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青空あたま

水が半分入ったコップのたとえ話は、いろいろなところで引き合いに出されるので
いまさら説明するまでもないと思うが、「半分ある」か「半分カラ」か
「まだ半分ある」か「もう半分しかない」かという楽観、悲観の2つの見方に分けるなら
私は間違いなく「半分カラ」「もう半分しかない」と見る、悲観的なタイプである。
新奇なアイディアを聞けば、まず失敗するだろうと予想するし
「石橋を叩いて渡る」どころか、叩いて強度を確かめなければならないような橋は
はなから渡らない。落ちるに決まっている、と思うからである。

こういう性格はよく言えば慎重、堅実。“しっかり者”と人から評されることもあるが
本人としては微妙である。
何しろジンセイ、楽しくない。
何かをやってたまたまうまく行き、一瞬ぱあっと喜んだとしても
次の瞬間、「次回はこんなうまいことは行くまい」だの
「うまくいったように見えただけで、実際のところは失敗だったのではないか」だの
悲観的見方が暗雲のように視界を覆ってきて、一瞬のうれしさを帳消しにしていく。

うまく行ったように見える時でこれだから
失敗などしようものなら大変である。
どっと落ち込んで、胃の中にじっとりと重たい石を抱え込んだようになり、
そのことばかりが頭をよぎって、ぎゃあ、ぎゃあと悲鳴をあげ続けることになる。
およそ健康によろしくない。
それに第一、苦しい。

なので、失敗しても極力落ち込まないよう気持ちを前向きに、
失敗したことをくよくよ思い悩むのではなく、
今後に向け、建設的改善策を考えて失敗の苦しさから逃れようとするのだが
そのように頑張ってみても、落ち込みから抜け出すのはなかなか難しい。

実は昨日もそんな失敗をし、夜中、ぱっちり眼が冴えてしまって
なかなか寝付かれなかった。
寝付かれないので、文珍さんのと吉朝さんのと枝雀さんのと
「地獄八景亡者戯」を3つきいて、それから寝た。

朝起きた時には少しはましな気分になっていて
失敗の痛さもやや薄らいでいたが、
それにしてもこの物事を悲観的に見る性癖、
やり損ねたことばかりが頭の中をぐるぐるし、
自分に向かって「ばか、ばか、ばか!」と言い続ける、
万年軽度鬱病みたいなアタマは、なんとかならないものか。

ああ、一度でいいから、抜けるような青空に輝く太陽、みたいな
明るい人になってみたい。
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浮遊物

去年の秋、雪だるまが「視野にゴミのようなものが見える」と言い出した。
目を動かすとそのゴミみたいなものも一緒に動く、というので
たぶん飛蚊症だろうと思ったが、同時に閃光のようなものが見えることもある
とも言うので、一応眼科医に診てもらった。

眼科医の診断はやはり飛蚊症とのことで、網膜剥離や網膜穿孔ではなかったので安心したが
残念ながら飛蚊症は加齢に伴う生理現象のようなもので、治療法はない。
現状では剥がれてしまった硝子体を元に戻すことはできないので
視野に漂うこのゴミのようなものは、いったん出現したらずっとそのまま。
消えることはないのだそうだが、幸い(?)、しばらくすると脳の方が無視することを覚えて
次第に気にならなくなるのだそうである。
実際、雪だるまも、3、4週間たったら気にならなくなったと言っていた。

とまあここまでは、夫婦とはいえ他人事だったのだが
今年になって私の視野にも黒いゴミが出現しだした。
雪だるまより5年も早い出現である。
しかも出現したのは、いい方の右の目。
まともにモノを見ることができない左の目なら諦めもつきやすいが
なんでよりによって頼みの綱の右の目に飛蚊症が起こるのか?

年を取るということは、こういう身体の衰えや不調と折り合いをつけ、
無理をせず、といって諦めきって活動を制限したりせず
身体を騙し騙し、やりたいことをやっていくことなのだとわかってはいるが
それでもだんだんにやってくるさまざまな衰えを「やれやれ…」という思いなしに
受け入れるのは難しい。
ついつい「もっと早く医学が進歩して、人工眼が実用化されればいいのに」と
草薙素子ちゃん並みの義体化を夢見てしまう。
スペアの目、欲しいなあ。

歩行不自由につき

昨日、脚立から落ちかけて左踵を痛め、歩行不自由になったので、やっとブログを更新する暇ができた。このところ、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、あれを編んだり、これを作ったりで、なんやかやと結構忙しかったのである。

が、歩行不自由になってみれば、ジムにも行けないし、散歩クラブにも行けない。掃除も思うに任せない(片足で掃除機をかけたり、モップをかけたりするのは、かなり難しい)ので、勢い椅子に座って編み物三昧。しかし編み物ばかりしていると目と手首が痛くなるので、ではちょっとここらでサボっているブログの更新でも、という次第。

脚立から落ちかけたのは、玄関ドア上の窓にクリスマス用の電飾を取り付けようとしていたら、どういうわけだかぐらり脚立が横に傾いて、空中に放り出されそうになったので、脚立と一緒に倒れるよりは・・・と、とっさに脚立から飛び降りたのだが、生憎飛び降りた先が玄関の三和土、コンクリート+石のタイルの上だったので、着地の際したたかに左踵を打って、(不)名誉の負傷、一丁上がり。

踵と足の裏がちょっと腫れているだけなので、別に踵の骨を砕いたわけでも、ヒビが入ったわけでもないと思うが、とりあえず今のところは左踵に体重をかけようとすると「びゃあ」と激痛が走るので、左側に杖をつき、右足だけで歩いている。なかなか不便である。しかし、こういうこともやっていれば段々上手になるもので、昨日よりはうまく杖を操れるようになってきたし、左踵の痛みが和らいできたせいもあって、昼頃からは階段の上り下りもできるようになった。これでだいぶ移動が楽になった。うちは正味3階建ての家なので、階段にお尻をついて1段、1段、腕の力だけで上ったり下りたりするのは、結構しんどかったのである。

ところで、この杖というものだが、今うちにあるのはこのタイプで、

       cane1.jpg


つまり握りはT型、柄はまっすぐで高さ調節可能、先端はゴム。人工股関節の手術をする前、雪だるまが使っていたものである。当時、雪だるまは傘を杖替わりにしていたりしたので、それよりはましだろうとこれを買ってあげたのだが、今回、自分の足が不自由になって使ってみると、この杖、あまり使いやすくない。両足を使える人が歩行の補助に使うのならこの形でよいのだろうが、片足しか使えない人が、自身の体重の半分くらいをかけて使うには、握りが硬すぎて手が痛いし、ゴム先も接地面積が小さすぎて安定に欠ける。階段などではぐらついて、少々怖い。

同じ使うなら、こういう先端が四つ足になったものの方が、

      cane2.jpg

しっかり身体を支えてくれて、安定がよさそうである。この次買う時は、こういうのにしよう。それでもだめになったら、次は歩行器か電動車いすか。サイボーグみたいな電子制御義足というのは、まだないようだから。


歩行器1 前脚が車輪になったタイプ

walker.jpg

歩行器2  カゴ付きもあります

walker2.jpeg



予約が取れない 2

さて、続き。

毎日、毎日試しても電話では予約が取れないので、
「これはもう直接行くしかあるまい」と、予定通り木曜の朝8時前に
診療所に行き、入り口前に陣取った。
診療所が開くのは8時半なのだが、早めに行って順番待ちをしないと
近い日にちの予約が取れない、あるいは「今月はもう一杯です」くらいの
ことを言われて、来月回しにされてしまうのではないかと危ぶんだからである。

が、そうして朝もはよから並んだにも関わらず、
実際に診療所が開いて、当人のL君ともども受付で、
「家庭医はいないが、診てもらいたい」と申し込むと、
「電話予約なし、家庭医なしの人は診ない」とけんもほろろ。
だから、その電話予約が取れないからこうして直接出向いたのだと言っても
とにかく通常、この診療所に家庭医のいない人は診られない、とのことで
ただし来週の木、金なら家庭医のいない人でも診る。
電話で予約を取って下さいと日にちを書いたメモをくれ、
ついで、あるいは隣町の病院でもよければ、
この番号に電話すれば予約が取れる可能性がある
と別の小さいチラシをくれた。

くれはしたが、とどのつまり、どちらも電話による予約が必要ということは
つまり元の木阿弥、振り出しに戻って、電話でピッポッパを再開ということである。
その埒の明かなさはすでに十分経験済みだったので
他を試そうと、まだ朝が早いのを幸い、前日お散歩マダムの一人が
「あそこなら家庭医なしでもだいじょうぶ」と紹介してくれた
病院横の診療所に行ってみることにした。
が、ここでも「予約なし、家庭医なしの人は診ない」と、
冒頭の診療所同様のつめたーいお返事。
どうやらマダムの情報は古かったらしい。

まったくこれでは家庭医のいない病人は、座して症状悪化を待ち
救急で病院に担ぎ込まれるしか、診療してもらえる見込みはないかのようである。
あるいは私費のクリニックに行くか。

事実、先日会った雪だるまの親戚の一人も、生粋のケベッコワーズだが
別の街から今の街へ昨年引っ越してきたばかりなので家庭医がいない。
家庭医を頼みたくても、どの医師も手いっぱいで
新規の患者は受け付けてくれない、と嘆いていた。
しかも、知り合いに聞いても同様の状況の人は珍しくないそうで、
だから彼女の近所では、私費の(日本でいうなら自由診療の)
クリニックに行く人が多いそうである。
彼女が住んでいる街は、生活に比較的余裕のある人たちが多い区域だから
それでもよいが、一般的に私費のクリニックは年会費(約400~600ドル)
が必要なうえ、1回の診療に100ドル前後かかる。
普通の人が気軽に払えるような金額ではない。

となれば、仕方ない。
いつ予約が取れるかわからないが、また電話でピッポッパを再開である。
うちの町の診療所は前日の午後6時から、
隣町の病院は当日の朝4時45分(!)から電話受付開始ということで
「朝5時前に受付開始って、どういうことよ?」と思いつつも
土曜の朝、寝ぼけ眼でまず隣町の病院から試してみると、
これがなんと空きがあると言う!
私は自分の耳が信じられなくて、録音を2、3度繰り返して聞いてしまった。
そして急ぎメールでL君に連絡すると、まだ寝ていなかったL君から
折り返し電話が来て、その日の昼、一緒に隣町の病院へ行くべく約束した。

そして無事、医師に診察してもらえたのだが、
色々と検査をしてみないことには診断は下せないということで
その日は診察と採血だけでおしまい。
一応鈍痛があることを訴えたのだが、鎮痛剤の処方もなし。
L君は診てもらえてほっとしたようだし、こちらもまあ少し安心したが
どこが悪いのかはいまだわからず、今はただ腹部の超音波検査と
胃カメラによる検査の日程連絡を待つ日々である。

L君からは早速翌日の夜に「病院から連絡は来た?」と問い合わせがあったが
なんの、なんの。この辺の病院の諸検査日程は常にぎっしり詰まっており
実際に検査を受けられるのは、早くても医師による申し込みから1、2週間後。
検査によっては3、4週間待ちもざらである。

L君は「中国なら、朝行って検査して、午後には結果がわかるのに・・・」と言うが
ここはケベックなのだ。診察も検査も手術も、患者が病院で直接費用を払う
必要はない代わり、順番待ちの時間は長い。
米国みたいに基本的に自力更生、一部を除き国による保険制度はなくて
いったん重い病気に罹ったら、高額の医療費に破産もあり得るなんてのも困るが
順番待ちしている間に死んでしまうのも困る。
日本のように、一部自己負担付き皆保険制度というのは悪くない制度だと思うが
それにも問題がないわけではないし、どの制度も一長一短、
どれがいいというわけでもないのだろうか。
ただ自分が何の病気かわからず、じっと待たねばならないのは辛い。

〇〇と共に生きる

前回の定期検診の際、いつも通りの問診、触診の後
処方箋が切れかかっていたので、新しい処方箋を書いてもらったのだが
その際、担当の Dre. M に、「体重はどう?」と聞かれたので
手をひらひらさせて、少し不満そうに「まあまあです」と答えた。
クリスマス、新年のパーティラッシュ期に増えてしまった体重を
やっと少し元に戻したものの、それ以上は減らせなくて
困ったものだと思っていたところだったからだ。

するとドクターは「この薬は体重を増加させる傾向がある。
それは仕方のないことなので、諦めてください」という意味のことをおっしゃった。
確かに抗エストロゲンの副作用を調べていた時、
ホットフラッシュや頭痛、吐き気、抑うつ症状と並んで体重増加というのもあったが
あまり気にしていなかった。
私にとってはそんなことより、薬のせいで元からある片頭痛がひどくなったり、
気鬱が進行したりすることの方が、不安材料としてはより深刻だったからだ。

が、幸い、ホットフラッシュにしろ頭痛にしろ、現れた副作用は大したことはなくて、
というか副作用なのか、もともとの更年期障害から、あるいは持病からくるものなのか
区別がつかない程度で、だからまあ言われた通り、毎日服用していたわけだが
そうか、この服用以来、増えてしまった体重2㎏は、
もしかするとタモキシフェンのせいだったのか? へー。

そして、ドクターはこの副作用を説明する際、
わざわざ「あなたによくわかるように英語で言います」と言って、
フランス語から英語に切り替えて説明してくれたのだが
その際の「我慢しなさい/諦めなさい」の表現が、
“You have to live with it.” で、言われたとたん脳内に、
「肥満と共に生きる私」という大見出しが浮かんでしまい、ちょっと吹きそうになった。

しかし「諦めなさい」と言われれば、やってみたくなるのが人情というもの。
その日以来1か月、私は食物を減らし気味にし、
以前効果のあったダイエットメニュなどに切り替えて
増えた2㎏を元に戻そうとしているのだが、
これが減らない。
かなり頑張っても、減らない。
ちょっと減っても、またすぐ、しゅるしゅると元に戻ってしまう。

まあ、きっちり厳格にカロリー計算しているわけではないので
減らしているつもりでも、どこかに穴があるのだろうが
それにしても以前なら、この程度でも減量はできたのである。
それができないのは、やはりタモキシフェンのせいか、
はたまた年を取って新陳代謝が変わってきたせいか。
いずれにしても薬の服用が終わるまであと2年、
ドクターの言う通り「肥満と共に生きる」ことになりそうである。
ふえーん・・・

低体温

このアライグマTシャツ、自転車に乗っているってところがかわいくて
欲しいのだが、私が普段買っているTシャツの7倍くらいの値段なので、買えない。

どこかで似たような画像を見つけて、自分でアイロンプリントしようかしら?


raccoon.jpg


それはともかく、私は最近、自分が低体温気味であることを発見した。
先日、世界がくるん、くるんと回っていた時、
熱があるのかと思って体温を計ったら、逆に35.4度しかなくて
「あれ、何か冷たいもの食べたっけ?」と思ったが、
(私は体温は腋窩ではなく、口中で計る)
その後、何度計りなおしても常に35度台なので
どうもこれが本日の私の体温らしいと合点。

そういえば、以前、やはり調子が悪かった時も
同じように35度台だったなあ、と思い出した。

ネットなどで適当に調べてみると、最近、体温が低めの人が増えているらしい。
原因は、運動不足とか、偏った食生活とか、ストレスとか
夏の冷房とか、いろいろあるようだが、私の場合、ジムに行ったり
お散歩会に参加したり、ほどほどに運動はしているし
甘いものに目がないという弱点はあるにせよ、
野菜、豆中心の食事を心掛けているし
仕事してないからストレスないし、冷房使ってないし
原因として考えられるのは、更年期によるホルモンバランスの崩れくらいなのだが
これは乳がん再発予防に抗エストロゲン剤を飲んでいる身としては
如何ともし難し。

体温が常に35度台半ばくらいだと、血行不良や免疫力の低下などにより
病気にかかりやすくなるそうで、ついでに、本当かどうか定かではないが
がん細胞は35度でもっとも活発に活動するのだそうで
とすれば、がん予備軍の私としては、体温向上にこれ努めなければならない
ことになるのだが、うーん、今以上に運動に励み、冷たい食べ物を避け
せっせと足湯にでも浸かるべきなのだろうか。
某サイトでは「シャワーだけの入浴は避け、ちゃんと湯船につかりましょう!」
なんてあったが、うちの湯船に首までつかるには給湯タンクを空にしても足りない。
胸の下までくらいしか来ない湯では、却って冷えてしまいそうだから、
服を着たまま足だけお湯につけ、温めるしかなさそうだ。

世界は回る

今日は朝、目を開けたら世界が左から右へゆっくり回転していた。
立ち上がったら気持ちが悪くなったので、またすぐ水平に戻した。

水平になってもまだ世界は回転していたが、悪心は収まった。
あーら、めまいなんて30年ぶりと思ったが
頭痛はしないし、耳鳴りもしないし、横になっていさえすれば世界は平和。

なので午前中はそのまま、くうくうと寝て過ごした。
普段私はいったん目が覚めると二度寝とかはできないたちなのだが
今日は驚くほどよく眠れた。
目を閉じると、10分もしないうちに、くくーっと眠りに引き込まれる。
1時間もすると目が覚めるのだが、そこで目を閉じればまたくくーっ。

そうして午前中ずっと眠っていたら、昼過ぎには世界の回転が止んだので
午後は起き上がって少し動き回ったが、外へは出ず。
結局、朝からずっとパジャマのまま過ごした。
ぐうたらな1日。

そして午後8時の今、午前中あれだけ眠ったにもかかわらず
もうすでになんだかねむいので、これを書き終わったら、寝る。
ぐうたらな1日の仕上げは、とことんぐうたらに。

残念

私が毎日飲んでいるタモキシフェン(抗エストロゲン剤)の処方箋の有効期間は1年で
だから毎年4月に、主治医のDre.Mに新しい処方箋を書いてもらう。
そしてそれを持って薬局に行き、1か月分ずつ処方してもらうわけだが
今年の4月にもらったそれは、医師殿、忙しさのあまりついうっかりしたのか
服用量が2倍の20mgになっていた。

もともとタモキシフェンは、年齢とか病状に応じて
毎日20mg服用する人と、その半分の10mg服用する人とがいるようで
去年書いてもらった時も、「あれ、あなたは10mgでしたっけ? それとも20mgでした?」
と聞かれたくらいなので、聞かれなかった今年、
処方量が20mgになっていても、びっくり仰天というわけではなく
「ははあ、Dre.M、間違えたね」と思っただけ。

それに私が服用しているアポ・タモックスの場合、1錠中のタモキシフェン含有量は20mg。
10mgの私は、だから毎月薬をもらうと、あらかじめ全部を半分に割って
半錠にしたのを毎日1個ずつ服用しているのである。
少なく間違えられるのは困るが、多い分には一向に困らない。
むしろ、お間違いの処方箋で1回に30錠、つまり2か月分もらえるのなら
今まで毎月だった薬局通いが、2か月に1回に減る。
手間が省けてラッキー♪ てなもんである。

しかもしかも、薬の量が2倍だから薬代も2倍かと思ったら
これがなんと約1.5倍にしかならず(15錠で約14ドル→30錠で約19ドル)
ますますラッキー。
どうも薬代は2倍になっても、薬局の調剤料は2倍にはならないから
こちらが支払う料金は割安になるということらしい。
私は「しめしめ、このままで行けば毎月4ドル浮くぞ。1年では48ドルだぞ」と
Dre.Mに処方箋を訂正してもらう気などさらさらなく、ひとりほくそ笑んでいたのだったが

しかし、今日、5月に2か月分もらった薬が終わりかけたので薬局に出かけたら
今回薬剤師殿が手渡してくれたのは、正しい服用量の15錠。
今まで通りの15錠。
どうやら前回、薬局で「服用量が2倍に増えたのか?」と聞かれ
「否」と答えたので、薬剤師が医師に確認し、処方量が正しく訂正されてしまったらしい。

手渡された薬瓶を見てかなりがっかりしたが、文句を言えた筋合いではなし。
「1年で48ドル浮く♪」夢は、あっけなく消えた。
残念。

正露丸の代わり

香港にいた頃は、距離的、文化的に近いせいか
食べ物でも薬でも文房具でも何でも日本製品が溢れていたので
そうしたければ何の問題もなく、ハウスのカレールウでカレーを作り
パイロットのHI-TECやぺんてるのシャーペンで字を書き、
湿疹にオロナインを塗り、腹痛に正露丸をのむことができたが、
カナダの田舎に引っ越して5年、いまや身の回りで見かける日本製品は
車と家電くらいになってしまった。
ドラッグストアに行っても、ロート目薬も太田胃散も、なーんにもない。
文房具屋に行っても、三菱ユニもトンボ鉛筆も、なーんにもない。

最初はいやはやと思ったが、ないものはないのだから仕方ない。
食べ物は、もともと和食はほとんど作らないから
1年に1回くらいモントリオールに出かけ、アジア食品店で
料理用酒と味噌と味醂を仕入れてくれば何とかなるし
(さすがに醤油はこの田舎のスーパーにもある)
シャンプーや基礎化粧品は諦めて北米ブランドで手頃なのを
試行錯誤の末に見つけたし、
諦めきれない文房具は、ネットで日本のを手に入れたし、
薬も、これがなくては生きていけない頭痛薬は
もともとイブプロフェン命!で、
北米製の方が日本製より1錠当たりの含有量が多いので
(たとえばエスエスのイブA錠は2錠で150㎎、北米のAdvilとかは1錠で200㎎)
香港時代も北米製を愛用していたくらいだし
だからだいたいは日本のものがなくても何とかなっているのだが
唯一、代わりを見つけられないでいるのが正露丸。

私の胃腸はどちらかといえば頑健で、
少しくらいおかしなものを食べても、下痢や腹痛を起こしたりはしない。
だから日常的に正露丸のお世話になっているわけではないのだが
それでもたまにはお腹がしくしくするとか、どうもお腹がゆるいということがある。
そういう時、この100年以上の歴史を有する、天下の常備薬は
副作用など過剰に心配せず、安心して飲むことができ
しかもそこそこ効き目があるので、大変便利なのである。
お仕事時代の出張にも、頭痛薬と正露丸は必ず携帯していた。

だから香港を離れるにあたっても、正露丸は普通のと糖衣のと
2種類贖い、こちらまで携えて来たのだが、さてその大事な正露丸も
5年経ってそろそろ賞味期限というか、有効期間が切れかけてきた。
まあたとえ有効期間が過ぎても、半年くらいならまだだいじょうぶかなあ
という気もするが、しかし有効期間の過ぎた薬を飲んで
効かないだけならまだしも、より調子が悪くなったりしたら本末転倒。
まったく馬鹿馬鹿しいことになってしまうので、
できればこちらで同じような薬を見つけたいのだが
北米で「飲み過ぎ、食べ過ぎ、食あたり、下痢、腹痛」のとき
飲む一番ふつうの薬って、何なのだろう?
関節痛のとき飲むアスピリンくらいしか薬と縁のない雪だるまは
「知らない」とそっけない。
この次ドラッグストアに行った時、じっくり胃腸薬の棚でも見てみようか。

突然のお電話

昨夜ご飯を食べていたら急に電話が鳴った。
発信者番号の出ない“Private caller”
「いったい誰よ?」と思ったら、これがなんと病院から。
「明日マンモグラフィをしますから、朝8時20分に来てください」と。

私は一瞬、聞き間違えたのかと思い、雪だるまに代わって
もう一度聞いてもらったが、やはり内容は同じ。
「明日、マンモグラフィ、8時20分」

言われてみれば確かに担当医のM先生から昨年末、
「次の定期検診は4月ね。あ、でもその前、1月にマンモグラフィしますから」
とは言われていたが、1月になっても、2月になっても
病院から何の連絡もなかったので、ころり忘れていた。

しかしまあそれにしても、なんと突然なこと。
たぶん急にキャンセルか何かが出て、それで急きょ私に順番が回ってきたのだろうが
検査の24時間前に通知というのは、なかなか忙しい。
私は仕事も何もないヒマな人だからいいが、
働いている人や、子どもやお年寄りなど、
世話をしなければならない相手がいる人は段取りが大変で
急に言われても困るだろうなあ、と思う。

それでもまあ、行って来た。
夜中、目が覚めた時には後頭部に頭痛が起きていて
「とほほ、こんな時に頭痛とは・・・」とげんなりしたが
朝になって鎮痛剤を飲んだら、少しはましになったので
元気よくとはいかなかったが、とりあえず時間通りに出頭。
幸い朝早い時間だったので、待ち時間も少なく
検査自体も手慣れた技師さんだったせいか、すいすい進んで
9時前には放免。

しかしいつものことながら、ほとんど平面の乳房を
むりやり圧迫板ではさんで撮影するのは、結構痛い。
ほんの数秒のこととはいえ、やっぱり痛い。
だから私はマンモグラフィが、あんまり好きではない。
そして、このあたりの年配のご婦人によく見かける
牝牛のように大きな乳房だったら
撮影も簡単で、挟まれてもあんまり痛くないのかなあ
と羨ましさ半分で想像する。

と、ぶつぶつ言ってはみても、いったんシステムの中に組み入れられてしまえば
黙っていてもこうして1年1回、感じがよく、手慣れた技師さんに(しかも無料で)
マンモグラフィをしてもらえるのは、有り難いとは思う。
ただ検査自体は快適とは言い難いので
連絡を受けると、一瞬げんなりしてしまうわけだ。
それでも時間がかかるうえに痛いバイオプシーに比べれば
ずうっとましではあるのだけれど。

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プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、米朝、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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