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チャイブ・ペスト

私はペスト(pesto alla genovese:パスタなどに絡める例の緑のソース)は
バジリコと松の実、パルミジャーノ、オリーブオイルで作るものだと思い込んでいたが
この夏お邪魔したジョゼ&ブライアンの家で、バジリコではないペストをご馳走になり
それが大変においしかった。
聞けば、チャイブとカシューナッツで作ったのだそうである。
バジリコでなくても、松の実でなくても、ペストが作れると知ったのはこの時である。

もっとも味はバジリコ&松の実のものとは、少々異なる。
材料が違うのだから当然である。
しかし同じくらい美味しいし、ピタなどにハモスと共につけて食べるなら
むしろ本来のバジリコ・バージョンより、癖が少ない感じで飽きずに食べられる。
バジリコ・ペストにはあまり興味を示さない雪だるまも、
このチャイブ・ペストは大いに気に入ったようで、ぱくぱくとよく食べていた。

ジョゼによれば、彼女の庭にはチャイブがたくさん生えていて
毎年それをいかに無駄なく消費するかに頭を悩ませ
かつては炒め物にしたり、餃子の中に入れてみたりしていたのだが
このチャイブ・ペストのレシピを見つけてからは、もうチャイブの始末に困ることはなくなった。
作り方は簡単だし、一度にたくさん消費できるし、密閉容器に入れておけば結構長く
保存できるし、「実に便利」だそうである。

前置きが長くなったが、作り方は以下のとおり。

荒く刻んだチャイブ       1/2カップ(ぎっしりめに詰めて計ること)
にんにく              1かけ
ナッツ               大さじ2
パルミジャーノチーズ     小さじ2
オリーブオイル         60cc

1. フードプロセッサーにチャイブ、にんにく、ナッツ、パルミジャーノ、塩、コショウを入れる
2. ゆっくりとオリーブオイルを加えながら、すべての材料をやや粒々の残るペースト状になるまで
  プロセッサにかける。硬すぎるようなら、さらにオリーブオイルを加える。以上、終わり。

レシピによれば、これでだいたい1/3カップ(80㏄)くらいのペストができるそうだが、
ジョゼも私もこの量では作りづらいので、だいたい2倍~4倍の量で作っている。
プロセッサが大きめなので、レシピの量では底にへばりついたようになってしまい
うまくペースト状にならないのである。
したがってお手持ちのプロセッサが小型なら、あるいは小型のすり鉢をお持ちなら
上記の量で十分いけると思う。

またナッツは、アーモンドでもカシューナッツでもなんでもよい。
ジョゼはカシューで作り、私はアーモンドで作ったが、どちらもおいしかった。
たぶんマカデミアナッツとか、ブラジルナッツでもいいのだろうが、
価格の点と、入手しづらさの点で、まだ試したことはない。
逆にピーナツはこのあたりで最も手に入れやすく、かつ安価なので
いつか試してみたいと思っているが、ピーナツは厳密にはナッツではないし、
味もかなり違うので、成功するかどうかはわからない。

ちなみにチャイブも他のネギ系の野菜で代用可能である。
実は昨日はこのあたりでグリーン・オニオン(スカリオン)といっている野菜、
日本の長ネギをアサツキくらいに小型化したような野菜で作ってみたが
けっこうイケた。味はチャイブよりさらにネギ臭さが抜けた感じで、かなりマイルド。
パスタに絡めるには味が穏やか過ぎて間が抜けてしまうかもしれないが
ピタにつけて食べるにはちょうどよい。

このグリーン・オニオンでもペストを作れると知ったのは収穫だった。
だってウチの場合、畑にチャイブが青々しているのは夏の間だけ。
冬はチャイブは雪の下で枯れている。
その点、グリーン・オニオンならスーパーで1年中手に入る。
手軽なうえに安価。言うことなし。
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「眠られる」

  • 2017/10/16 21:21
  • Category: 言葉
先日、岡本綺堂の『三浦老人昔話』を聞いていたら
老人が語る言葉の中に「その当時、よく眠られない癖がつきまして・・・」
という言い回しが出てきて、「おや・・・」と少し耳にひっかかった。

岡本綺堂さんという作家は、明治末から大正、昭和初期にかけて活躍された作家だから
当然、言い回しは古い。
私が好んで聞いている彼の代表作のひとつ『半七捕物帳』にも、
今ではもう使われない言葉や、今とは違う使い方をする言葉が結構出てくる。
古いとは言っても、たかだか100年くらい前でしかないから
平安時代のお話のように意味がわからないようなことはないが、
「へえ、昔はこういう言い方をしたんだ」と思いながら聞いていると、
祖父の時代にタイムスリップしたような気がして、なかなか面白い。

で、その「眠られない」だが、私はふつうこうは言わない。
動詞「眠る」を可能のかたちで言いたい時は、「眠れる」
それを否定の形にしたい時は「眠れない」で、「眠“ら”れない」とは言わない。

国文法のサイトなどを見ると、「読める」とか「話せる」など
「~できる」(可能)という意味を表す可能動詞は
元の五段活用の動詞「読む」「話す」の未然形に、可能の助動詞「れる」がついて
「読む→読まれる」「話す→話される」となったのが、
のち転じて「読める」「話せる」となったもので、
したがって、それぞれの可能動詞には、それに対応する五段活用の動詞がある
のだそうである。
(逆に言えば、元の動詞が五段活用でない場合は、未然形に「れる」をつけるのは間違いで
だから上一段活用の動詞「着る」の可能動詞は「着られる」。「着れる」とするのは誤りと
なっている)

つまり現代の国文法では、「眠る」(ら行五段活用)の可能動詞は「眠れる」でよい、
ということになるが、しかし明治、大正時代は「眠られる」と言っていたのかと思うと
昭和人間の私が、さらりと「眠れる」などと言ってのけるのは、
明治の人間から見ると、忌まわしき「ら抜き言葉」に聞こえるのかしらん、とも思えて
なかなか面白い。

私は言葉遣いに関しては保守的で、自分で書いたり話したりする時は
新しい言い方よりも古い言い方、いかにも当世風な流行の表現よりも昔ながらの言い回し
の方を好むが、といって別に今の人たちの言葉遣い、話し方を一概に否定する気もない。
ら抜きの「着れる」「食べれる」が多数派に転じたのなら、それはそれで結構。
声高に「それは間違いだ!」と主張する気はない。
「歌は世に連れ・・・」ではないが、言葉だって世に連れ、人に連れ、変化していくのである。
文法学者が何と言おうと、言葉の世界では多数派が常に正しい。
大多数の人たちが使う使い方、そうと考えている意味が
今のその語の使い方、その語の意味なのである。
昔から言葉はそうやって変化してきたのだから。
その変化を止めようとしたり、逆行させようとしたりするのは無駄な努力。
川は海に向かって流れるし、雪崩は上から下に落ちてくる。
まあもっとも私自身は、死ぬまで「着れる」とは言わないと思うけれど。

運動

  • 2017/10/11 03:15
  • Category: 雑記
新しいジムに通うようになって、車でないと行けないとか、
マシンの使い勝手が今一つだとか、いろいろ不自由な点もあるが、
逆にいいところもある。

まず、車で行くので寒くない。
毎年、雪が降るまでは自転車でジムに行っていたのだが
朝の、顔が痺れるような冷気の中、寒風に立ち向かい
自転車をきこきここいでジムに行くのは、寒がりの私には結構きつかった。
耳あてをつけ、帽子を被り、ダウンにスノーパンツをはいていても
顔は無防備。頬と鼻がキーンと冷たくて、一二、一二とペダルを踏みつつ
「さぶいよー、なんでこんなにさぶいんだー?」と不平たらたらだったものだ。

それが今年は車でぬくぬく。
耳あても、帽子も、スノーパンツもなしで、ジムに行ける。
もちろん真冬になれば、ダウンとスノーブーツは必須になるが
それでも雪の中、30分かけて歩いてジムに行くのに比べれば
ヒーターの入った車での15分なんて、たとえ外は零下20度だろうと
30度だろうと、平気の平左。
極楽、極楽。
ガソリン燃やして車で行くのは地球環境にはあまりよろしくないだろうが、
寒がりの年寄りには有難い移動方法である。

そしてもうひとつ、車で行って車で帰って来るので
当然、行きも帰りも雪だるまと一緒。
今までは私は自分の運動プログラムが終わると、さっさと一人で家に帰っていたのだが
車ではそうはいかない。雪だるまの運動が終わるまで待たねばならない。
ジムの入り口にはベンチや休憩用の椅子が置いてあるが
せっかくジムにいるのに座って待っているのも馬鹿馬鹿しいので
自然、何か運動しながら待つことになる。
おかげで1回の運動量が増えた。

たとえば昨日は、暇に任せてミリタリー・エアロビクスというのをやってみた。
エコノにはグループエクササイズ用の部屋があって、
だいたい30分刻みで、ヨガやらエアロビクスやらのクラスが組まれ、
自由に参加できるようになっている。
ただしインストラクターはバーチャル。
生身の人間ではなく、前面に設置された大型スクリーンにインストラクターが現れて
こちらにああしろ、こうしろと指示を出す。
なるほど、これなら1回ビデオを作ってしまえば、どこでも、何回でも使えるわけで
生身のインストラクターより、ずっとお手軽、安上がり。
さすが、エコノ!というところか。
ただ、みなさん、バーチャルなインストラクターでは面白くないのか
利用者はほとんどいない。昨日も部屋には私だけだった。
だから下手くそでも、インストラクターの動きについていけなくても、
全く気にせず、お気楽にバタバタやっていられたのだが
動きそのものは“ミリタリー”というだけあって、なかなかきつかった。
おかげでいまだに脚が痛い。

ついでにストレッチも毎回するようになった。
たとえ年寄りでも毎回やっていれば柔軟性は向上するようで
以前より身体が楽に曲がるようになった。
うまくいけば、そのうちお相撲さん並みに、開脚前屈(股割りですね)が
できるようになるかもしれない。
筋力と柔軟性を維持して、寝たきり老人にならないよう頑張らねば。


土俵の上で股割りを披露するお相撲さんたち。
いや、見事なものです。

rikishi.jpg

紅葉と朝顔

先日、異常に暖かい日が続いていると書いたが、
その暖かさは先週水曜で終わり、木曜からは最高気温15~18度という
この時期の通常気温に戻った。
水曜は28度だったのだから一気に10度下がったわけで
毛布を出したり、フリースを出したり、なかなか忙しいことであった。

が、気温の急降下にも関わらず、花々はいまだに元気で
朝顔など今朝はたったの6度だったに5つも花をつけていて
「君、君は真夏の花ではなかったのかね?」と、問い質したくなるくらい。
おかげで色づき始めた赤い楓を背景に、青い朝顔が咲くという
俳句なら季重ね、いや紅葉と朝顔という異なる季節の季語が重なっているのだから季違いか、
のような有様となった。
まったく、何が何だかよくわからない今年のケベックである。


朝顔の葉っぱは緑ですが、後ろの楓はすでに紅色

IMG_1245.jpg


IMG_1246.jpg


ちなみにコスモスも咲いております。
昨年のこぼれ種で生えたコスモスなので今頃咲いていますが
ふつうケベックでは、コスモスは夏の花です。


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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、米朝、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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