お国訛りは楽しいけれど

  • 2013/01/29 05:01
  • Category: 映画
「The Secret Garden」は、昨日の昼前終了。ところどころに差し挟まれるリズミカルな抑揚のヨークシャー訛りが大変楽しかった。その土地土地のお国訛りは、風味づけ程度に使われるならば地方色が出てよいものだ。しばらく前に見たディズニーアニメ「Brave」も、ネット上では「あんなスコットランド訛りはない!」とか、「スコットランドともアイルランドともつかない、変な訛り!」とか、さんざんな言われようではあったが、外国人である私や雪だるまが聞く分には、RPとは明らかに異なる歌うような訛りは、より“らしく”て楽しかった。いくら子ども向けアニメでも、スコットランド(アイルランド?)のお姫様が、折り目正しいBBC英語ではおかしいだろう。「細雪」の四姉妹が突然東京弁で喋り始めるようなもので、雰囲気ぶち壊しである。

もっとも「お国訛りは楽しい」なんて言っていられるのは、上にも書いたように風味づけ程度の場合のみ。元の味がわからぬほどにお国訛りにどっぷり浸かっている場合は、楽しいなどとは言っていられない。たとえば「Strange Relations」(2001 英)。主人公がニューヨークにいる間は話についていけてたのに、リヴァプールに飛んだとたん人々が何を言っているのかよくわからなくなった。特に男たちの会話がいけない。TV映画で字幕もなかったので、パブでの会話なんて完全にお手上げ。でもリヴァプールの労働者階級という設定の人物たちがBBC英語を話したのではやっぱりおかしいんだから仕方がないのだ。

もひとつ「The Guard」(2011 愛)も、どっぷりすぎてお手上げ組。主役を演ったBrendan Gleesonが実にいい味を出していて、昨年の私のお気に入りのひとつなのだが、なにしろ舞台がアイルランド西部。アイルランド訛りくらいは可愛い方で、麻薬捜査のため派遣されたFBI調査官などは聞き込みに出てはみたものの、行く先々でゲール語で応答されて目を白黒。「英語を話すやつはいないのか?」とげっそりしていると、地元の警官であるBrendan Gleesonに「ここは西アイルランドだぜ」と嗤われる。

また、これはお国訛りというわけではないが「Snatch」(2000 英)でpikeyの青年役を演ったブラッド・ピットが話す英語は、発音も語彙も言い回しもすごく独特で面白かったが、何しろ同じ英国人でも理解不能なくらいなので、私も雪だるまも一緒に見ていたジェリーも、完全に字幕頼り。IMDbによればブラッド・ピットの訛りはアイルランドとルーマニア系ジプシーの訛りにヒントを得てはいるが本物のpikeyの訛りではないとのことで、じゃあ本物のpikeyたちはどんな風に喋っているのだろう? 興味津々。
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legalcat

通訳をやっていた頃、イギリスのロイヤルガードの通訳をしたことがあります。ヨークシャーの連隊で、オフィサーの英語は聞き取れましたが、ペイペイのソルジャーたちが仲間内でしゃべっている英語はまったくわかりませんでした。
  • URL
  • 2013/02/01 18:55

らうとら

訛りはほんと通訳泣かせですよね。私も広東なまりはまあ地元の訛りなのでOKなのですが、山東訛りには往生しました。あと「R化」がきつい北京訛りにも。今思えば四川への出張がなかったのは、ほんとにラッキーでしたよ。きっと一言もわからなくて頭の中が真っ白になったことでしょう。
  • URL
  • 2013/02/02 23:19

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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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