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マスク義務化

明後日18日からケベック州では、閉ざされた空間となるすべての公共施設において、12歳以上の人のマスクの着用が義務となった。「閉ざされた空間」なんて持って回った言い方をすると、ちょっと「はあ?」な感じだが、要するに建物の中、壁があって屋根があって、閉鎖状態になりうる場所のことである。

つまり店舗とかレストランとか劇場とか学校とか全部。もちろんジムも含まれる。私は最初、ジムは除外かと勘違いしていたのだが、ジムで時々しゃべるマダムCに「あら、ジムももちろん含まれるわよ。だってここ室内でしょ。エアコン入ってるし・・・」と指摘されて、ひょーとなった。ストレッチとか、軽く運動してるだけの人ならいいが、トレッドミルで目いっぱい走っていたり、ウェイト何枚もつけてベンチプレスしてる人がマスクを着用というのは、けっこうきついと思う。息、できない。

もっとも、領事館から来たお知らせによると、「レストランや劇場等、施設内で着席し、2メートルの対人距離が保てる場合は、マスクを外すことができる。但し、トイレ等に向かう場合は、再度マスク着用のこと」とあるので、ベンチやトレッドミルで位置につき、隣の人と2メートル以上離れていれば、マスクを外してもいい、ということなのかもしれない。そして次のマシンに移動するとき、再びマスクを着用する、と。

そして肝心のマスクだが、ここ1か月くらいで、ホームセンターや薬局などに、いろいろなマスクが並ぶようになった。洗濯可の布製マスクもあるし、使い捨ての不織布マスクもある。さっきGAPとOld Navy のサイトを見たら、ここでもカラフルな布製マスクを売っていた。Old Navyなど、5枚で15ドル(税別)と、なかなかお手頃価格である。この値段なら、自分で作るより安いかも。

フィルターなしの布製マスクの場合、透過率は100%なんて記事もどこかで読んだので、すぐ隣に保菌者がいた場合、こうしたマスクでどのくらい感染を防げるのか、今ひとつ疑問ではあるのだが、まあしてないよりしていた方がいいだろう。それにこのケベック州の規則、罰則規定があるのだ。8月1日から、違反者には400ドルから6000ドルの罰金が科されるのだ。初犯は警告のみ、再犯の場合は罰金が重くなるのだそうで。そして施設の経営者が、施設内における規則の適用に責任を負い、利用者に対しマスク着用を要請しても、利用者が頑なにそれを拒んだ場合には警察を呼ぶこと、なんだそうである。

ケベックの場合、米国のMAGAみたいな人はそうたくさんはいないと思うので、各種SNSにアップされているような、マスク着用を拒否したあげく、店員に対しさんざん悪態をついたり、商品を投げつけたり、なんて騒ぎには余りならないと思うが、たとえそうなって警察呼んだとしても、来るまでに時間かかりそうだなあ、田舎だからなあ。


きらきらシークインのマスクもあった。 いや別に欲しくないけど

mask 1

mask 2



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楓の勢い

カナダ国旗に描かれている楓の葉、なぜ国家の象徴である国旗にあれが描かれているか、ここに住んでいると、非常によくわかる。だって、そこら中、楓の木だらけだもの。

トロントやモントリオールのような大都会は知らないが、田舎はどこも楓だらけ。うちの庭にも5本あるし、隣の家の庭にもある。裏の林にも大量にある。秋になると赤や黄、オレンジに盛大に紅葉し、2週間ばかりあたりの景色を息を飲むような美しさに彩った後、大量の葉っぱを落として、落ち葉掻きの人間に死にそうな思いをさせる。この時、同時にセミの羽のような翼がついた種も大量に落とす。この種、羽付きなので風を受けてくるくると回りながら飛翔し、そこら中に飛んでいく。1本の楓からいったい何千個の種がばらまかれるのか、なにしろ量が半端でなく、まるでドレスデンの絨毯爆撃並み(比喩が不穏当か)、デッキに落ち、花壇に落ち、もちろん芝生の上にも大量に落ちる。


こういうやつ

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たとえそこら中に落ちたところで、大部分は落ち葉掻きの時に掃き集められてコンポスト行きになるのだが、中には熊手の爪を逃れ、そのまま芝の間や、花壇の草木の影に隠れて越冬するものもある。羽の部分を入れてもせいぜい3センチくらいの大きさだし、黒っぽい茶色なので冬枯れの庭では保護色になっていて見えないし、ここの秋は日本の冬くらい寒いから「そんなもん、いちいち拾っていられるか!」なのだ。

で、それが春になって雪が融けると、大量に、大量に、芽を出してくる。そこらじゅうで芽を出してくる。芝生に、花壇に、コンポスト横に、たくさんの、たくさんの楓の芽! この繁殖力というか、繁殖しようという意気込みは心底驚嘆に値する。カナダ政府、この繁殖力も考慮に入れて、国旗に楓の葉を入れたのだとしたら、すごいことである。楓の木並みに繁殖してたら、あっという間に世界中、カナダ人だらけになるぞ。現実的にはカナダの人口、3700万人くらいで、楓の勢いでは増えていないけど。


こうやって タネから芽を出す

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横から見たところ

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上から見たところ。いっぱーい!

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左から右へ: タネから根を出し→葉っぱを出し→葉っぱが伸びて→羽とタネの殻が落ちる

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スノーストーム

本日は 天気予報通りla tempête de neige(snow storm)となったため、アルバトロスは欠席、日本語も休みにした。ただ雪が降るだけなら、たとえ何センチ積もろうと当地では珍しくもないが、雪嵐/吹雪となれば別。1週間ほど前にも同様の“ホワイトアウト”の天候下、モントリオール南岸の高速道路で、200台近くが次々と衝突する玉突き事故があったばかり。2人亡くなり、70人近くがけがをした。
この田舎町ではそんな大事故になるはずはないが、事故る危険を冒してまで、日本語勉強する必要はない。また来週ねー、で充分である。

もっともこの雪嵐/吹雪、朝起きた時はさほどのことはなかった。風だけは夜明け前から轟々と家の外壁を鳴らし、裏の林の木々を引き倒さんばかりの勢いで吹いていたが、雪はちらちら程度。だから「なんだ、大したことないじゃん」と、普通に朝ご飯を食べたりしていたのだが、8時を過ぎたあたりから雪の量が増え始め、その雪が強風に飛ばされて横殴りに吹き付け、渦を巻き、舞い上がり、視界が一面真っ白になってきた。強い風に煽られて雪が竜巻のように吹き上がると、一瞬、隣の家さえ見えなくなる。

「ははあ、これがホワイトアウトというものか」と口を開けて見とれ感心したが、同時にこれではとても車の運転はできないと悟ったので、まず約束したが今日は行けない旨、アルバのメンバーの1人の留守電に伝言を残した。

そして昼近くまで様子をみたが、風と雪が収まる気配は見えなかったので、その時点で生徒さんたちに今日の授業は中止の連絡をした。夕方までには吹雪は収まるかもしれないが、収まらなかった場合、時間ぎりぎりに中止の連絡をするよりは、早いうちに連絡しておいた方が、生徒さんたちもあれこれ迷う必要がなくていいだろうと思ったからである。
実際、夕方には運転しようと思えばできないこともない程度のコンディションにはなったのだが、それでも夜8時の今も時折強い風が吹いて雪を舞い上がらせているので、ま、中止で正解というところだろう。

というわけで今日はアルバもなし、授業もなし。突然一日ぽっかり時間が空いて、なんだか地に足が付かないような、ヘンにふわふわした気分のお休みとなった。外に出られないので、1日読書と編み物に励んだ。座りすぎて、お尻がいたい。

冬だあ

まだぎりぎり11月上旬だというのに、すでに3、4回雪が降り
それが融けきらずに積もり始めている。
道に雪があるものだから自転車に乗れなくなり、
今日は歩いてジムに行ったが、帰り道「なんで今から雪なんだよお!」と
悪態をつきつつ歩いていたら早速転び、右ひじと腰を打った。
別に怪我はしなかったが、それなりに痛かったので、よけいぶーたれた顔になった。
気温が高めだとどうしても雪半分、みぞれ半分のようになり
みぞれの部分が凍って、すべりやすくなる。
わかってはいるのだが、毎年恒例のように1、2回は転ぶ。
今のところはまだ転んでも痛いだけで怪我はしないが、
そのうち転んだ拍子に捻挫したり、骨折したりするようになるのだろう。
この次冬ブーツを買う時は、すべり止め付きのを買った方がいいかも。

天候が冬本番になるとともに、12月1日のマルシェ・ド・ノエルも近づいている。
先日はマルシェの担当者が、私達の出展品を見に来た。
とりあえずテーブルひとつ分(180㎝×90㎝)のスペースを貰えることになったが、
参加すると決めてから、随分と頑張って編んできたつもりだったのに、
改めてテーブルに並べてみると、いかにも少ない。
できることなら他の参加者さんたちのように、テーブルに作品をうず高く積み上げて
景気よく“Joyeux Noël!”とやりたいものだが、そのためにはもっともっとモノが要る。
メインの売り物は品質重視で作るにしても、それとは別に埋め草的なモノも必要だ。
とにかく数を作らねば。

今度の日曜、17日はアルバトロスの方のマルシェ・ド・ノエルで
私はギフト・ラッピング係に動員されているが(日本人はこういうことが得意、
と誤解されている模様。デパートの店員さんならともかく、私は別に上手くないんだが・・・)
それが終われば、後は大きな行事はないし、日本語講座もあと4回で終わる。
その合間を縫って、残り20日であといくつ編めるか、勝負!である。

叔母さんたちの引っ越し

お義父さんちのすぐ近くに住む叔母さん夫妻が、
50年近く住んだ家を売って、高齢者用レジデンスに引っ越すことにした。
決定から引っ越しまで1か月弱という超スピードで
周囲が「ひええ、ほんとにぃ?」と驚いている間に、叔母さんたちはさっさと家財の始末を始め
一昨日の日曜に雪だるまが訪ねて行った時には、義理の孫娘がちょうど来合せ
鍋釜皿小鉢など大量の台所用品をもらい受けて、小型バンに詰め込んでいるところだった。
雪だるま自身、赤ワイン酢や胡麻油など、調味料をいくつか貰って来た。

その時雪だるまが聞いた話によると、叔母さんたちに「家を売る!」と決意させた最後の一押しは
給湯器の故障だったそうだ。
人間、一軒、家を構えていると、あちらが壊れたり、こちらが壊れたり
何かを新しくせねばならなかったり、あれやこれやさまざまな不時の出費がある。
ひとつひとつは大した額ではなくとも、積もり積もれば結構な金額で
定額で暮らす年金生活者には、痛い出費だ。

それに加えて一戸建ての場合、夏場は芝や花木の世話など、庭の手入れに手がかかるし
冬は冬で雪かきという大仕事がある。
もちろん芝刈りや雪かきは、金を払えば専門業者がやってくれるが
それでも草花の手入れや、雪かきなら玄関周りの細かいところは、自分でやらねばならない。
身体が動くうちは苦にもならないが、齢を重ね、あちこちに不具合が出てくるようになると
そういうことのひとつひとつが重荷になって来、
かつ、やってみても以前のようにはできないことに気落ちする。

叔母さんたちのケースも実際こんな感じで、
なにしろ50年近く住んでいる家だから、あちこちガタが来ている。
昨冬は雪の重みでサンルームの屋根がひしゃげて雨漏り→天井剥がして修理、となったし
調理用レンジも寿命で買い替え(北米ではオーブン・レンジ一体型が主だから、
買い替えとなったら1000ドル/10万円は覚悟)
夏の芝刈りは近所の男の子に頼んだが、これが約束通り来ない上、仕事ぶりがイマイチ
その他、家のあちこちで細かい修理が相次ぎ、最後に来たのが給湯器の故障でイライラが爆発、
「もう、うんざりだあ!」となったらしい。

売ると決めて、即知り合いに電話。
その人は不動産を買って賃貸に出したり、転売したりを商売にしている人で
家を見に来、ちょっとばかり値段交渉してその場で契約。
仕事場に戻って物件をネットに乗せたとたん借り手がついて、即決。
少々大げさな話かもしれないが、売買契約終了から借り手が決まるまで
2時間とかからなかったそうである。
何事も超ゆっくり、時間をかけてのろのろと進めるのが普通のこのあたりの話とは思えない展開なり。

しかも最近ダウンタウンに超高層の高齢者向けレジデンスができたおかげで
この近くの同様のレジデンスには結構空きがあり
叔母さんたちも即、入居可。引っ越し先も心配なし。

叔母さんたちが住むのは、この町の病院の近くにあるC***という中規模のレジデンスなのだが
中規模とはいっても5階建ての建物が4、5棟並び、敷地もけっこう広い。
部屋は1ルームにキチネットのストゥジオタイプから
ベッドルームにサロンにキッチン、バスルームの、このあたりで 3 ½ といっているタイプまで数種。
もちろん家具付き、光熱費込みだし、スタッフがいてさまざまなサービスに応じる。
食事は朝、昼は各自だが、夕食は提供。複数のメニュがあり、好みのものを選べる。
質もよく、叔父さんによれば「ホテル並み」だそうだ。
その他、娯楽室、プール、ジム、シアター、ミニ・スーパーや美容院もレジデンス内にあるし、
スタッフや外の専門家、あるいは住人によるさまざまなアクティビティもある。
つまり、ちょっと部屋を出るだけで、遊んだり運動したり買い物したり、
したいことができるようになっているのだ。
これは遠出が難しくなってきた年齢の人たちには、うれしい環境だ。

それで費用の方はというと、夕食付きの 3 ½ に二人で住んで、月2100ドル(約17万4000円)。
本来は2500ドルなのだが、政府の補助が400ドルあるので2100ドルなのだそうだ。
ちょっと聞くと相当な金額のような気がするが、叔父さんによれば固定資産税や家の保険、
光熱費、食費、さまざまな修理代、雪かきや芝刈りの費用などを考え合わせると
十分リーズナブルだそうである。
しかももういろいろな修理や、家に絡まる様々な仕事に頭(と身体)を悩ませなくてもいいのだ。
叔父さんは「嬉しくて引っ越しが待ちきれない」と言っていた。

叔父さんは今年81歳、叔母さんは76歳、つまり私達より16、7歳年上である。
私達も階段を上るのがしんどくなったら、この家を売ってどこか他へ移ろうと言い言いしているが
それはつまり十数年後のことか。
あんまり先でもないな。
ここに引っ越してきて9年目になるが、この9年はあっという間に過ぎた。
次の9年は、もっとあっという間に過ぎるのだろう。
“動けなくなる日”をなるべく先延ばししようと、せっせと運動に励んではいるが
老化を止める術はなし。いつかは身体がきかなくなる。
その前にぽっくり逝ければいいのだが、さてさてそんなにうまく行きますかどうか。

土曜日、アルバトロスのメンバーの1人、Fのお別れ会に行った。
亡くなったという知らせを聞いたのが8月の終わりだから、随分ゆっくりとした日取りだが、葬儀社の1室を借りて行われるこのあたりのお別れ会というかお葬式というかの祭壇に置かれるのは、個人の写真と骨壺、人々から贈られた花々だけだから、別に急いで行う必要はなく、亡くなった後しばらくしてから、たいていは土曜日に行われる。

出かける前、お別れ会だからと一応黒のスーツを着てみたが、鏡に映る姿は何だか大げさで、親族ですら黒スーツとは限らないこちらのお別れ会には大仰過ぎる気がしたので、灰色のニットと黒のカーディガンに替えた。それで正解だった。さすがに赤や黄の人こそいなかったものの、出席者の服装はかなりカジュアルで、親族を含め全身黒ずくめのスーツやドレスの人など一人もなし。アルバでの仲良し、Cなど足元は灰色のスポーツシューズで、久しぶりのパンプスに足が痛んで往生していた私は、「私もスリッポンか何かにしておけばよかった」と涙目で彼女のスポーツシューズを羨ましく眺めた。お別れ会はたいてい、終始立ちっぱなしなのである。

それにしても、亡くなったFは夏休み前わたしにクマ4、アライグマ2、キツネ2の注文をくれた当の本人で、だから6月末には十分元気だったのに、8月末のある日、突然亡くなってしまった。毎日電話するのを習慣にしていた友人のTが、ある朝かけたら誰も電話に出ず、次にかけたら近所の人が出て、亡くなったことを知らされたのだと言う。突然の、事故に遭ったような死は、本人には無念の残ることかもしれないが、しかし長く苦しむことのなかったのは幸いかとも思う。

私はアルバトロスでFと知り合ったから、言わば晩年の彼女しか知らなかったわけだが、お別れ会会場に設置されたモニターには、子どものFから若い女性のF、中年のFと次々に写真が映し出され、「ああ、若い頃の彼女はこんな感じだったのか」と、家族や友人たちと、カメラに大らかな笑顔を向けているブルネットの女性に見入った。アルバトロスでの彼女は明るい金髪だったが、そうかあれは齢を取ってからの髪色だったのかと合点したが、陽の光に透けるような金髪は、色白の彼女によく似あっていた。

会場で合流したアルバトロスの他のメンバーに聞くと、彼女は以前は教師、主に音楽を教える教師だったのだそうで、なるほどこれもまた彼女の人柄によく似合っていた気がする。そして考えてみれば名前も。夜鶯のF。

夏休み

6月いっぱいでアルバトロスも終わり、お散歩会も終わり
日本語の授業は火、木とも、すでに6月半ばで終わっているので・・・

夏休みだ、いえーい!!


日本だって学校には「夏休み」というのがあるから
当地で7~8月、学校が休みになるのは不思議とも思わなかったが
ここらあたりでは夏の声を聞くと、他のさまざまな活動も一時休止する。
最初はそれがちょっと不思議だった。

蒸し暑い日本の夏と違い、このあたりの夏はさほど暑くない。
7、8月でも気温が30度以上になることはまれで(去年はちょっと例外だったが)、
また、たとえ日中は30度を越えたとしても、夜にはつつーと気温が下がり
涼風というか、むしろ肌寒いくらいの風が吹いてくる。

したがって、お散歩なんて澄み渡った青空に白雲がぽんぽん浮かぶ夏の方が
より気持ちよく歩けるだろうと思うのに、なぜか7、8月はお休み。
毛糸を触るのも嫌なほど暑くなるわけでもないのに、編み物ボランティアも7、8月はお休み。

どうもみんな、夏は夏にしかできないことをしたいから、
冬でもできるようなことは、夏の間はしない。おやすみー、ということらしい。
そしてサイクリングや旅行や、キャンプや、シャレ―での休暇に出かけていく。

確かに当地で数年を過ごしてみると、その気持ちはよくわかる。
あまりにも冬が長いから、1年の半分は雪を見て過ごすから
この眩い太陽の夏は、貴重なのだ。
断熱材入りのブーツや、厚いジャケットなしで外に出られる夏、
暖房が要らず、窓を開けて外の風を入れられる夏、
風を切って自転車でそこら中を走れる夏、
さまざまな花が、ここぞとばかりに競い合うように次から次へと咲く夏、
(早く咲かないと、あっという間に秋が来てしまう)
この輝くような夏を、冬にもできるようなことで、つぶしてなるものか! ということである。

だから、こちらが長袖を羽織っているような時でも
当地の人はぴらぴらのTシャツやタンクトップにショーツ、サンダルでそこらを歩き、
晴れてさえいれば多少肌寒いような日でも、コンバーティブルの幌を下げて疾走し
裏庭のプールで青い水を撥ね散らかして、きゃあきゃあと歓声を上げるのだ。

だって、そうやって楽しまなければ、この短い夏は瞬く間に終わってしまうのだ。
この2か月の間に、できる限りの熱と光を取り込まなかったら
これからやって来る長い長い冬を、生き延びられないのだ。
また来年、夏がくるかどうかはわからないが
当地では冬は必ず、確実に来て、ずっとずっと続くのだから。


白く燃えている白露錦


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雪が降る 除雪車が来る

今日も雪が降っている。
この冬は、一時零下30度近い寒い日々が続いたが、その後気温が上がり
最近では寒くても零下15度くらいと、わりあい暖かい日が続いている。
「零下15度で“暖かい”のか?」と聞かれるとちょっと困るが
このあたりの基準でいけば、零下15度は特に寒いとは言えない。
ごくごく平均的な冬の気温なのである。
だからマダムたちとのお散歩も、続行されている。
みなダウンジャケットにスノーブーツ、マフラーに毛糸の帽子にサングラス
と重装備ではあるが、気温を理由に出てこないということはない。
むしろ、なまじ気温が0度近くまで上がって雪が融け、
それが再び凍って道路がアイスバーン状態になったりすると
「道が滑って危ないから、今日の散歩は中止」と連絡が入る。
気温が高い方が、歩けなかったりするのである。

それにこの冬は、道路の除雪状態がよい。
道路の除雪は町が専門業者と契約し、雪が降ると深夜あるいは早朝に
大型除雪車が来て、ガガガガーッツと除雪していくのだが
昨冬はこの除雪車がこまめに来ず、しかも除雪の仕方がいい加減だったので
残った雪で道路がでこぼこになったうえ、そこここに大きな雪だまりができて
道幅が狭くなり、車が走りづらくて困った。当然、人も歩きづらい。
2車線ある幹線道路ならともかく、もともと片側1車線しかない住宅街の道は
路肩の雪で道幅が狭くなると、すれ違いもままならなくなる。
歩行者も、車が来るたびに路肩の雪の中に避けなくてはならない。
歯に衣着せぬたちのジェリーなどは、業者のいい加減さに不満たらたらで
うちに来るたびに、ぶうぶう文句を言っていた。

もっとも除雪業者の仕事に不満だったのはジェリーだけではなく
またこの町内だけでもなかったようで、昨秋の町長選の時には
新しい候補者3人全員が、公約の一つに「除雪の改善」を挙げていた。
「なるほど、みんな不満だったんだな」と、ちょっと可笑しかった。
うちの町は15年ほど前に7町が合併してできた町で、
人口は5万くらいと大したことはないが、面積は広い。
だから、この広い町の中を網の目のように走っている道路すべてを
きれいに除雪するのが容易でないことはよくわかるのだが
公共交通機関がないも同然の田舎町では、車が命綱。
しっかり除雪してもらわないことには、仕事にも買い物にも行けず
日常生活に支障を来すのだ。

ちなみに町長選の結果は、現職の再選となったが
昨冬の除雪に対する不満は、彼の耳にも十分届いたようで
おかげでこの冬の除雪は大幅改善。
この記事を書き始めたのが昨日で、今日も引き続き雪なので
たぶん今夜か明日の早朝には、また除雪車がごおんごおんとやって来ることだろう。
除雪車が通ると、うちの前にスノーバンクができる。
明日の朝は、また雪かきだな。

冬の洗車

昨日、一昨日はおかしな天気で、どんよりと曇った空から雪ではなく雨(!)
が落ちてきた上、気温が一昨日は4℃、昨日は9℃まで上がって、
庭に積もっていた雪が、半分方、融けた。
その2、3日前までは連日零下20~27℃くらい日が続いていたのだから
一気に30~40℃気温が上昇したわけで、温帯の国では考えられない変動幅である。
外気の暖かさに触発されたのか、家の中では窓際で越冬していたてんとう虫が
モゾモゾと動き始め、果てはぶーん、ぶーんと飛び回り始めて
「あれ、あんたたちまだ生きていたの?」と私をびっくりさせた。
うちの居間の窓には20匹くらいのてんとう虫がいるが、
寒い時はみなじいっと縮こまって動かないし、
中には窓の結露が凍った際に、一緒に氷に閉じ込められてしまっているのもいるので
私はもうみんなほとんど死んでいるのだろうと思っていたのである。
それが実は寒さで動けなくなっていただけだったとは・・・

それはともかく、昨日はこのように気温が高く、しかも雨だったので
私と雪だるまは「チャンス!」とばかりに車を車庫から引っぱり出し
ドライブウェイに停めて、雨に当てた。
雨を使って、手抜き洗車をするつもりだったのである。

冬場は雪や融雪剤や、すべり止めに撒かれる土で車の汚れが激しいのだが
あまり気温が低いと洗車もままならない。
洗おうと水をかけた瞬間、その水が凍ってしまうからだ。
お湯を使っても同じ。かけた瞬間は湯でも、数秒後にはしゃりしゃりした氷になって
車の表面で固まっている。
そして、そのシャリシャリを拭き取ろうと手に持っているタオルも
水分が染み込むにつれ、凍り始めるのだ。これでは洗うに洗えない。
自動洗車場もあるが、外気温が零下25℃以下だと閉まっていたりする。
ブラシを使わない、水と洗浄液だけで洗車するタイプが多いので
あまり気温が低いと、うまく機能しないのかもしれない。

しかし外気温9度となれば、水が凍る心配はない。
(凍らないから、雨が降っているのだ。凍る気温なら雪になっている)
しばらく外に置いて雨に当て、ざっと汚れを落としたところで
洗車用モップで下の方にこびり付いている泥汚れを落とし
2、3回湯を変えて、すすいで完了。
久しぶりにぴかぴかにきれいな車になった。
大変、気分がよかった。

とは言うものの、車がきれいでいるのも次のお出かけまで。
今日はまた零下15℃と、この時期の通常気温に戻り
しかも半分吹雪のように雪が降っているので、
明日ジムに出かければ、車は元の木阿弥。
雪、泥汚れをはねあげて、元の車体の色もわからないような有様になるだろう。
寒冷地で、冬場きれいな車を保ち続けるのは、土台不可能なのだ。
この地で、きれいな車で走れるのは夏場だけ。
ああ、早く暖かくならないかな。
もう雪と曇り空とスノーパンツなしでは外に出られない気温には飽きた。
私は半袖で外に出たい。
自転車に乗り、風を切って坂道を駆け下りたい。

紅葉と朝顔

先日、異常に暖かい日が続いていると書いたが、
その暖かさは先週水曜で終わり、木曜からは最高気温15~18度という
この時期の通常気温に戻った。
水曜は28度だったのだから一気に10度下がったわけで
毛布を出したり、フリースを出したり、なかなか忙しいことであった。

が、気温の急降下にも関わらず、花々はいまだに元気で
朝顔など今朝はたったの6度だったに5つも花をつけていて
「君、君は真夏の花ではなかったのかね?」と、問い質したくなるくらい。
おかげで色づき始めた赤い楓を背景に、青い朝顔が咲くという
俳句なら季重ね、いや紅葉と朝顔という異なる季節の季語が重なっているのだから季違いか、
のような有様となった。
まったく、何が何だかよくわからない今年のケベックである。


朝顔の葉っぱは緑ですが、後ろの楓はすでに紅色

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ちなみにコスモスも咲いております。
昨年のこぼれ種で生えたコスモスなので今頃咲いていますが
ふつうケベックでは、コスモスは夏の花です。


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プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、米朝、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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