仏語教室

  • 2012/11/12 01:43
  • Category: 言葉
引き続き月曜の9時-12時、水曜の1時-4時の週2回、仏語教室に通っている。1対1の授業ではないのでそこそこ余裕はあるはずなのだが、毎回3時間の授業が終わる頃にはもうへとへとで、車を運転して帰るのがやっとなくらい疲労困憊する。久しぶりのお勉強になけなしの脳みそが渾身の力を振り絞り、身体に行くはずの分のエネルギーまで消費してしまっているのだと思う。ほら、古い家電と同じで古い脳みそはエネルギー効率わるいから。

しかし授業そのものは楽しい。ジョゼ(先生)は50代、経験豊富らしく授業運びがうまい。3時間びっしりの授業の中、プリントと白板を使った一般的講義が続いて生徒が疲れてきたらゲームを入れてだれた雰囲気を活気づかせる、理解していなそうな生徒にはこまめに声をかける(ジョゼは仏・英・西を話せる)、できるだけ生徒に喋らせ、レベルに合わせ絶対に直した方がよさそうな部分は訂正して言い直させるが、基本的には“完璧な仏語”ではなく“意志疎通可能な仏語”を習得することに重点を置く。これはこの教室の目的が、仏語圏という社会環境の中で最低限機能できるようになること、だからである。総体的に見て、週6時間×6か月弱の無料教室としては、けっこういい線いっていると思う。

もっとも生徒の方も学ぶことに熱心で、飲みたくない馬に無理やり水を飲ませるようなアメ/ムチ指導の授業をする必要がないことも事実。居眠りや内職している生徒はいないし(全員でも10人前後、楕円形に机を並べた授業では内職のしようもないが)、問いかけにもちゃんと反応するし、子どもがやるようなゲームでもわあわあきゃあきゃあと熱心に参加する。先生も教え甲斐があろうというものである。

この授業参加への熱心さは、明るく積極的なラティーノがクラスの半分以上を占めているせいかもしれない。中南米スペイン語圏からの生徒はその後また2人(キューバ1、チリ1)増え、計7人。他言語を圧倒して一大勢力となっている。しかもみんなよく喋る。スペイン語⇔フランス語の類似性のせいだけでなく、仏語がまだよくできない子もスペイン語で怒涛のように喋る。授業中だとか、ジョゼが喋っている最中だとかはあまり気にしない。スペイン語はわからないので何をしゃべっているのかはっきりとはわからないが、推測するに「えー、これどういう意味ぃ?」とか「そういえばこの間・・・」とか、授業に関係あることもないこともごちゃまぜで思いついたことを喋っているように思える。これにはジョゼも時々閉口していて、「ん、っん・・・!」と咳払いして注意を促したり、時には喋っている二人の間に立ちはだかって「こら!」と注意したりしているが、神妙な態度になるのは一時だけである。

と言って、私が見た限りでは、授業を軽視しているとか、先生に敬意を払っていないから喋っているというわけではない。ただ単に授業におけるあるべき態度の規範が違い、授業中喋るのはある程度まで許容範囲だからあまり気にせず喋っているという感じである。口がある人間が喋るのは、咳やくしゃみと同程度の自然現象かね?と思わないでもないが、私はあまり気にしていない。多少うるさくても活気のあるクラスの方が、死んだように静かなクラスよりずっとましである。若い娘たちが小鳥のようにぴーちく喋るのを聞くのは楽しい。たとえわからない言語でも。
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梨の木

いいなぁ〜と思いながら拝見しました。楽しそうです。

日本でフランス語を勉強したときは、とりあえず先生の話を聞くのが授業だと思っていました。でも言葉の学習って自分から働きかけるのも同じくらい大事なんですよね。間違ってもいいからしゃべってみるって、とても大事なことだと思います。そんなふうにクラスに活気があると発言する時に遠慮しなくていいし、いいですね。

ラテン系の言葉の人達って、絶対に楽だと思うんですよ。日本人がフランス語を勉強するのは本当にイチからですけど、彼らにとっては関東人が関西弁を話せるようになりたいな、くらいの感覚なのかもしれません。だから話せるようになるのはすごく早いけれど、逆にいつまでも母国語の影響から抜け出せないと聞いたことがあります。
  • URL
  • 2012/11/15 22:49

らうとら

ええ、単語の発音練習の時なんて、みんなもう思いっきりスペイン語風の発音で高らかに読み上げてますよ(笑) ま、こちらも思いっきり日本語風の発音で読んでますからお互い様ですけど。おかげさまで疲れますけど楽しいです。間違えても全然気にならないし、お喋りするためにフランス語覚えようかという気にもなりますし。
ただね、周りの子が喋っているスペイン語を聞くたびに、なんだかフランス語よりスペイン語の方が発音が易しそうに思えて「ちぇー、移民先間違えたかなあ」なんて思ってしまいます。50過ぎの手習いにはフランス語の鼻母音etc.は難物であります。
  • URL
  • 2012/11/17 09:51

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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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