、受付、担当、電話を受けた人、どの人もみな大変親切であった。それしか知らんが、それだけで判断、80点。

それにしても香港に住んで15年、うすらぼんやり生活していると政府機関の名前などほとんど意識に上ることなく、調査係のお嬢さんが政府機関の名を挙げる度に「知りません」「名前は知っているけど、何をしてるか知りません」と答えるのは、なんとも申し訳ない気がした。

RDD式調査で、受けた人が香港人だろうが外国人だろうが関係ないんだろうけど、なんだかすごく政府機関認知度の平均値を引き下げた気がして、ごめーん!と感じる。ただ、いったい誰に対してごめーん!なんだかは、実はよくわからない。

“危険分子”追い出し

今年8月深センで、第26回ユニバーシアード大会が開催されるが、中国当局は“安全かつスムースな開催”に向け、過去100日間に8万人の“危険分子”を深センから追い出したそうである。

この“危険分子”、原文では「治安高危人員」と表記されているが、どんな人たちかというと;
1. 刑事犯罪の前科があリ、深センに長期滞在しており、かつ正当な職業や合法的収入源がない人
2. 正当な職業がなく、昼間寝ていて夜出歩くなど生活が異常で、収入源が疑わしく、市民からの通報があリ、現実的脅威がある人
3. 薬物使用、不定期的な薬物販売、盗品故売の疑いがある人
4. ニセの身分証を使用し旅館に居住あるは住居を賃貸している人
5. 深センに長期滞在し、児童を操って物乞い、スリ、売春させるなど違法な収入により生活している人
6. 騒ぎを起こす精神病患者、他人に危害を与える人
7. 社会への報復を意図する極端な言動があり、他人や公共の安全に危害を及ぼす可能性のある人
ということである。

中国の統計によれば、深センの実質管轄人口は約1300万人、常住人口は約901万人(うち戸籍人口は約259万人)だそうで、つまり常住人口の1%弱が“危険分子”として追い出されたことになる。

しかしこの“危険分子”、実際に違法行為をしていると言える5はともかく、ほかは単なる“アヤシイ人”。2の前半なんて、ただのプー。電気が来てなくて日が暮れると真っ暗になるような超田舎ならともかく、都市では「昼間寝ていて夜出歩く」人なんか珍しくもない。第一、薬物使用の“疑い”や、騒ぎを起こす“可能性”くらいで、生活している場所から追い出されたのではたまらんと思う。

事実、中国のネットでも「人権侵害だ」との批判が出ており、「権力乱用だ」とする法律家もいるが、深セン市公安局の副局長氏は「この程度のこともせんでは、なんのための公安、治安維持か」とかなり強気。

それにしてもこの追い出された8万人の人、どこに行ったのだろう。どこかにまとめて収容できる施設があるとは思えんし、単に深セン市の境界の外に追いやっただけなのかしらん。

卒業写真

以前、「卒業式が取りやめになった」と書いた知り合いのお嬢さん、着物&袴姿で出席という夢が叶わなかったので、この週末マンションを引き払うため親子3人で日本にでかけた際、代わりに貸衣装サービス付の写真館(←古い言い方ですみません。最近の用語ではなんというのでしょうか?)で写真を撮ったそうである。

「そう、よかったね。袴なんて穿けるの卒業式くらいだもんねえ」と言ったら、確かにいろいろ着られて嬉しかったけど、袴はいくら、着物はいくら、草履は、髪飾りはと料金が加算されていくし、写真自体も高いのでけっこうお金がかかった。全部で18万円!くらいだったというので、「ひぇー!」とびっくり。

「な、なんでそんなにかかったの?」と聞いたら、「お父さんとお母さんも、貸衣装着て写真撮ったから…」とのこと。

うおお、親子3人で着物着てポーズとって、写真撮りまくったのか??
いや、いいんですよ。いいんですけどさ。自粛、自粛で、いまどき日本人でそんなにパアッと遣ってくれる人いないだろうし、ここはオカネモチの中国人によっしゃあ!と大盤振る舞いしていただいて、日本経済に活を入れていただくのが一番の良策であろうと思いますから。

しかしそれにしても、卒業写真に18万円か。うーむ。あるところには、あるもんだな。

大げさ見出し、平時はご愛嬌だが

ご当地の新聞、フリーペーパーのおおげさな表現なんとかならんのか? 過激な見出しと過激な写真/イラストはご当地の新聞のウリで、平時はそれも愛嬌でよろしいが、非常時もそれでは知性を疑われる。 

「大核災来了! 百倍輻射四散 全球恐慌」(昨日のフリーペーパー)「4機組告急 輻射超正常六千倍」(今日の経済日報)「欧美警告 核災失控」(今日のりんご新聞)等々。他は見ていないが、きっと同じような見出しを巨大フォントでべたに配していたのだろう。

“警告”も報道の役割だというのは承知しているが、いたずらに恐怖を煽るような表現、情況を誤認させるような表現は控えた方がよろしいのではないか。一般人は原子炉の構造や、放射線や、被曝について、その深刻さを充分正確に判断できるような知識を、普段から持ち合わせているわけではないのだ。事に当たって、正確な情報を伝えるのは、報道の役目と思うが。

もっとも新聞も全部この調子なわけではなく、信頼できる情報源で情報を取り、東京で観測された放射線量は、直ちに人体に影響を与えるような量ではないと確認した東京在住の香港人の女の子の話も、囲み記事で紹介されていた。彼女はこれからも毎日、発表される放射線量を確認し、東京から避難するかどうか決めると書かれていたが、いかんせん見出しの小さい囲み記事。巨大フォントのパニック見出しに圧倒されて、目立っているとは言いがたい。こういう記事とか、いたずらにヨウソ剤を服用すると、副作用が起きますよ、という記事こそ大見出しで載せて欲しいのだが。

香港郵政

昨日はまた頭痛と眼痛で半分死んでいた。いつもは左目&頭なのに、昨日は珍しく右目。ご愛用のイブプロフェンも効かず「勘弁してくれよ・・・」な日。今日はまだましだが、左目奥に重量感。快調な日は週の半分だけか、ったく。となると、快調な日を大事に使うしかないんかな。

ところで昨年11月、○大に書留郵送を依頼した書類が1カ月以上経っても届かなかった時、私は香港郵政のホットラインあてに「レジスターNo.××××の書留は今どこにありますか?」と問い合わせメールを出した。1月初めのことだった。そしたら問い合わせに対する返事は来なかったものの、それから4、5日して当の書留郵便が届いたので「あ、見つけて届けてくれたのね」と了解していたのだが、それから2カ月も経った今週月曜、香港郵政の担当者から「お問い合わせありがとうございます。お尋ねの郵便物について調査いたしましたところ、当郵便物は2011年1月12日に配達済みであることが判明いたしました。より詳しい情報をお知りになりたい場合は、送り主の方から投函した郵便局あて問い合わせていただくのがよろしいかと思います。敬具」というメールが来た。

「・・・・・・」
問い合わせから2カ月も経ってから、ついでにとっくの昔に配達したあとで、「お尋ねの郵便はすでに配達しましたよ」とお返事をくれる香港郵政って・・・。
丁寧な英文のお返事メールを見つめて思わず「我早就知道了・・・(とっくに知ってるがな・・・)」とつぶやいてしまった。
何考えてるのだ、香港郵政?

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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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