予約が取れない

4、5日前から知り合いのために診療所の予約を取ろうとしているのだが
これが掛けても掛けても「誠に申し訳ありませんが・・・」で始まる
予約一杯の録音テープが流れるばかりで(しかもイニシャルだの姓名だの
医療カードの番号だの色々な情報をさんざん入力させた後で、これが流れるのだ。
んなら、最初から“明日はいっぱいです”と言え!、と言いたくなる)、
「×日×時に空きがあります」という応答は全く出てこない。
一昨日からはその録音テープすら流れなくなり
「予約依頼の電話が非常に多く混雑を極めていますので
××のサイトへ行って、近隣で空きのある診療所をお探しください」
になってしまった。

なので一応サイトに行って、「空きがあったら連絡してくれ」と
こちらのメルアドを残しておいたのだが、
そうしたら翌日私たちがジムに行って留守の間に
「本日午前11時10分から12時10分の間に、あなたの住所から20㎞以内の
診療所に空きがあります。このメールは他の17人の人にも送られていますので
診療をご希望の場合は、急ぎご連絡ください」というメールが入っていた。
同メールを見た時にはすでにその“空き時間”とやらを過ぎていたし
第一、その診療希望の当人はその日仕事に出ており
そんな2時間前に急に言われたって、「すみません、ちょっと病院いってきます」と
職場を抜け出すわけにはいかないのだ。というわけで、没。
翌日また電話でピッポッパに戻ったが
予約はいまだに取れていない。

まったく、いつものことながらケベックの医療制度における
診療予約の難しさには、ほとほどうんざりさせられる。
たとえ家庭医がいても、予約が取れるまで2、3日待つことはざらだし
上記の診療希望者のように家庭医がいないとなると
予約を取るのは実に至難で、電話ではほとんど不可能なんじゃないかと
思いたくなるくらいである。(今日で5日連続空きなし)

もちろん直接診療所に行って待つ、という手はあり
今日もだめなら、明日は当人の週一の休みに当たるので
二人で早朝から並んで、なんとか潜り込ませてもらうべく
努力してみるつもりではいる。
直接行ったからといって予約が取れるとは限らないのだが
試してみないわけにはいかない。
何しろ当人、ここずっと腰痛とか脚のむくみとか種々の症状に悩まされており
何か深刻な病気なのではないかと、毎日びくびくしているというのだ。

というのも、彼の母親が2年前に肝臓がんで亡くなっており
その彼女が生前訴えていた症状と、今の彼の症状がよく似ているので
ついつい「もしや?」と考えてしまうらしいのだが、彼はまだ20代半ば。
肝臓がんである可能性はそう高くないと思うので
そんなにむやみに心配するなと言っているのだが
ずっと母一人子一人で育ち、その母に逝かれてしまって
その後結婚はしたものの、奥さんはまだカナダのビザが取れず
中国に残ったまま。
母の夫だったN氏(ケベッコワ)の家に同居してはいるが
N氏は中国語がわからず、彼のフランス語はまだまだなので、
意思疎通はあまりうまくいっていない。
そんなこんなで、頼ったり相談したりできる人が身近にいない上に
体調が悪くなってきたので、よけい心細さが増しているのだろうが
痩せても枯れても中国男児、男子漢、
「一人で病院に行くのは不安だから一緒に行って」なんて
小学生じゃあるまいし、もちっとしっかりせえよ、と言いたくなるのだが
生前の母君から「息子をよろしく」と頼まれているので
突き放して「ひとりで行け!」と言うわけにもいかない。

というわけで、明日は一緒に行く。
上手く予約が取れるといいのだが。
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道路の穴ぼこ

水がぬるみ始めるこの時期になると、
ケベックの道路には、たくさんの穴ぼこが出現する。

昼も夜も気温は零下十数度、という冬のさなかなら
道路は一日中凍りっぱなしで融ける暇などないからいいのだが
3月も半ばになってくると、日中の気温が0度以上になる日もあったりして
そうなると路肩に積み上げられた雪が、ちょろちょろと融け始める。
そしてその融けた水は、道路の小さなひび割れや継ぎめに染み込む。
染み込んだ水は、夜間の気温低下により凍る。
水は凍ると体積が増えるので、夜の間にひび割れはじりっと大きくなる。
そしてその少し大きくなったひび割れに、昼、また水が入り込み
夜また凍り、また融けて、凍って、融けて、凍って・・・
と、これの繰り返し。
その間、ひび割れはじりじりと大きくなり続け
そこに通行する車の重みや衝撃が加わり続けると、
ある日、ばーん! ひび割れを中心に舗装が崩れ、
アスファルトがはがれて穴が出現する、という具合。
冒頭には「ケベックの道路には」と書いたが
これは別にケベックに限ったことではなく、
北国ならどこでもある現象らしい。
北海道にお住まいらしいある方は、「北国の風物詩」と言っていらした。


こういう穴ですね

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確かにたまに通るだけなら、「風物詩」として楽しむ余裕もあるが
毎日のこととなると、悠長に構えてはいられない。
何しろこの穴、小さいものは握りこぶし大くらいだが、
大きいものは50センチを超えるものまであって、
知らずにぶつかろうものならパンクも起こしかねず
けっこう危険なのである。

だからこの時期は、ふつうに前後左右や通行人に気を配るだけでなく
路面の穴ぼこにも注意を払って、できるだけ穴を避けるべく
運転しなければならない。
うちの町には2本の幹線道路が走っているが
そのうちの1本、古い方のサンキエームはことに穴ぼこが多く
ここを走るのはこの時期、ほとんど障害物競走のようである。

が、障害物競走でも、町内の知っている道はまだいい。
困るのは知らない道を、相当なスピードで走っているときである。
あっと思った時にはすでに遅く、車輪が穴に落ちて相当な衝撃に見舞われる。

実は先日、雪だるまがこれをやった。
ジェリーを迎えに行った隣の市で、思わぬところに大穴があって避けきれず
もろに穴に突っ込んでしまったのである。
その時はかなりの衝撃ではあったもののパンクは免れ、
走り続けることができたのだが
しばらくしたら、右の前輪から不気味な振動が伝わってくるようになった。
パンクしかけているか、タイヤが歪んでいるような、いやーな感じなのである。
不具合なら早く直した方がいいので、今日ガレージに持っていったら
なんと4本のタイヤのうち、前輪1本、後輪1本のホイールが衝撃で歪んでいて
即入院加療となってしまった。
代わりの車は貸してもらったが(横腹に大きくディーラー名が入った営業車)
昨年末に買ったばかりの愛車なので、雪だるまは本日、少ししょんぼりしている。

ちなみにこの道路の穴ぼこ、
ケベックでは俗に「nid de poule(雌鶏の巣)」と呼んでいる。
なんで鶏の巣なんだかよくわからないが、とにかくそう呼んでいる。
2、3年前だったか、この困りものの道路の穴ぼこを逆手にとって
パロディっぽい写真の素材にした展覧会があった。
ある写真では、穴を洗濯桶に見立て、そばに物干しラックを置いて
グラマラスな女性が洗濯に励んでいたし、
別の写真では、穴に氷を詰めてシャンパンクーラーにしていたり、
プールに見立てて、飛び込み寸前だったり、
なかなか面白い写真展だった。
探したらその時の写真が見つかったので、サンプルとして1枚。


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もっとご覧になりたい方は、このサイトでどうぞ。 

ひとごと

クリスマスから新年にかけてのお休み期間が終わり、
1月の第2週から、またお散歩が始まった。
雪道にも負けず、零下の気温にも負けず、
マダムたちはお散歩を続けている。

私も、話が聞き取れなかったり、言いたいことが言えなかったりで
楽しいことより、意気消沈することや自己嫌悪に陥って「ばかばかばか・・・!」と
自身を罵りながら帰ってくることの方がずっと多いのだが
ここで止めるわけにはいかないので、重い足を引きずって
相変わらず週2回、出かけている。
ほんとは週3回あるのだが、3回通うだけの気力は、私にはない。
自己嫌悪にまみれ意気消沈するのは、週2回で充分だ。

で、お散歩会へは月曜と水曜に出かけることにしているのだが
今週の月曜は、例のケベック市での銃乱射事件の翌日。
私はてっきり、お散歩会はその話題で持ちきりだろうと思っていたのだが
豈図らんや、事件の話はちらりと出ただけ。
メンバーのうち一人は、その週ケベック市に出かけており
週末も市内に滞在していたにもかかわらず
話に出たのは、天気が非常によくて、外を歩いていてもあまり寒くなかったこと、
おかげで楽しく買い物や観光ができたこと、
食事をしたレストランが美味しかったこと、等々だけだった。

不思議だったので、一応「ケベックでは事件があったのでは?」と
話を振ってみたのだが、もう一人のマダムともども、もちろん事件のことは知っていたが、
さほど関心があるとは思えない様子で、「昨夜からずっとそのニュースばかり。
メディアはちょっと大騒ぎし過ぎだと」といった意味のことを言って
他の話題に移って行ってしまった。

これはもちろん、小学校低学年よりまだひどい私のフランス語力で聞き取れた範囲の話であるから
ものすごく誤解している可能性もあるのだが、しかし話の細部はわからなくても
何について話しているかくらいの見当はつくし、
言葉の調子や話すときの態度、表情で、関心があるのかないのか
くらいはわかるから、「関心なさそう」と感じた私の印象が大間違いである可能性は
まあ50%以下で、当たっている可能性の方が高いと思う。

リタイア後の悠々自適の奥様方の、社会的事件に対する関心度なんて
その程度でしょう、と思われるかもしれないが、
隣国でトランプ氏が当選した時には、メンバーたちはあれこれ言い合って
結構大騒ぎだったのである。
普段話していることを聞いていても、みなリタイア前は何らかの職業に就いて働き、
かつボランティア活動などもしていたような人たちで
政治や社会には全く関心がないという人たちではない。

それなのに、ケベック市での事件に対しては通り一遍の関心しか示さないというのは
これはやはり、移民ではない、生まれた時からのケベッコワーズにとっては
オルタナ右翼の青年が、モスクで銃を乱射し、モスレムたちを殺した
という今回の事件は、どう見ても他人事、自分たちには起こりそうもないこと
としか思えないからだろうか。

乱射した青年はケベッコワだが、報道によれば、彼はジョージ・W・ブッシュ氏やトランプ氏、
仏のマリーヌ・ル・ペン氏等を信奉し、外国人排斥、反移民、白人至上主義、
反フェミニズムなどに同調する反動的保守主義者とのことで、
どうみても「普通の学生」、自分たちの周りにいる甥っ子たちや孫たちと
同じ人間とは思えない。
そして乱射された側、被害者たちはと言えば、移民で、モスレムという異教徒で
女たちは、ここカナダに来てさえ、頭にスカーフをかぶり、夏でも長袖長ズボン/スカートという
周囲から浮きまくりの服装を変えず、これまた自分たちと同じ人間とは思えない。関係もない。

自分とは異なる人間が、自分とは関係ない人間を殺したとなれば
これは「他人事」。関心が薄いのも、道理と言えば道理だ。
モスレムではないけれど移民ではある私とは、感じ方が違うのも無理はないのかもしれない。


♪いいえ、寒さに負けた♪

昨日はジムへ行こうと雪だるまと二人、歩き始めたのだが、
うちから真っすぐ、四つ角のちょっと先まで歩いたところで回れ右。
負け犬よろしく、しっぽを股の間に挟んで、すごすごと逃げ帰った。
風が冷たくて、冷たくて、とてもではないが歩いていられなかったのだ。

昨日の外気温はマイナス10度。
気温だけ見ればむしろ暖かいくらいで、しかも晴れていたのだから
ふつうだったら30分弱歩いてジムに行くのに何の支障もないのだが、
不幸にして昨日の風は滅法冷たかったうえに、真正面からの向かい風。
氷の刃かと思うような鋭さでぴゅうぴゅう吹き付けてきて
むき出しの顔や薄手のスノーパンツの腿のあたりをビシビシ突き刺し
どんどん体温を奪っていく。

寒さには強い雪だるまですら、5分歩いたところで
「車で出直そうか?」と言い出したくらいなのだから
その冷たさ、推して知るべしである。

皆さんご承知のとおり、同じ気温でも風のあるなしで体感温度は大きく違う。
一般的に言って、風速が1m/秒 増すごとに体感温度は約1℃ずつ低くなるのだそうで
また気温が高い時より低い時の方が、体感温度は急激に下がるんだそうであるが
このあたり、日本でも外地でも、寒い地方にお住まいの方は、
生活実感として十分骨身に染みていらっしゃると思う。

私もこの5年で、だいぶ学んだ。
たとえば今朝はマイナス26度だったが、風はなかったので
生ごみ捨てに外に出たときも、さほど寒いとは感じなかった。
もちろん足元は雪だし、外に出るために開けたフランス窓には
室内側にも薄く氷が張っていたけれど、
外に出た瞬間、身体の芯から熱が奪われるような
ぞくっとする感覚はなかった。

それにしても今年は雪が早い。
去年はグリーンクリスマスだったのに
今年はすでに融けない雪が庭や屋根を覆っている。
この間中古店で、黄緑色のダウンジャケット($10、すでに活躍中)と
灰色の厚手のスノーパンツ($5)を買った甲斐があったというものである。

ただブーツがタン(ベージュに近い茶?)で、手袋が赤なもので
これに黄緑のジャケットと灰色のスノーパンツを合わせると
全身色がばらばらで、眩暈がしそうなカラーコーディネートであるところが
なんともはや・・・であるけれども。

秋のにおい

一昨日からあたりに強い堆肥のにおいが漂っている。
家の中にいるとわからないが、窓を開けたり、外に出たりすると
ガン!と鼻を殴られるような臭気に襲われる。

あんまり強烈なので、お隣さんが芝生に牛糞でも撒いたのか
と思ったが、それらしい気配もなし。
しかもうちのあたりを離れ町中に向かっても、においは依然、強烈に漂っている。
なんだか町全体が、堆肥のにおいに包まれている感じである。

水曜日、例のお散歩で集合場所に集まった時もそのにおいは続いていて
マダムたちは口々に、「すごいにおいね!」と言いあっていたのだが
そのうちの一人、町の南の農業地帯に住むマダムが、
「あれは液状堆肥のにおいである」と教えてくれた。

固形のではなく液状の堆肥を農地に散布して肥料とし
来春の植え付けに備えるということらしい。
そう話してくれたマダムのところでも大豆や××や××を栽培していて
(××の部分、聞き取れず。私が知っている作物の名前ではなかった)
同様に液状堆肥を散布しているそうである。

そのマダムは「全部、ビオロジック(オーガニック)なのよ」とも言っていて
そう聞いたからというわけではないが、この堆肥のにおい、
強烈ではあるが、わたしはあまり気になっていない。
確かに物凄い強さだし、明らかに“糞臭”ではあるのだけれど
ある種の化学薬品のような、嗅いでいると気持ちが悪くなるようなにおいではないのだ。

もちろん、花や香草の匂いを嗅いだ時のような、うっとりするような感じはないけれど
繰り返し、繰り返し嗅いでいると、かすかに芳香めいた感覚に襲われないでもない。
堆肥が芳香なんて、そんな馬鹿な!と思われるかもしれないが
大昔読んだ匂いの本によれば、“大人”向け香水に欠かせないムスクやアンバー、
シベットなどの動物性香料は、もとをただせばみな動物の身体からの分泌物だったり
身体の中にできた結石だったりで、原液段階では物凄い臭気。
ただ、それを希釈してほんの少し調合に加えると、“芳香”に変わるのだそうで・・・

そしてその原液段階でのにおいを、調香師の仲間うちでは“糞臭”と呼んでいるそうである。
あんまり身も蓋もない言い方なので、間違っても外向けには使わないが。

というわけで、この液状堆肥のにおい、私はずっと中立的に“におい”と書いてきたけれど
ほんとは“匂い”と書いていいのかもしれない。悪臭を表す“臭い”ではなくて。

いずれにせよ、秋たけなわ。庭の楓の葉っぱも、だいぶ赤くなってきました

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お祭りで絵を買った

先々週の土日はこの町のお祭りで、ちょうど天気もよかったので、いそいそと自転車で出かけた。このお祭り、一応“La Foire en Ville”(Town Fair)という立派な名前がついていて、いかにもお祭りらしくホットドッグ・スタンドやアイスクリーム・スタンドが出ていたり、空気で膨らませる巨大すべり台やジャングルジム様の遊具が通りに並べられて、子どもたちが遊べるコーナーができていたりもするが、メインはがらくた市。町の目抜き通り数ブロックを車両通行止にして、そこで即席の蚤の市が開かれているのである。

出店しているのは大部分、この町の人たち。中にはこういったお祭りを回って店を出す専門業者もいるが、9割方はご近所の誰彼さんたちである。そして売っているのはだいたい古着や古本、もう使わなくなった道具類などの不用品。古いスキー板もあれば自転車もある、鍋釜、花瓶のたぐいもあるといった具合である。

要するに文字通りの“がらくた市”ではあるのだけれど、私はこういう蚤の市とか救世軍のスリフトショップなどで、その“がらくた”を漁るのが大好きなので、毎年このお祭りを楽しみにしていて、6月が近づくと「あした天気になあれ」と当日の好天を祈っているのである。(雨でも市は開かれるのだが、バシャバシャ雨が降る中、露店を見て回るのはしんどい)

で、去年はここで、四角いガラスの花瓶2つ(各1ドル)と、絵を2枚買った。絵はどちらも北米の農家を描いたもので、土曜に見たとき、その薄暗い雰囲気が妙にこちらの琴線に引っかかったものの値段がついておらず、売主に声をかける勇気がなくてその日は買わずに帰ってきた。しかし翌日になってもどうしても気になるのでまた出かけ、思い切って値段を聞いて買ってきたのである。そろそろ市がお終いになる日曜の午後だったせいか、値段は1枚5ドルだった。家に帰ってきてから隅に記されたサインを見ると、作者はBilly Jacobsさんという人で、こういう陰鬱な雰囲気の農家の絵を、よく描いているらしい。この2枚の絵は今、地下へ降りる階段手前の壁に掛かっている。薄暗い雰囲気の絵が、薄暗い階段によく合うのだ。

そして去年で味をしめたので、今年もまた、絵(額縁)漁りに出かけた。そして額縁を2つと絵を3枚買ってきた。ただし3枚の絵は共に額縁目当て。作者には申し訳ないが、中の絵はどうでもよくて、額縁の方を使うつもりで買ってきたのである。
だが、帰ってきてよくよくみたら、うち2枚は結構おもしろいような気がしてきた。パピルスを模したような紙に、古代エジプトの壁画のような人物像とヒエログリフ(?)が描かれているのだが、描線くっきり、色彩鮮明で、全然古色なんかついていないところが、却っていい。うちのシンプルモダン、直線ばっかりの内装にも、案外合いそうだ。


これと

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これ

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なんだかエジプトの土産物屋で売っていそうな雰囲気

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ただしこの絵の場合、絵と額縁が全然合っていない。ほんとに間に合わせに入れましたという感じで、大きさも合っていないし、1枚など裏板すらないのだ。

つらつら眺めるに、この絵に合いそうなのは、黒とか焦げ茶とか暗色の細縁。そしてふつうにマットを入れてしまうと、このパピルスまがいの紙の縁のぎざぎざが隠れてしまうので、マットはなしで代わりに深緑とか濃い色の裏板(裏紙?)で、アクセントにする。そんな感じの方が絵が映えそうに思えるのだが、どうだろう?

もっとも、額縁目当てで買った絵のために新しい額縁を調達していては、本末転倒気味ではある。この絵、額縁付きで1枚4ドルしかしなかったのだ。絵の数倍の値段の額縁というのもなあ。ここはやはり来年またこのお祭りで、この絵用の額縁を探すしかないのだろうか。

余談だが、今年はこのお祭りで5人の知り合いに遭遇し、やあやあと挨拶を交わした。最初の頃はお祭りに出かけても誰一人知っている人などいなかったのに、なるほどたとえ片言のフランス語しかしゃべれない半人前の人間でも、5年も住んでいればそこそこ知り合いはできるのだなあ、と少々感慨深かった。

雪五尺

この冬は、12月、1月は例年になく雪が少なかったので
「しめしめ、この分で行くと3月末には庭から雪がなくなるかも・・・」
なんて思っていたのだが、豈はからんや、2月中旬から雪の日が多くなり
先週の水曜など一日中しんしんと降り続けて、
場所によっては30センチくらいも積もった。

気温が低い時の雪は軽いので、風が吹く方向に吹き溜まりができるのだが
この時はいつもとは逆に、風が南から北へ吹いたのか
玄関の石段が雪で埋まってしまい、掘り出すのが大変だった。
そして庭の隅の物置は雪に半分方埋まり、ドアの取っ手が見えなくなった。

やっぱり、庭から雪が消えるのは、例年通り4月末のようだ。
あと2か月・・・
いい加減うんざりして、キューバやフロリダに2週間ばかり出かける人の気持ちが
よくわかる。


物置、半分埋まりました。左側の窓が隠れているのは、
この間雪だるまが、屋根の雪下ろしをしたから。
やわなプレハブ物置なので、雪下ろしをしないと屋根がつぶれるのです。


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庭。雪に埋もれております。

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隣近所も、道の両側はどーんとスノーバンク

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お隣さん。玄関は雪の陰

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うちのドライブウェイ横も雪の山。
雪の中に見える黄色のポールは1.6m.くらいなので、雪山の高さは2メートルくらい?


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昨日、今日はとてもいいお天気で、こうなると雪の照り返しがすごくまぶしい。
昔々、コタキナバルで読書するために買ったサングラスが活躍中。

いや、こんなにかっこよくはないんだけれども・・・


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雪かきの服装

今年は例年にない暖かさで、今のところ零下20度以下になった日は、ほんの数日。
先週は木曜あたりからちょっと寒くなって、朝の気温が零下22~24度くらいだったりしたが
この寒さも火曜にはまたゆるんで、最高気温が2度という予想。
とても冬とは思えない。
おかげで雪も少なくて、いつもならこの時期は路肩に雪がうず高く積まれて
交差点では左右から来る車が見えにくくなるのだが、今年はそれもなし。
雪の高さはせいぜい1メートルくらいで、視界すっきり、見通しばっちりである。

しかしそれでもさすがにカナダ。
雪が少ないとは言っても、雪かきをしなくて済むほど少なくはないので、
たまにはスクープを持って、雪かきに繰り出す。
昨日も朝起きたら雪が20センチばかり積もっていたので
昼前にちょこちょこっと雪かきをした。

昨日は気温が零下17度くらいと、ちょっと低めだったので
雪は湿り気が少なく、さらっさらのパウダースノー。
スクープにすくったのが風で空中に舞うほど軽くて
実に楽ちんな雪かきだった。

暖かい地方にお住いの方は、零下20度と聞くとどんなに寒いかと
想像するだけで身がすくむ思いかもしれないが
実際のところ、それなりの服装をしていれば、さほど寒さは感じない。
もちろん同じ零下20度でも、風がある時とない時では
体感温度にかなりの差が出るが、たとえば昨日のように風がほとんどない時の
雪かきの服装は、上半身は家の中にいる時の服装(タンクトップ+半そでのTシャツ+
フリース)に腰丈のダウンジャケット、頭に毛糸の帽子、手にスキー手袋。
下半身はジムパンツ+薄手のスノーパンツ、毛糸の靴下にブーツ、といったところである。

風がない時は、マフラーはしない。マフラーをしていると中に熱がこもり
雪かきをしているうちに暑くなりすぎて、背中を汗がたーらたら、になるからである。
外気温が低いのに、身体がむっと熱くて汗が流れる状態というのは
かなり気持ちが悪い。ついでに流れた汗が冷えると、
今度は背中がじっとり寒くなって、風邪をひきそうな気分になる。
雪かきは結構な作業量なので、運動する時同様、着過ぎてはいけないのである。

これは散歩のときも同様で、あまり着過ぎると暑くて閉口する。
今年は運動も兼ねて、よほどのことがない限りジムへは歩いて行っているが
朝9時台の行きと、11時台の帰りとでは気温が違うことが多く
先日など朝はなかった太陽が出てきてやたら暖かくなり
おかげで私は、まずフードを外し、次に毛糸の帽子を脱ぎ
ついで手袋を外し、マフラーを取り、コートの襟もとを開けて
「あー、暑いー」と言いながら、帰ってきた。
寒くて凍えそうになるより余程ましだが、あんまり暑いのも困りものである。

ミニ樹氷

今年の冬は異常に暖かくて、12月半ばの今になっても地面に雪がない。
初雪が降ったのは10月半ばで、それ以降も何度か雪模様の日はあったのだが
いずれもちらつくか、ほんの少し積もる程度で、
翌日にはあっさり融けてしまって跡形もなし。
例年だったら、すでに1、2回は雪かきをし、除雪車も出ている頃なので
こんなのはほんとに珍しい。
このいつにない暖かさは、エル・ニーニョの影響だとのことで
天気予報サイトによると12月はこのまま、あまり寒くならずに
過ぎていくらしい。
なんたって最低気温がマイナス7~8度なのだ。
ケベックの12月とは思えん。

おかげで今日など雪の代わりに雨が降っている。
ただ気温が0℃近いので、庭のサクランボの木や樅の木に付いた水滴が
そのまま凍って、きれいなツララになっていた。
遠くから見ると、きらきらしていてなかなかきれいである。


サクランボの木

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sapin bleu 青モミ

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25,000人

カナダは今年末までに、25,000人のシリア難民を受け入れる計画だそうだ。聞いた時は「そうか」と思っただけだったのだが、よく考えたらもうあと1週間で11月も終わる。今年末までというと、実質1か月くらいしかないのだった。実際に難民受け入れに当たる担当職員たちは、クリスマスどころか眠る間もないほど忙しいのではあるまいか。

もっとも、リベラル新政権が打ち出したこの難民受け入れ計画に、カナダ国民がもろ手を上げて賛成しているわけではない。IPSOSの世論調査によると、全国平均で60%の人がこの計画に反対だそうだ。いちばん反対者が多いのはアルバータで、反対70%、賛成30%。次はサスカチュワン/マニトバの反対66%、賛成34%。わがケベックは反対62%、賛成38%。以下、ブリティッシュ・コロンビア:反対60%、賛成40%、大西洋州:反対57%、賛成43%、オンタリオ:反対56%、賛成44%。いずれにしても、過半数以上の人が難民受け入れに懸念を示しているということ。

人々が心配しているのは、もちろん治安、安全の問題だ。政府は受け入れに際してはスクリーニングをすると言っているけれど、戦火の現場で、いったいどの程度のスクリーニングができるというのか。スクリーニングをかいくぐり、難民を装ってテロリストがカナダに入って来るのではないか? あるいはまた、受け入れた難民の中からテロリストが生まれ、将来カナダの社会に脅威を与えるのではないか、と。今回のパリ同時テロの首謀者(?)がベルギー生まれだったことを考えれば、懸念はあながち的外れでもないのだろうが、しかしそういう疑いの視線自体がテロリストを生むとも言えるわけで。それに、難民を受け入れなければ現在も将来も安全が保障されるのかといえば、そういうわけでもあるまい。そもそもイスラム教徒でもなければアラブ系ですらなかった、オンタリオ出身の赤毛の若者がISに参加するためにシリアに行き、プロパガンダヴィデオに登場したりしているのである。こちらから行くくらいなのだから、向こうからだって来るさ。いまさら鎖国なんかできるわけないし。

そして次の問題は費用。生活保障や医療その他、難民を受け入れれば費用がかかる。政府がやるのだから、使われるのは当然税金だ。他国からの難民に使う金があるなら、自国民の社会保障や福祉をもう少し何とかしろという意見に同調する人は多いだろう。だが私が読んだ新聞記事が正しければ、カナダに来て1年目の難民一人に支給される金額は、高齢者に支給される年金よりも少ない月800ドル程度だそうで、しかも難民がカナダへ来るためにかかった渡航費用は、後で政府に利子つきで返済しなければならないのだそうである。このため難民たちは、当初から何千ドルもの借金を背負うことになり、これがカナダでの生活基盤を確立する上で大きな足かせになっているのだそうだ。カナダに来れば安全で豊かな生活が待っている、というわけではないのである。

移民で成り立っている国とはいえ、移民は難民ではない。大部分のカナダ人にとって、シリアの状況は“明日は我が身”でないところが、一番の問題なのかもしれない。

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プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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