文如其人

  • 2010/01/29 14:54
  • Category: 雑記
ある程度自由にあやつれる言語で書く場合、文章というのはその人の中の深い、深いところから出てくるものだ。
文如其人でも Le style c’est l’homme でもいいけれど、とにかくそういうもの。
別に加藤修一がバートランド・ラッセルについて書いたような、高度に抽象的な水準での話ではなくて、もっと日常的なレベルでの話だが。
さりげないくせに深い、いい文章を読むと、いい音楽以上に心が静まる。


わたしはそういう文章を書くことはできないけれど、読むことは、味わうことはできる。
Thanks, ** san...
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人相改善に

  • 2010/01/28 14:21
  • Category: 雑記
先日、自分自身の人相の悪さにびっくりしたと書いたが、それに続く人相改善計画の一環として、おととい久しぶりに口紅なんか買ってみた。顔の中に明るい色があった方が、人相がなごんで見えるのではないかと思ったからだ。先日会ったある女の子が、つやつやときれいな色を唇に乗せていて、表情全体が明るく華やいで見えるのに感心したせいもある。(コーラちゃん、あなたのことだよ。ま、このブログを読んでるはずはないが)


選んだのはロシアの婆さんの被り物を連想させる名前の某日本ブランド。小指くらいの、ふつうより小さいサイズのシリーズがあり、このサイズなら化粧に手を抜きがちな私でも変質する前に使いきれるだろうと思ったからだ。


で口紅塗って人相がよくなったかどうかは、まわりの人たちに聞いてみてないのでわからないが、少なくとも鏡の中から見返す顔は、一応機嫌よさそうに見えている。それでいいことにする。


化粧関連でついでに書くと、先日の寒い国(=乾燥の国)への出張にあたり、顔のひび割れ防止に買ってみたイソフラボン含有とかいうクリーム。塗って寝ると、翌朝顔がぷりぷりしていて面白いので、湿度80%のHKに帰ってきた後も、毎晩ちょこちょこ塗っている。ぷりぷりするだけで、別にしわが減ったわけでも、たるみが減ったわけでもないが、朝顔を洗う時、皮膚がきゅるきゅるしていて、その感触が面白いのだ。これだけ面白くて1000円もしないとなれば、私としては十分以上。この次は化粧水もイソフラボン入りに変えてみようか。きゅるきゅるが二乗したら、面白さも二乗だ。

ランチバフェ

先日、日本が祝日で昼休みに注文が来ないとわかっている日、次席が近くのホテルのランチバフェをご馳走してくれた。課内全員と次席のお友達など総勢10名近くでテーブルを囲んだのだが、さすが5つ星ホテルのバフェだけあって、供される料理の質が高く、選択も広く、大変楽しかったが、味わってみたい料理は多いのに、胃に取り込める量は限られているのが残念だった。若い頃はもっと食べられたのにねえ。


欧風、中華、インド、タイ、日本と種々の料理が並ぶ中で、同席した中国/香港人に一番人気だったのは、客の注文に応じシェフがその場で料理してくれる麻辣な四川料理。ことに次席は大の辛いもの好きだから、口をはふはふさせながらも堪能していたし、お客さんのひとりPさんも「これはおいしい」と、2回、3回カウンターに通っていた。私はと言えば、その時すでに満腹以上に食べていて、味見をする余地も残っていなかった。ふだん昼はパン2枚とチーズ、果物1個だから、いくらおいしくても突然たくさんは食べられないのだ。まったく口惜しいことである。


Pさんはこのバフェの印象がよほどよかったのか、先週「今度はわたしがご馳走する!」と同じホテルの同じランチバフェの席を、課員全員分予約してくれた。それが今週の金曜である。何しろシャング○ラだから、たとえランチでも決して安くはないのだが、こういう点、実に中国人である。食事のお代は持ち回り。ご馳走してもらったら、ご馳走して返す。割勘はまずあり得ない。


ご馳走して返すだけの資力がない私としては、非常に肩身が狭いところだが、しかしシャング○ラのランチバフェ5人分のお代は、ウチの食費の半月分以上。現状では支出不能であるから、申し訳ないが私の“請客”は“退職記念バイバイランチ”まで待ってもらうしかない。

「そんなに思い詰めんでもよろしいがな」

  • 2010/01/26 11:35
  • Category:
出張帰りの飛行機で『New Moon』を読み終わり、『Eclipse』に進んだ。ペーパーバック版が見つからず、ハードカバーではないがペーパーバックでもないという版を買ったので、大きさと厚さを持て余している。近視で乱視で老眼の私には字が大きいのは有り難いが、たかが小説のくせにB6版、厚さ5センチって「あんたは辞書か?」である。


で機中『New Moon』の後半を読み進めていたのだが、なんともはやエドワードとベラの互いに対する夢中さ加減についていけなくて困った。ベラにとっては初恋で、他の恋愛経験がないんだから仕方ないが、あまりに身も世もなくエドワード命!なので「そんなに思い詰めんでもよろしいがな。今は“この人しかいない”と思えても、そんな恋愛感情なんか一時のものだから。ここで別れても死ぬほど辛いのは当座だけで、いつかは忘れて次の人に夢中になるから」と言ってやりたくて仕方がなかった。まったくいやな婆さんである。


まあね「次の人が現れる」と言ったって、エドワードは100歳のヴァンパイアという特殊タイプだから、同じようなタイプが次から次へぞろぞろ現れるとはさすがの私にも言えないが、恋愛相手に対する人間の許容範囲ってのは結構広いものだし、ベラが長く生きていろいろな経験を積めば、好みだって多少は変わる。なにもいつもいつも彫刻のように美しいヴァンパイアに恋をしなくてもいいわけだ。だからやっぱり「そんなに思い詰めんでもよろしいがな」なのだ。


もっともそんな風に言っていたのでは、世にあまたあふれる恋愛小説や恋愛映画が成り立たなくなるであろうことはことは、私にもわかっている。恋愛の成立には「この人しかいない!」と思い詰めることが肝要なのだ。「どうせ次の人が現れるしぃ」と、緊迫感なくへらへらしていたのでは、「ロミオとジュリエット」もハーレクイン・ロマンスも成り立たない。


しかしこの「この人しかいない!」という思い詰めた気持ちも含め、人間のさまざまな感情は脳内に分泌される物質の作用によるものだと、ここ数年の研究でわかってきたそうである。たとえばセロトニンが分泌されると「愛」や「幸福感」が生じ、フェニールエチルアミン(PEA)が分泌されると気分が高揚し、βエンドルフィンが分泌されると「安らぎ」や「多幸感」が生まれるんだそうである。つまり「この人しかいない!」と思う時、脳内に生まれているのは「愛」ではなく、化学物質!


なーんて言ってしまっては身も蓋もなさ過ぎかもしれないが、実際のところそういうことのようである。古来「愛」は人間の持つ崇高な感情のひとつとして賛美されてきたが、その実体は化学物質だったのか・・・? やっぱり「そんなに思い詰めんでもよろしい」のだな。

今年のヴァレンタイン・デーは

  • 2010/01/25 15:16
  • Category: 雑記
土曜、日曜と道楽の縫い物に集中したため、やや肩こり。針目が見える明るい光を求めて、前屈みでちくちくやるのは年寄りにはきつい。
道楽ごとの縫い物は何しろモノが小さいので、ミシン縫いより手縫いの方が何かと楽ではあるのだが、ギャザーたっぷりのスカートの裾とか、長いワンピースの脇線とか、直線が続く時にはさすがにミシンが欲しくなる。次の家に移り、十分なスペースが確保できるようになったらミシンを買う計画ではあるが、さてどんなミシンを買ったらよいものやら。


昔、母が買い与えてくれたミシンは、刺繍だのボタン穴かがリだのいろいろな機能がついてはいたが、糸調子を合わせにくく、すぐに糸が切れてしまったり、上(下)糸がつったりしてきれいな縫い目にならず、縫っていてものすごくいらいらさせられた。
USAKOの洋裁工房」さんによると、たまにしか使わない人こそ糸調子を自動で合わせてくれる高機能ミシンを選んだ方がいいとのことだが、そうなると値段も張る。道楽関係とクッションカバーやピローケース、小さいカーテンを縫うくらいと予想される程度の使用頻度で、そこまで投資する価値があるかどうかやや疑問だ。とは言ってもミシンがなければ、直線主体の家の中の細々したものを作るのはしんどく、作らなければ買うことになるので、どっちが得か思案のしどころ。実用品ではなく遊び道具と割り切って、それなりの投資をすべきか。けちって安物を買って、結局使えなければ意味ないし。


先日カレンダーを見ていて気づいたが、今年のヴァレンタイン・デーは旧暦では11日にあたる。つまり伝統的祝祭日は旧暦で動いている中華文化圏で、年間最大、最重要の祭りの日にヴァレンタイン・デーがあたったということだ。


いやいやこれは、今年のHKのヴァレンタイン・ビジネスは低調でしょうな。ふつうの香港/中国人に、正月一日をとるかヴァレンタイン・デーをとるかと聞けば、100人が100人「正月一日!」と答えるはずで、となると父母を放り出してカノジョと二人、ロマンチックにレストランでお食事ということはありえないし(第一ふつうのレストランは休みだしぃ)、HKの習慣であるカノジョに花を贈るってのも激減するだろうし(会社、休みだしぃ)、うーん、年に一度の書き入れ時なのに、花屋さんかわいそう。

ウチも正月一日では、雪だるまにチョコとカード贈るの忘れそうだよ。

爪は蛋白質よね

  • 2010/01/22 14:42
  • Category: 雑記
去年の夏、オトモダチと一緒に行った献血で貧血であることが判明して以来、せっせと鉄剤を飲み、毎日のようにレバーを食べ、という生活をして5カ月。どうやら昔の、セミ・ベジ食生活になる前の健康状態に戻ったような気がする。


黄色かった顔色が赤っぽくなってきたし、朝から疲れていることもほとんどなくなった。3月頃ひどかった足首の痛みもなくなった。それに何より蛋白質の摂取が増えたことで(?)、手の爪がちょっとした衝撃でパキパキ割れることもなくなった。


昔々私の手の爪は大きくて丈夫で、白い部分を5ミリ以上伸ばしても割れることなどなかったのだが、3年ほど前から徐々に強度が低下し、ちょっと伸ばすとすぐに割れてしまうので、全然伸ばせなくなっていたのだ。


私は爪が弱くなったのは頻繁に使っていた除光液と寄る年波のせいと思い、ネイルカラーを塗るのは止め(子供のように短い爪では塗り甲斐もないし)、家と会社にネイルオイルを常備して折あるごとにせっせと塗りこんでいたのだが、爪の強度向上にはほとんど効果がなかった。


それが最近は、ちょっとぶつけたくらいでは爪はそのまま。左手の爪は手の平側から見て5ミリ近く伸びているが、欠けることもなくつやつやと元気である。爪の主成分は蛋白質なのだから、肉や魚など蛋白質の摂取が増えれば当然丈夫になるよな、と単純に考えているが、それで正しいのだろうか。


もし正しいのだとすれば、ネイルオイルなんか買わずに、レバー買って食べてればよかったよ。ま、当時は蛋白質不足、鉄分不足だとは知らなかったのだから仕方ないが。

あと何年、かな

  • 2010/01/21 15:45
  • Category: 雑記
出張から帰ってきて以来、どうも筆が乗らない。もともとパソコンで打っている文章なのだから、“筆”が“乗る”はずもないのだが、なんというか要するに、つまんない文章しか出てこないのだ。(いやもちろん、ふだんから大したこと書いてませんけどさ)


というわけで済みませんが、事実の羅列だけ。血湧き肉躍り、こーふんで鼻腔が膨らむようなことが起こりましたら、また書くことに熱心になれると思いますので、それまではなにとぞご勘弁の程を。


さっき会社の下のドラッグストアにカルシウム剤を買いに行ったら、ふだん1138元くらいのが、今日は159元で売っていた。しかも2瓶買えば、その値段からまた15%引くという。信じられなくて、近くにいたお店の人に「ほんとに59元なの?」と聞いたら、「そうです。今年の11月で有効期限が切れるから値引きしてるの。でもまだだいじょうぶよ」とのお答え。見ると確かに今年の1120日にエクスパイアすると書いてあるが、このカルシウム剤は100錠入り。つまり約3ヶ月分なので、11月20日までには絶対飲み終わる。迷わず2瓶買った。かなり得した気分。ほくほく。


スペンサー・シリーズの著者、ロバート・B・パーカー氏が18日に亡くなった。雪だるまが転送してくれたボストン・ヘラルド紙によると、奥さんといっしょに朝ご飯を食べた時は元気だったのに、朝食後ジョギングに行った奥さんが1時間ほどして戻ってきた時には、もう亡くなっていたそうだ。なんとあっけないこと。


スペンサー・シリーズは20代、30代の私を大変楽しませてくれたシリーズだし、最近ではジェシー・ストーン・シリーズもお気に入りで、あと23作は読めるかと楽しみにしていたのに残念なことだ。


パーカー氏は享年77歳。さて私はあと何年、生きられるのだろうか。

宮殿カラオケ

  • 2010/01/20 17:20
  • Category: 中国
一昨日「明日へ続く」なんて書いてしまったが、昨日出社してみたら、いなかった間に仕事がどん!と溜まっており、珍しく残業となって、たらたらと文章をこねくりまわしている暇はなかった。たまにはこういうこともあるのだな。


でツアーの続きだが、参観企業の詳細については、業務上のことでもあり、またサイトばれの危険もあるため割愛する。このサイトの筆者が“わたし”だと関係者にばれたら、私は生きていけないである。その代わり、当り障りのないエピソードをいくつか。


1日目の夜、寒い国の大都市にあるカラオケ宮殿に案内された。外装、内装ともにぎょっとするほど豪華な作りで目をぱちくり。なにしろ土地はたっぷりある国なので、ひとつひとつの部屋やらモノやらの規模がやたら大きく、そこにキンキラの巨大飾り物がぼん!ぼん!と置いてあるのだ。色合いやデザインなどは決して趣味がいいとは言えないのだが、大きさと迫力に圧倒された。


で、私ども外国人ご一行様20余名は、そのカラオケ宮殿の中でも特に大きな部屋に案内され、壁際三辺に置かれたふかふかのワインレッドのソファにそれぞれ腰を沈めたのだが、HKの狭い部屋に慣れている私は、部屋が広すぎてどうも落ち着かない。向かいのソファに座っている人たちが、やけに遠く感じられるのだ。お話なんか全然できない距離。声が届くのは、すぐ隣に座っている人だけだ。


そして女の子たちのご入場。かの国の中でも背が高くほっそりした子を集めたのか、顔立ちはそれぞれながら、みなにょっきりと背が高くスタイルがよい。ついでに若い。どうみても十代後半か、せいぜい二十代前半くらい。この都会育ちの子なのか、それとも田舎からこの都会に出てきて働いている子なのか、おばさんとしてはそっちの方に関心が行く。


この宮殿カラオケでいくら稼げるのか知らないが、ぴらぴらした薄物の洋服を着て、気晴らしにやってくる客の相手をするのは楽しいだろうか。ちなみに接待側に耳打ちされた値段は、この巨大な部屋のお代だけでも邦貨15万円、女の子ひとり付けたら3000円。女の子を外に連れ出すのなら別料金、だそうである。


同行したお客さんたちは遠慮もあってか、女の子をご指名する人は少なかったが、それでは店側が儲からないせいか、女の子たちは15分おきくらいに10人くらいずつ組になって現れ、そのたびに遣り手婆のような黒服の女の子が指名するようお客様に誘いかけていた。毎回違う子が現れるので、いったい何人女の子を抱えているんだか、と感心した。


考えてみれば、どうせ企業視察に行ったのだから、ついでに経営者に会って経営の内情でも聞いてくればよかったな。かの地の風俗業は繁盛しているのであろうか。

寒い国から帰ってきたツアコン

  • 2010/01/18 16:09
  • Category: 仕事

帰ってきた。土日働いたので、本日代休。

 

出発の前日夕方から吐き気が始まり、その夜は3時間おきに吐いていたので、翌日出張にでかけられるかどうか心配だったのだが、胃が空っぽになって吐くものがなくなり、立ち上がってもだいじょうぶになったので、朝4時に起きて荷物を詰めて出かけた。やっぱね、ツアーにツアコンがいないんじゃまずいですからね。いくら無料ご招待のツアーでも。

 

会社から空港までの車中は死ぬ思いだったが、飛行機では少しましになり、1日目は何も食べられなかったが、2日目には少し食べられるようになり、3日目にはほとんど通常どおりになった。わが回復の速さにやや呆れた。じょうぶなのは便利だが、もう少し繊細さがあってもいいんではないか。これでは誰も同情してくれん。

 

寒い国は予想どおり寒く、零下20度くらいだった。ただし車の中は暖かかったし、ホテルの中も暑いくらい暖かかったし、2年前に買った雪山遭難用のジャケットも充分寒気を防いでくれたので、特に支障はなかった。ただ1度、雪原の真ん中にある屋外プラントを見学したときだけは、さすがに屋外なので暖房がなく、ジャケットのフードがピシピシ音をたて、ボールペンのインクが凍って(?)書けなくなった。通訳しなくてはならないのにメモが取れなくて困った。この次寒い国に行くときは、ロシア製のボールペンか鉛筆にしよう。

 

上で「ホテルは暖かかった」と書いたが、それは都市部にある豪華ホテルのことで、2日目に泊まった田舎のホテルは、1日目とは段違いに寒かった。ロビーなんか雪山遭難用ジャケットがなくては歯が鳴るくらいで、事実フロントの女の子たちはみんなダウン姿で仕事に励んでいた。1日目のホテルのフロントの女の子たちが軽いジャケットのスーツ姿だったのとは対照的。たぶんもっと田舎に行けば、暖房温度はもっと低くなるのだろう。環境に優しい温度だとは思ったが、人間には(少なくとも暖かい気候に慣れている私には)優しくない温度だと思った。部屋も寒かったので服を脱ぐ気になれず、シャワーは止めた。暑い国と違い、1日くらい体を洗わなくてもどうってことはない。顔だけ洗い、いろいろ着込んでコンフォータを巻き付け、丸まって寝た。

 

<明日へ続く>

寒い国へ

  • 2010/01/13 07:12
  • Category: 仕事
出発直前に翻訳資料なんかくれるから、ブログを更新する暇もなかった。
27ページもあるんなら、せめて2、3日前に送ってくれよ。まったく何考えてるんだか・・・。

それではちょっと寒い国に行って参ります。
寒い国で、凍った豆腐の角に頭をぶつけて死んだりしなければ、来週には戻ります。
みなさま、ごきげんよう。

『The Black Balloon』

  • 2010/01/11 17:25
  • Category: 映画
出張を目前に控えての気分の落ち込みをコントロールできずに週末を過ごす。豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまいたいくらいの情けない気分。我ながらなんでこんなにいやなんだか・・・。


昨日は落ち込みと寒さのせいで、ほとんど1日中ベッドに脚をつっこみ、『Twilight』の続きの『New Moon』を読んで過ごす。ヴァンパイアと人狼の世界への逃避。日本語と違って速く読めないのがもどかしい。表意文字を使う中国語の方が、飛ばし読みには向いていると思う。


週末の映画は不作。気分が落ち込んでいるせいもあって、可もなく不可もなく程度の映画を見続ける忍耐心をもてず、見始めた5本のうち最後まで見たのは1本だけ。雪だるまには悪いことをした。
しかしこの1本は佳作。『The Black Balloon』(2008年、豪) 自閉症でADDの兄(弟?)を持った男の子トーマスの話。優しく繊細であればあるほど、“ふつう”とはちょっと違う兄弟(チャーリー)の存在は、トーマスの生活と感情を複雑に引き裂く。他の子供たちがチャーリーを苛めるのは許せないが、自分自身、“ふつう”の生活を送ることを不可能にするチャーリーを、疎ましく思わずにはいられず「朝起きたら、チャーリーがふつうになっていたら、どんなにいいだろう」と夢想する。なにしろちょっと目を離すと、下着のパンツ1枚で楽しそうに外に逃げ出してしまったり(34歳の子供なら許されるが、チャーリーは6フィート2インチもあるティーンエイジャーの男の子なのだ)、テーブルから落っこちた卵をぐしゃぐしゃ床に踏みつけて歓声を上げたり、GFが来ている間だけと思って部屋に閉じ込めたら、自分の排泄物をカーペットにぬりぬりしていたり。チャーリーは普段はハッピーな男の子なのだが、それでも家族全部が振り回される。


チャーリーを疎んじながらも、疎んじきれないトーマスの優しさとやりきれなさが、ずっしりとこちらに迫ってきて、めずらしく映画を見ていて泣きそうになった。最近人間の心の動きには相当鈍感になっていて、何を見てもあまり感動しなくなっていたのに。自分の中に、人間の感情に感動できる部分が残っていたことに驚いた。


トーマス役のRhys Wakefield、母親役のToni Collette はもちろん文句なしの好演だが(彼女が好演でない時があるだろうか?)、GF役の Gemma Wardが、目と目が離れた平目のような顔立ちながら、映画の間中、瑞々しくきらきらと光って、眩しいほどだった。
この映画はお薦め。

感心すべき? か

  • 2010/01/08 17:27
  • Category: 仕事
今日聞いた面白い話。金融危機以降、どこの金融機関も経営は厳しく、あっちを切り、こっちを切りして経費節約に励むのは珍しくもない話だが、次席の話によると、ウチの会社は昨年、創立40周年を記念して地元メディアに大々的に打つ広告費の負担を、各営業員(日本の証券外務員に相当)に求めたそうである。(私は外務員ではないので、その通知は見過ごした)


会社の言い分としては、広告を打つことによって会社の知名度が上がりお客さんからの注文が増えれば、得をするのはあなた方外務員なんだから、広告費はあなた方が払ってね、ということである。


聞いた私は「はああ?」
確かにね、お客さんからの注文により得られる手数料収入が100%外務員のものになるなら、上記の会社の言い分にも理があるが、実際のところは55だか、6:4だかの配分で、会社はちゃーんと利益の分け前を受けているのである。それなのに広告費用は100%外務員負担? すげー。あくどー。


もひとつ。ある比較的大口のお客様から、注文の簡便化のため、××という注文システムを導入してもらえまいか?という打診があった。会社の回答は「導入してもいいけど、その費用はあなたが払ってね」 この“あなた”というのは、この大口顧客担当の外務員である。あなたの顧客のためにそのシステムを入れるんだから、導入の初期費用(約200万香港ドル=約2400万円)は当然あなた負担よ、ということだ。しかも「一遍に払うのは大変だろうから、毎月3万香港ドルずつでいいから」とまで言う気の遣いよう。当然口約束ではまずいので、社内の法務部が支払契約書を作り、外務員に示してきた。中にはちゃんと「もし払い終わらないうちに辞めるなら、辞める時には残額全部清算してね」という条項が入っていた。うーむ、あっぱれ。


この場合も、この大口顧客からの手数料は会社にも入っているのである。それなのに費用は外務員1人の負担? この外務員が「導入に必要な費用を全部わたしが払うなら、ではシステムは私のものか?」と聞いたら、それはそういうことではないそうである。ようわからん。


他国の金融会社で働いたことはないので、他国の事情はよくわからないが、たとえばゴールドマン○ックスとかメリ○リンチとか、日本の野○とか大○とかでも、上記のようなことを外務員に要求しているのだろうか。どうも違うような気がする。ウチのオーナーは東南アジア某国の華僑なのだが、うーむ、華僑の経営はなんとハーシュであることか。


ちなみに冒頭の広告費の話は、外務員一同の大反対により立ち消えになったそうである。そりゃーそうだよなあ、と思うが、そういうことを思いつくだけでもウチの経営陣は凄いと思う。

たまーには

  • 2010/01/07 16:28
  • Category: 雑記
年末、数年間会っていない友達からメールが届いた。彼女は広州時代からの友達なのだが、45年前に一家でカナダに移住したのだ。知り合った当時、彼女は二十歳そこそこで、師範大で学ぶ成績優秀な大学生だったのだが、十数年経った今は30×歳の堂々たる一児の母だ。添付されていた写真にも、その“堂々”ぐあいは如実に表れていて、「見てわかるとおり、すごく太っちゃった:<」というコメントが添えられていて笑った。


実はこの写真は「○○くんは大きくなった? 写真があったら送ってよ」という私の要求に応えて添付してくれたもので、人にはお願いしておいて自分は送らないはまずいよなと思い、急遽わたしも自分の写真を撮ってみた。
コンデジだからできる、自分で自分の写真を撮るというアレである。


で朝、出勤前に大急ぎで撮った写真を確認して、思わず息が止まった。
ディスプレイの中からこちらを不審そうに見つめるのは、意地悪婆さんも裸足で逃げ出すほどゆがんだ表情の疲れきった中年オバサン。仕事に行く前あたふた撮った写真だから、ろくな表情ではなかろうとは思っていたが、まさかこれほどとは。どおりでエレベータに乗り合わせたオジサンたちがビビるはずだ。


さすがの私もしばらく会っていない友だちに、自身の意地悪婆さん写真を送りたくはないので、なんとかもう少しまともな写真を撮ろうとしたのだが、何度撮っても明るい顔にならない。笑わなければ不機嫌そうな仏頂面になるし、笑えば口元のゆがみが目立つ。それでも何とか最後には「一応元気で機嫌よく生きてます」と見えそうな1枚が出来たので、それでいいことにして雪だるまの写真ともどもメールで送った。(ちなみに雪だるまの写真は一発でOK。写真映りがいいやつはいいよなぁ)


私は普段あまり鏡を見ない。朝化粧をする時と、昼休み歯を磨く時、向かいの鏡に映るのをちらちら見るだけだ。パスポートの更新でもなければ、自分の写真を撮ることもない。だから普段自分がいかに険しい表情をしているか、まったく気がつかなかったのだが、今回の意地悪婆さん写真を見て、大いに反省した。こんな表情で道を歩き、地下鉄に乗り、仕事をしていたんじゃ、まわり中に不愉快な雰囲気を撒き散らしているようなものだ。美人でなく、若くもないのはどうしようもないが、せめてもう少し気持ちのいい表情を浮かべていなければ、何の因果か私に遭遇するはめになった人に、申し訳なさ過ぎる。


というわけで、以来道を歩く時など、なるべく機嫌よさそうな表情を浮かべるよう努力している。“機嫌よさそう”を通り越して“あほそうな能天気”顔になっているかもしれないが、眉間にしわを寄せた意地悪婆さんよりはましだろう。


写真は嫌い、などと言っていないで、これからは定点観測的に、たまーには自分の写真を撮ってみるべきかもしれない。

Tシャツと下着の差

  • 2010/01/05 22:57
  • Category: 雑記
毎日とっかえひっかえして着ている仕事用兼ジム用半そでTシャツがだいぶ傷んだので新しいのを買おうとしたのだが、冬場のこの時期、さすがのHKでも半袖Tシャツはあまり売っていない。


そこでふと思いついて、ユニ○ロの男性用抗菌防臭下着379元というのを買ってみた。欲しかったTシャツの条件は、白・半袖・丸首だから、「条件満たしてるじゃん」と思ったのである。サイズは一応Sにしたが、着てみると肌触りなめらかで着ごごちがよく、肩幅なんかあつらえたようにぴったり。「お、これはなかなか」と思ったのだが、その後鏡に映る自分の姿を見て「ん?」


何というか、Vネックセーターの襟元から覗くネックラインがいかにも下着なのだ。下着なんだから下着に見えて当然なのだが、なるほど、外着としてのTシャツの首の処理と、下着としてのTシャツの首の処理は違うのねー、と改めて気づいた。いや、うかつでしたね。ユニ○ロの下着ならジジシャツってわけでもないから、だいじょうぶだと思ったのだが。


でややヘンなのだが、買ってしまったので引き続き着ている。襟元はマフラーで誤魔化したり、無視したり。だって着心地はいいのだよ。これで379元(約900円)はお徳だと思う。

映画2本

  • 2010/01/04 22:35
  • Category: 映画

本日から普通にお仕事。正月飾りもなく、振袖姿の若い娘の姿もなく、新春の空にかーん、かーんと響く羽根つきの音もなし。(最後のは日本でも30年以上前になくなったとは思うけど。実家に残る最後の羽根つきの写真は昭和40年代のものだ)

10日後に出張を控え、またまたどんより気分。今度は寒いところに行く。零下20度くらいである。大雪が降って、飛行機が欠航して、出張行かなくてもいいことにならないかなあと夢を見ている。なんで上司殿は寒いこの時期に寒いところに行きたいのだろ。南の人は寒さに対する憧れでもあるんだろうか。

3が日の映画は不作。印象に残ったのは『Le Silence de Lorna』(2008年、ベルギー)と『TheTaking of Pelham 123』(2009年、米)のみ。『Pelham123』の方は、デンゼル・ワシントンとジョン・トラヴォルタ主演で、娯楽活劇としてよく出来ており、最後まで厭きずに見られた。(以下ネタバレあり。注意!)

娯楽活劇だからいいんだけど、デンゼルさん演じる地下鉄職員、地下鉄のハイジャックという危機にあたって、ここまで冷静に対応し、瞬時に適確な判断を下せるなら、オバマさんのあとに大統領選に立候補した方がよいぞ。賄賂もらっちゃうあたりも政治家としての適性抜群だ。最初はシラを切り、あとで正直に認めるあたりも、政治家としての適性を感じさせる。それにしてもデンゼルさん、年をとったねえ。最初モーガン・フリーマンと間違えちゃったよ(ごめん!)

余談だが、貰った賄賂を何に使ったと聞かれて「子供の学費」と答えるあたり、しみじみと身につまされた。アメリカの大学の学費、高いもんねー。子供二人いたら3万5000ドルくらい、一瞬で消えちゃうよねえ。(しかしそれにしてもせこい賄賂額だな。くれたのが日本企業だからかな。もう1ケタ増やしてやれよ、日本企業!)

もう1本『Le Silence de Lorna』の方は、ベルギーの国籍欲しさにジャンキーのベルギー人と偽装結婚し、無事国籍を手に入れると、次は邪魔なベルギー人夫を離婚して自由の身となり、今度は逆に自身のベルギー国籍をエサに同じように国籍が欲しいロシア人と結婚というように回していくアルバニア人の女の子Lornaが主人公。もっとも彼女は自分でこの仕掛けを回しているわけではなく、全体をあやつっているのはベルギー人ヤクザ。恋人と一緒にバーを開きたい彼女としては、いやでも何でも彼の手駒のひとつとして動き、偽装結婚の手数料を稼ぐしかない。

EU諸国の人間のEU市民権に対する必死さは痛々しいほどだ。グリーンカードが欲しい非米国籍人と同じ。経済的に豊かで、政治的に強い国の国籍は、豊かな将来を約束するキップなのだから。それなくしては“豊かな将来”は夢見ることさえかなわないのだから。

Lorna役のArta Dobroshiの特に美人ではない顔立ち、貧弱な乳房とそれと対照的なむっちりした下半身が、いかにも本物の人間、実在の、どこにでもいる普通の人間ぽくて現実的だ。これがハリウッド的なほっそりした美人だったら、映画の色合いはちがっていただろう。

謹賀新年 − くつした半分 −

  • 2010/01/03 22:04
  • Category: 道楽

三が日ひまをみてはせっせと編んだおかげで
靴下が完成に近づいております。


これは1足目で、まだぴろぴろと始末の済んでいない糸端などが出ておりますが、一応こういうものを編んでいるのだとご了解ください。で、ただ今は2足目の爪先を編んでおりますので、かなり近い将来、1対の靴下ができあがるでありましょう。

写真を掲載するにあたっては、編み目の不揃いさが見えないくらい縮小しようかとも思ったのですが、プロではあるまいし、そんな見栄を張っても仕方あるまいと、60%縮小にとどめました。
テキスト&編み図は「たた&たた夫の編物入門」に載っておりました『初めてのソックス』にお世話になりました。何しろ初めて靴下を編むのですから、これ以上ぴったりのものはないでありましょう。ただ毛糸の質感と好みの問題で、ゴム編み部分はテキストより短めです。


正月から靴下の話で恐縮ではありますが、残り少ない人生、「やりたいことはやる」ようにしたいと思っておりますので、年末「編み物がしたいー」と騒いだ手前、“やった”証拠にでこぼこ靴下を載せておきます。今後も懲りずに編み続け、10足も編めば、なんとか穿けるものが編めるようになりましょう。


     

ご挨拶が遅れましたが


本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。



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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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