越後屋さん

  • 2010/10/06 17:05
  • Category: 仕事

きのう記事をアップした後、ふと思いついた。ウチのお客様にはもう1種“廻船問屋越後屋”型と呼べそうな一群の人たちがいる。これは何事にも鷹揚で世事に疎いお殿様顧客や、謹厳実直なお城勤めの藩士諸兄とは異なり、商人として常に金儲けを追い求め、金儲けのためならご禁制の品や取引に手を出すことも(さほど)厭わず、たまには法の目をかいくぐってのショーバイなんかも考えたりする、“商人の鑑”とも言うべき方々である。

こういう方々は私のような下っ端の家来にも大変愛想がよく、物言いも丁寧で腰が低く、一見“大店のご隠居”さんのようにみえるが、それは表の顔である。裏に回るとライブ中継水戸黄門や大岡越前に登場する“越後屋さん”そのまま、目立たない料亭の奥座敷で、小判を敷いた菓子折を間に某藩筆頭家老などと密談に励み、時によっては奉行所の与力、同心まで抱き込んで金儲けに精を出す。

たまには鬼平のように清廉潔白というか意固地というか、賂(まいない)に目がくらまないお方がいてお縄を頂戴したりするが、まあ世は平成。金融犯罪くらいでは死罪になったり遠島になったりはしないので、だいじょうぶ。

時々「なんでウチにはこうアヤシイお客さんが多いのだろう?」と考えるが、それはたぶんHKという土地が、英国の植民地であった歴史的経緯から法制度が整っている割には規制が緩やかで諸税の税率が低く、日本から程よく離れていて当局の目は届きにくいがしかし時差でへろへろになるほど遠くもないという、種々の条件が重なっているためであろうと推察される。

これに加えてウチ本体は日系でない(=日本の目が届きにくい。本社からの干渉もない)にもかかわらず日本語が通じ、上司自身が“プチ越後屋さん”であるという点が重宝されているのであろうと思うが、番頭に成り上がるほどの才覚のない私としてはいかがしたものか。

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Comment

LC

まあ、金融業を生業としているお方は
程度の差こそあれ、越後屋体質の方が
多いのは当然でしょうね。
行きつけの居酒屋の屋号も越後屋ですが
ご主人は奥さんをとっ換えてばっかりしていますが
金儲けは下手です。
ところで、おいちゃんの趣味の悪い
ジャパネスクデコ電、ミの字の日記のアルバムに
アップしております。
お暇な折にお立ちより下さいませ。
  • URL
  • 2010/10/07 12:15
  • Edit

loutra

金融業は虚業ですから。
虚業の虚が、虚構の虚なのか、虚栄の虚なのかは
知りませんが、どっちもありかな。
しかし居酒屋で越後屋とは、またなんで?
呉服屋に間違えられたり
廻船問屋に間違えられたりしないんでしょうか?
そしてLCさんは「金儲けは下手」とお書きですが
このご時世で居酒屋を続けられているってことは
案外ショーバイお上手なのでは?
  • URL
  • 2010/10/08 16:56
  • Edit

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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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