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心尽くしの

日本の食品はほとんど手に入らない所に長く住んでいるので
和食なしでも別に格別の不都合は感じていないが
たまに他人様から頂戴することがあれば、有難く賞味させていただく。

ちょっと前になるが、旧正月の時期に元上司とその奥方であるところの元同僚
が遊びに来てくれて、その際、大量の日本および中国食品を
お土産に持ってきてくれた。
ラーメン4種に始まり、干うどん、生やきそば、日本の各種サラダ・ドレッシング、
レトルトカレー、粉末だし、乾燥わかめ、しじみ味噌、干し棗、クコの実、
蝦子麺、珠江橋牌豆豉鯪魚缶詰、小瓶の蠔油等々。
ほとんど中型スーツケース1つ分くらいの量だった。

とてもではないが私一人では食べきれないのでお友達に分けたが、
それでもまだうちには、干うどんやドレッシングが大量に残っている。
ドレッシングなど、上司殿が「これもおいしい。あれもおいしい。
是非食べてみて」と私たちに勧め、次から次へと開けてくれたのだが
雪だるまはサラダにドレッシングをかける習慣がないし
私一人ではドレッシングの大瓶はなかなか使いきれず、
かといって開封して使い始めてしまったものを人にあげるわけにもいかず
よって今だにうちの冷蔵庫には3瓶が眠っている。
賞味期限切れまでに使い切れるかどうか勝負!だが、すでにして負け戦気味。

それにしても今回、空港に迎えに行くにあたり、
事前に元同僚であるところの奥方から
「スーツケース4個あるんだけど、お宅の車に積める?」と聞かれ
「香港のタクシーに積めたんなら、だいじょうぶでしょ」と答えのだが
そして「うちに来た後、米国在住の親戚を訪問すると言っていたから
そこへのお土産で荷物が多いんだろうなあ、日本もそうだけど
中国もお土産の習慣があるからなあ、大変だなあ」と
“まるで他人事”感覚で呑気に同情していたのだが
何のことはない、スーツケース4個のうち1個は
全部うちへのお土産だったのである。
あちゃー・・・・

「食べ物をくれる人はいい人」だから言うわけではないが
考えてみると元上司殿およびその奥方は、実に親切である。
一緒に仕事をしていた時は、「仕事がいい加減過ぎる」だの
「後先考えずに安請け合いする」だの「はったりばっかりかましてる」だの
上司殿に対し文句たーらたらで、「ちっとはモノを考えてから仕事しろ!」
とか思っていたのだが、仕事を辞めて8年経ってもまだこうして
遠路はるばる訪ねてくれ、重い思いをして「日本のもの食べたいでしょ」と
大量の食品を運んできてくれ、「日本のTV見たいでしょ」と
(その仕組みは私には一向わからないのだが)日韓中印の番組が
無料で見られるキカイをうちのTVに付けていってくれ
そして「また来るねー」と言って、大雪の中をケベック空港から飛び立っていった。
「去るもの日々に疎し」とか言うが、上司殿とその奥方は
日々に疎くないようである。

台所に山と積まれた彼らの心尽くしの食品群を見ながら、
私は少し反省した。
考えてみれば彼らは昔から少々おせっかい気味なくらいに親切で
私の狷介さを疎んじもせず、辛抱強く付き合ってくれた。
だからこそ8年間も一緒に仕事ができたのである。
今後は私も心温かく情に厚い彼らを見習い、
絵葉書を貰ったらちゃんと返事を書くとか、折に触れてメールを出すとか
人付き合いというものを、こまめにしなくては。
性格の悪い私と付き合い続けてくれる人など
そうそうたくさんはいないのだから。
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陸の孤島

  • 2019/03/29 10:44
  • Category: 雑記
今朝は起きてみたらネット、電話、TVが不通という陸の孤島状態になっていて、
朝から思いっきりぐえええええ・・・

うちはネット、電話、TV、3つセットのパッケージで某電話会社と契約しているので
こういうことになるのだが、万一に備えて3つをそれぞれ別会社と契約するより
セットで1社と契約した方がお得なのだから仕方がない。
おかげで、この某社のネットワークに故障が起こると、全部一気にシャットダウン。
接続が切れているのはわかるが、なぜ切れたのか、どの範囲で切れているのか
いつ復旧するのか、皆目見当がつかず、かつ調べる術もないという状態になる。
(電話不通だから人に聞けない。TVないからニュース見られない。
ネットないからウェブで調べることもできない)

私の場合、別に電話とTVは接続が途絶えようが何しようが一向に困らないが
(だいたい最後にTVを見たのはいつだ? 2月の初めか?)
ネットに接続できないのだけは、本当に困る。
人との連絡も調べ物も動画鑑賞も、みーんなネット頼りなのだ。
ネットがないと、ほとんどなんにもできないのだ。
編み物するにしてもBGMはなく、だいいち編み図がネット上だったりして
覚えているところまでしか、編めない。
昨今、本を見ながら編む、なんて古式ゆかしいやり方はしていないのだ、全然。
ああ、ネット依存。

幸い、回線は昼過ぎに出先から帰ってきたら復旧していたが
これがあと数時間も続いていたら、日本語授業の準備にも差し支え
大弱りになるところだった。

都会なら、どこかのカフェにでも行けばフリーwifiが使えるのだろうが
このあたりでは、そうもいかないし。
そういえば先日、バスの横腹に「フリーwifi」と書いてあるのは見たが
この町を走るバスは1時間に1本。
ネット・アクセスのために乗り込んだはいいが、一回りしてうちに帰ってこられるのは
2、3時間後では、あまり実用的とは言えない。

白ご飯の中の砂利

  • 2019/03/28 04:17
  • Category:
前回の「蘇える金狼」もそうだが、私は編み物のBGMによく朗読を聞く。
俳優さんや声優さんなどプロの方の朗読の時もあるし、
趣味として朗読をなさっている素人の方の朗読の時もある。

プロの方はもちろん声の調子、間の置き方など実にお上手で
安心して聞いていられるが、無料で提供されている動画サイトなどでは
素人の方の投稿の方が圧倒的に多いので、
自然、割合でみれば素人の方の朗読を聞く方が多いかもしれない。
素人でも玄人はだしに上手い方はけっこうおられるし、
または最初は声や読み方など、その方独特のクセが耳ざわりに感じられても
聞いているうちに慣れて、それが気にならなくなる時もあるので
内容に全く興味が持てない場合以外は、しばらくそのまま聞き続けてみる。
なにしろ無料で聞かせていただいているのだから、
あれこれ文句をつけられた義理ではない。

ただひとつ、これだけはちょっと・・・と思うのは
漢字の読み間違いとアクセントの混在だ。
時代小説によく出てくる「行燈」を「あんどう」と読まれたり、
「手を束ねる」を「手をたばねる」と読まれたりすると
それまでいい気持ちで聞いていたのが
突然頭から冷水をぶっかけられたように
一気に現実に引き戻されて「とほほ・・・」という気分になる。
私だってさんざんいろいろな読み間違いをしてきたのだから
人のことは言えんだろ、とは思いつつも、やっぱりかなり興ざめで
続けて聞く気が失せてしまう。

アクセントの方は、これは関東地方以外の出身者の方は
後から学習しなければならないのだから不利だというのはわかっているのだが
それでも「むしろ(寧ろ)/高低低」を「低高高」アクセントで読まれると
「あっあー、それでは筵になってしまうー」と、編んでいる手が途中で止まってしまう。

別に関東地方以外のアクセントは嫌だ、と言っているのではない。
上方のアクセントはむしろ好きだし(米朝さん、文珍さん
先日聞いた讃岐のアクセント(というか話し方)も、なかなかよかった。
しかし、いくらそれらのアクセントが好きでも、
あるアクセントの中に、他のアクセントが混在しているのは困るのだ。
ほっこり炊けた白ご飯の中に砂利が入っているようなもので
歯に当たったとたん(=耳に入ったとたん)、ジャリっと来るのである。
これではおいしく聞き続けることはできない。
申し訳ないとは思いつつも、「それは高低低、高低低!」と
画面に向かってぶつぶつ呟いてしまうのである。

「蘇える金狼」

  • 2019/03/26 21:50
  • Category:
しばらく前の話だが、編み物のお供に大藪春彦さんの『蘇える金狼』を聞いていた。大藪春彦さんであるから当然ハードボイルドで、主人公朝倉哲也は、目的達成のためには恐喝も盗みも殺人も厭わず、恋人も婚約者も単なる駒のひとつ、利用し尽くし邪魔になれば、何の未練もなく殺して/捨てて顧みない人物として描かれている。

79年の松田優作さん主演による映画の方でご存知の方もいらっしゃるかと思うが、原作が発表されたのは62~64年で、だから舞台はその頃の東京だ。64年の東京オリンピック前の、まだ十分貧しかったころの東京。それがそのまま小説の中の背景、情景として出てくる。朝倉が住んでいる一間きりの安アパート、上り下りにカンカン足音が響くような外階段がついた安アパートや、同僚と行く呑み屋で食うホルモン料理、オリンピックに向けて突貫工事で整備が進む都内の道路網の様子など、その時代にその場で書いていたのだから当たり前だが、実にリアルに描写されていて、私にはそういう細かい部分が、物語の本筋以上に面白かった。

まだ各戸に1台はなかった電話、もうなくなってしまったブルーバード、トライアンフといった車、わざわざ“自動”エレベーターと書かれるエレベーター。ある程度金を掴んでから、“仕事”の合間に朝倉が獣のような目をして食うフランクフルトや分厚いステーキ、それらを流し込むウォトカ、高級テーラーで仕立てさせる1着数万円のスーツ。どれもみな、あの時代の、まだ戦後を引きずっていた時代の人々が憧れた“高級”のにおいがする。夜間大学卒、29歳の朝倉の月給は3万円で、そういう時代に朝倉は、重役たちの弱みに付け込み、ヤクザや政治家と渡り合って、数千万という金を手に入れていく。今だったら数億以上に相当するだろう金額で、朝倉はそれを持って日本を脱出するのだ。そう、最後、京子に刺されることになる映画と違い、原作では朝倉は無事目的を達成する。

なぜ映画版では朝倉を殺したのか私にはわからないが(何人もの人間を騙し、盗み、殺した人間がまんまと逃げおおせ、国外で安楽な生活を享受したのでは倫理にもとる?)、冷酷非道とはいえ、自身を律するストイックさ、綿密な計画と周到な準備、その上で一か八かの勝負に打って出る大胆さ等々、誰かにやらせるのではなく、すべて自分自身の頭と肉体で欲しいものを得ていく朝倉のような人間には、私は成功というご褒美を贈ってやりたい。自分の(元)女におめおめと刺され、混乱したまま死んでいくなんて最期は、まったく相応しくないと思うのだが、どうだろう。


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『クローズZERO』

  • 2019/03/25 02:18
  • Category: 映画
『クローズZERO』の舞台は、鈴蘭男子高校という高校である。しかし校名に騙されてはいけない。この学校、“鈴蘭”なんていう聞くだに芳香漂いそうな清楚にして可憐な名前とは裏腹に、偏差値は県内最低、校舎の壁には落書きだらけ、見捨てられた花壇には上から落っことされたらしい机の残骸が花の代わりに咲いている、という具合で、およそ“学校”とか“学び舎”という雰囲気ではない。

何しろ高校が舞台で、教室や廊下や自転車置き場なんかは背景として出てくるのに、授業風景は全く出て来ない。教師も出て来ない。出てくるのは高校生にしては目つきが鋭すぎる、やたら元気のいい男の子たちだけ。で、その子たちが毎日学校で何をやっているのかというと、これがケンカである。ケンカと言って悪ければ、格闘技トーナメントと言い換えてもいい。猛者ぞろいの鈴蘭で、誰が頂点(てっぺん)を取るか、各派閥、一匹狼入り乱れて、闘争に明け暮れているのである。

こう書くと何だか凄惨で血生臭い、暴力映画のように思われるかもしれない。実際、一対一にしろ集団対集団にしろ、殴る蹴るの暴力場面はしょっちゅう出てくる。が、しかし不思議とそれが陰惨に感じられない。ひとつには彼らがほとんど常に素手で戦い、金属バットや鉄パイプで相手を滅多打ちにするとか、ナイフで刺すとかといった、相手の殲滅を意図した戦い方はしないため(実際、IIの方で「男は素手だろ」というセリフも出てくる)、めちゃくちゃ大乱闘場面でも、それが一種の武術試合、ガクランでやっている集団K1か何かのように見えて、ために陰惨さが軽減されるのだと思う。彼らにとって戦いの目的は自分の力と技で相手に勝つことで、相手を殺すことではないのだ。

このあたりのメンタリティ、ほとんどスポ根まんが的。相手に勝つために日々鍛錬し、戦術を研究し、仲間との絆を確かめ合い、かと思うと時に自らの力に溺れて傲慢になり、不遜な振る舞いをして痛い目に遭い、「オレが馬鹿だった・・・」と反省して仲間の許しを請うたり。鈴蘭の頂点(てっぺん)を目指す彼ら極道少年たちの熱い心は、甲子園を目指す野球少年たちや、冬の国立を目指すサッカー少年たちとほぼ一緒。研鑽の対象がケンカか野球/サッカーかという違いだけで、その青春は白雲浮かぶ夏の青空のように澄み渡り、白く輝く太陽に眩しく照らされているんである。

ケンカという世間的に認知されないスポーツ、勝ちをあげれば上げるほど排斥の対象となるスポーツに血道をあげる徒労性と、それ故に明るく澄み渡る青空のような青春―なんて見るのは、当の昔にその青春を過ぎ去った人間の「若いもんは、ええのう」的郷愁が言わせる屁理屈だろうが、まあそうした後付けの屁理屈は抜きにしても、この映画、私には楽しかったのである。私が過ごした高校生活とは全く違う高校生活を送る彼らを見るのが、なんだかとても楽しかったんである。

そして私はこの映画で、一人の男の子に惚れた。Ⅱの方に出てくる狂戦士(バーサーカー)こと漆原凌くんである。演じるのは綾野剛さん。鈴蘭に敵対する鳳仙高校の2年生。肩にかかる長い髪にさみしそうな顔立ち、黒い傘がトレードマークで、晴れてる日でも日傘のように差している。寡黙で、いつもちょっと後ろの方にひっそりと立っている一輪の白百合のような子なのだが、ひとたび戦闘に入ると限度を知らない武闘マシーンと化す。このギャップが面白くて、私はメインキャラの滝谷 源治くんや鳴海大我くんはそっちのけで、凌くんばかりを見ていた。

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ところで、三池崇史監督の作品でケンカに明け暮れる青少年が主人公といえば「岸和田少年愚連隊」と「喧嘩の花道」もよかった。ことに「喧嘩の花道」は「クローズゼロ」にも出ている やべきょうすけ さんが玉井カズヨシ(モデルは赤井英和)役で、北村一輝さんが浜田タケシ(モデルは前田日明)役。GF役の女の子もとてもよかったのだが、こちらはネットで調べても名前が出て来ない。もう一回、見たいなあ。

(関係ないが、『クローズZERO』で笑っちゃったのが、学校のあちこちに書かれた落書き。けっこう難しい言葉も書かれているのに、その漢字がいっこも間違ってないんである。“偏差値県内最低”っていう設定じゃなかったっけ?)

目しょぼ

  • 2019/03/23 21:18
  • Category: 雑記
昨夜なかなか寝付けなくて、遅くまであちこちのサイトで遊んでいたせいで
今日は朝から目しょぼしょぼ
特に大事な右目の調子が今ふたつかみっつくらいなので
今日は目を休めるべく、お出かけでもするかと思案中。
天気予報は雪(!)で、午前8時現在すでに空は灰色
その暗い空の下を、風がごーごー吹いているのだけれど。

ところで先日買った例の不気味かわいいマウス
PCのそばに転がっているのを見るだけで楽しい気分になるし
使い勝手もなかなかよろしい。
店内最安値のマウスとは思えない快調さである。

そんなものだからつい見せびらかしたくなって、
このあいだの授業の時、小道具のひとつとして使ったら
みな口々に「かわいい!」と言ってくれた。
ま、ちょうど形容詞を勉強していて、その数分前に「かわいい」を勉強したばかり
だったからかもしれないけれど。

リーダーほしい

  • 2019/03/22 21:42
  • Category:
オトモダチの圧倒的な読書量に文字通り圧倒されて
「よし、ここはひとつ、ワシも頑張らねば」と奮起はしたものの
視力と資力に少なからぬ障害を持つ身ゆえ、
とりあえず読めそうな電子書籍を2冊だけ購入。
日語と仏語の参考資料以外の本を買うのは久しぶりなり。

で、そうして、ちょびちょびとでも毎日電子書籍を読むようになってみると
欲しくなってくるのが、どこにでも持ち歩ける電子書籍リーダー。
机に向かって読むだけならPCでいいのだが、
私はソファの上とか、ベッドの上とか、トイレとか、出先とかでも読みたい。
また、ウチでは朝食と昼食はふつう、それぞれ本を読みながら食べるので、
そういう時もPCでは大きすぎて、ちょっと具合がわるい。

だから邪魔にならない大きさの電子書籍リーダーが欲しいのだが
専用端末は高すぎて買えないし、そうなると残る選択肢はタブレット。
日本語を読む都合があるので、
日本の「電子書籍リーダー比較」なんてサイトを見ながら、
あれがいいか、これがいいか、スペックを比べている。
今のところの第一候補はアマゾンの「Fire HD 8」なのだが
実際の使い勝手はどうなのかなあ。
どなたか使っていらっしゃる方の感想をお聞きしたいものだ。

初チッピー

  • 2019/03/21 21:17
  • Category: 動物
昨日、初チッピー。
視界の隅をササっとかすめた縞模様があったので
あっ!と思ったらチッピーだった。
例年より1週間くらい早いような気がする。

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もっとも姿を見せたのは一瞬だけで、
ピーナツをあげようと開き戸を開けたら
さっとデッキ下に隠れてしまった。
まだ庭には雪が1メートルくらい、
除雪した雪を積み上げているウチの入り口右側には3メートル程の雪があるが
チッピーが姿を見せたからには、春も近い。

参考写真  立っている人物の身長は約1.7m

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灰の始末、コンポスト

  • 2019/03/20 22:02
  • Category: 雑記
あの徹底して無神論者だった千葉敦子さんが、
最期、「骨は(家族の墓がある)某寺に埋めよ」と指示したばっかりに、
戒名をつけられ、天台宗の宗徒として葬られたという文を読み
「うわ、そうか墓に葬られるということは、そういうことか・・・!」と
頭を一発、すこーん!と張られた思いで、一瞬、宙を見つめてしまった。

以前にも書いた通り、私も千葉さん同様、神も仏も信じない人間である。
興味関心がないというより、宗教は愚か者が引っかかるネズミ講のようなもの、
規模が小さいうちは人畜無害に見えたとしても、たいていの場合、益より害の方がはるかに多い。
まして信者を増やし、組織として巨大化した宗教は政治権力と結びつき、
個人の生活の私的領域にまでその触手を伸ばして、「正しいことはこれだけだ」と
唯一絶対無二の規範を押し付け、それに従わない人間を排除しにかかる。
狭量、非寛容、独善的。
誰かさんは「宗教は阿片である」と言ったが、
わたしは、阿片ならみんなが「あれは悪いもの」と知っているからまだいい。
翻って宗教は、なまじ「善」の看板を被っている分、余程の根拠がない限り
正面からは反対もできず、まったく阿片より始末が悪いぜ、くらいに思っている。

こういう人間であるから、四角張った儀式も嫌いで、成人式も結婚式もしなかった。
当然、死んだ後の葬式も告別式もしてほしくない。墓なんか要らない。
火葬にして、骨はその辺に撒いてくれるか、
撒けないのなら、どっかの墓地の隅っこに墓石なしで埋めてくれればいい、と思っていたのだが
上記文章を読んで、特定の宗教に属さない共同墓地のようなところならともかく
教会の墓地とか、お寺の墓地とかは、その宗徒のための墓地。
たとえ隅っこでもそこに埋まるということは、そこの宗教に帰依してしまったことになる
のだと、今更ながら気が付いて慌てた。

考えてみれば、当ったり前の話である。
となると、反宗教の私としては墓地はだめ。
残る選択肢は「どこかに撒いてもらう」だが、
もしかしてここにも私の気付いていない落とし穴があるのではないかと
心配になって雪だるまに聞いてみたら、案の定
カナダでは火葬後の灰を、その辺にてきとーに撒くことはできないんだそうである。
「できないって言ったって、この林、森、原野だらけのカナダ、
人間一人分の灰なんか、その辺に撒いたって全然わかんないでしょ?」と
言ってはみたが、とりあえず規則は守るタイプの雪だるまが、
違法と知ってて敢えて規則を犯して、私の灰を裏の林に撒いてくれるとは思えない。

と言って、墓地X、散灰Xでは、残る選択肢は
お義母さんのように葬儀社の地下に眠り続けるか、
あるいは親族に持っていてもらうか。
しかしこれらも、子孫のいない身であってみれば、あまり良案とは思えない。

「えー、じゃあ、どうすればいいのだ?」とぶ~たれていたら
横から雪だるまが「コンポストという手がある」と、助け舟を出してくれた。
本来ならコンポストには肉とか骨とか動物性のものは入れてはいけないんだけれど
こっちの火葬は骨をすりつぶして、ほとんど粉末に近い状態にしてくれるようだから
野菜くずや紙くずと一緒に入れれば、きれいに混じり合って跡形もなくなるだろう。
1年くらいたてば堆肥になるから、そしたら庭に入れればいい、と。

おお妙案!と私は嬉しくなり、ではその旨よろしく頼むと
雪だるまに依頼しておいたが、ふと考えてみると、
この案、自宅住まいで庭にコンポストがあるうちはいいが、
身体が利かなくなって施設住まいになった場合には、使えない。

長生きしすぎないよう、気を付けねば。

マウス新調

  • 2019/03/19 21:28
  • Category: 雑記
確か3年前に買ったラップトップについて来たマウス
まず2年ほどで真ん中のくるくる回るローラー部分が機能しなくなり
ついで最近は左クリックまで3回に1回くらいしか反応してくれなくなったので
諦めて近所の文房具屋で新しいマウスを買った。
いくら中古好きの私でも、さすがにこの手の電子製品を中古で買おうとは思わない。

で、選んだのはこれ。
3段重ねアイスクリーム・コーンのイラスト付き。色は朱赤。
アイス部分にもコーン部分にも顔がついているが
みなカワイイというより不気味な顔で、一番上の女の子(?)など
マラスキーノチェリーの髪飾りつきだが、眉毛なしの三白眼で
口の端からよだれをたらしている。
見るからに性格わるそう。

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昔だったら絶対選ばない色柄だが
仕事を辞めて以来、わたしの身の回りの物に対する許容度は大幅に上昇し、
デザイン的にかなり変なものでも気にせず使えるようになった。
というか、むしろ変なものを好むようになった。

おかげで私のラップトップはスターウォーズ柄、
電子辞書には動物柄のテープを貼り
白板用マーカー入れはオレンジと黄のメッシュ
教科書に貼る付箋は、橙、牡丹、黄、黄緑、青の蛍光色
という仕様になっている。
そして今回、このマウス。

年寄りの生活は、カラフルな方が楽しいからね。

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(ま、もっともこのマウスに関しては、お値段が税込みCAD約12ドルと
店中で一番安かった、という点も大いに選択に貢献したんだけれど)

アライグマ

最近、人に頼まれてアライグマを作った。淡茶のこれは2つ目。
ふつう灰色のアライグマが淡茶になったのは、灰色毛糸の手持ちがあまりない旨、伝えたら
それなら茶色でいい。茶色のアライグマもいるし、と依頼主に言われたからである。

確かにgoogle image や pinterest で見ると、茶色というか灰色とベージュの混じり合いみたいなのもいるので
依頼主が“茶色”と言ったのは、こういう子のことなのだろう。
で、近そうなこの色で作ってみた。“hare heather”という名のベージュ系混色。

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顔は、最初ネットにあったフリーパターンを使ってみたら
どうも今ひとつ好みに合わなかったので、いったん全部ほどき
新たにデスクトップのアライグマの写真を見ながら(私のPCの壁紙はアライグマ)、てきとーに色変えしてみた。
ついでに顔の縦寸も変えて、面長だったのを球に近付けた。
ボディは前に作ったクマ用ボディを、これまたてきとー変更。

というわけでいろんなパターンを適当変更したハイブリッド・アライグマになったが
ま、一応それらしくは見えるから、この辺でご勘弁、ということで。

それにしても、このアライグマを作るために色々なアライグマの写真を見、
それがどの写真を見てもやたら愛らしいので、つい顔がにたにたと とろけてしまって困った。
アライグマは、どの子も本当にかわいい。
これで性質がもう少しペット向きなら、喜んで1、2匹、飼育したいところだ。

ところでこのアライグマ、フランス語では raton laveur という。
直訳すれば、アライネズミ。
いったいこの顔のどこを見たら、“ネズミ”になるのか、
私にはわけがわからない。

Duoりんご

  • 2019/03/17 21:54
  • Category: 言葉
朝起きてPCをオンにすると、まずQ-raisさんのサイトに行く。
そこでほんわりと心をなごませてから、おもむろにDuolingoに行って
「鍵マーク」を2つクリアしてから、ごはんを食べる。

こんなサイトがあることは、つい去年まで知らなかったのだが
今年から新しく生徒になった海ちゃん(仮名)が、「Duolingoで日本語を勉強しています」と言うので
「それはどんなものかね」と私も覗いてみた。
最初は間違って「サイトの言語:日本語」で入ってしまい、
「なんや、英語しかないやん。日本語ないやん」と思ったが、
考えてみればサイトの言語:日本語を選択する日本語話者が日本語を勉強するはずはなく
何も考えずに日の丸マークをクリックした自身の阿呆さに愛想が尽いた。

気を取り直し、次は海ちゃんの母語であるフランス語で入ってみたが、ここにも日本語コースはない。
「さては英語で入っているかな」と英語に切り替えたら、ピンポーン!、ありました。
若干14歳ながら英語も堪能な海ちゃんなので、英→日でも全く問題ないのだろう。
で私もいくつか問題をやってみ、はあ、こんな感じかという印象をつかんだ後
自分でも日→英のコースと、英→仏のコースを始めてみた。
日→英の方は、英文和訳、和文英訳の際の日本語のへんちくりんさに嫌気がさして
1か月ほどで止めてしまったが(それでも1か月は続けた我があっぱれな忍耐心!)
英→仏の方は今でも続けている。
フランス語の勉強のはずなのに英語の方を間違えたりして、ネイティブでないこともうバレバレ
「とほほ・・・」なことも多いのだが、英/仏の文の構造とか語彙における対応とか比べられて面白いし
鍵マーク2つ(計30問)解くくらいならさほど時間もかからないので
朝の頭の体操にちょうどよい。ナンプレよりは生産的だし。

それにしても日本語で入った時(英語コースだけ)、
フランス語で入った時(英、西、独、伊、葡の5コース)に比べ
英語で入った時の選択できるコースの多さ(驚くべし33言語!)の、なんと圧倒的なこと!
世界におけるツールとしての英語の寡占は、もはや2位、3位を大きく引き離して
単独1位の感あり。(あ、いや、だからこそ“寡占”と言えるのだが)

小豆

豆入れの箱の底で、すっかり忘れていた小豆の小袋を見つけた。
確か昨秋、モントリオールのアジア系スーパーで買った小豆である。
「あれ、まだあったんだ。ラッキー」とうれしくなり、ほくほくして
いつもどおり某老舗あんこ屋のサイトで見た煮方(茹でこぼしなし、火を止め10分の蒸らしあり)で
煮てみたら、これが全然おいしくない。
そもそも指定の調理時間では全く軟らかくならず、仕方なく倍以上の時間、弱火で煮続けたにも関わらず
相変わらず皮が硬く舌に引っかかり、豆自体もぼそぼそして小豆独特のうまみがない。
「げー、失敗・・・」とは思ったが、せっかくの小豆、もったいないので砂糖を入れて餡にし
おやつにせっせと食べた。

前回で懲りたので、2回目は正統「茹でこぼし2回、それから再び水を入れ弱火で1時間」
でやってみたが、やっぱり皮が硬い。身もほろりと崩れない。滋味もない。

大昔、商品先物を担当していた同僚に「日本の小豆ってどんなのか知りたいから買ってきて」と頼まれて
出張ついでに某百貨店の地下に行き、同僚用と自分用に1袋ずつ買ってきた
正真正銘日本産の小豆を煮た時には、茹でこぼしなしの煮方でも
ほんわりとした豆そのもののうまさが舌に広がって
「あれー、小豆ってこんなにおいしかったっけー」と、1さじ口に運ぶごとに
こちらを至福!の境地にいざなってくれたが、あれは日本産小豆の底力によるものか
はたまた久しぶりに“あんこ”というものを放り込まれた私の舌が過剰反応しただけだったのか・・・

いずれにせよ、今手元にあるこの小豆は美味くない。
あと1回分あるので仕方ない、あるうちは食べるが、次回この牌子の小豆を買うのはやめよう。
いくらお値段手頃でも、美味くないのでは話にならない。
これに比べれば、最近発見したうちの近所の量り売り屋の小豆の方がずっとましである。
この量り売り屋の小豆もたぶん中国産であると思うのだが、品種が違うのか
すぐに軟らかくなるし、日本の小豆に近い味がする。
日本産など売っていないのだから、まあこれで我慢というところである。

ちなみに最近は甘い煮小豆を作るのには、砂糖ではなくメープルシロップを使っている。
雪だるまが、上白糖はカロリーだけで栄養が何もない。
甘くしたいのなら蜂蜜かメープルシロップを使え、というので
当地の場合は、値段と簡便さでメープルシロップに軍配。
ケベックでも蜂蜜は高いけど、メープルシロップはセールの時買えば、
1缶540ml入りが約5カナダドル。お手頃なのだ。
それに蜂蜜は買った時は液状でも、しばらくすると半固体のようになって
なかなか瓶から出てきてくれないが、メープルシロップは蓋なしで放置でもしない限り、常に液体。
餡練りの時、砂糖+水の代わりに同量のシロップを入れればいいだけなので簡単である。
味も悪くない。
メープルシロップでぜんざいというわけにはいかないだろうが、
デザートとして餡を食べたいだけなら十分いける味である。


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プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、米朝、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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