春の恒例行事

  • 2013/06/09 21:52
  • Category: 雑記
昨日は春の恒例行事“モントリオール近くに住む雪だるまの友人を訪ねる”のため、車で出かけた。昨年、行きも帰りもさんざん道に迷い、挙句の果てにフェリーでセント・ローレンスを渡ることになった例のアレである。今年はそんなことのないよう事前によくルートを学習し、紙の地図も持って出発。運転は雪だるまがした。

そして、そして、事前学習の効果か、ほとんど道に迷うことなく無事2時間で友人夫妻宅に到着。帰りも順調にオートルートAからB、BからCへと乗り換えて、やはり2時間ちょっとで家に帰り着くことができた。仮免しか持たない教習中の身の割には、雪だるまの運転は慎重かつ堅実、安定していてなかなか見事だった。この調子で頑張っていただき、今後運転はすべて雪だるまにしてもらおうという下心があったので、家に帰り着いたあと「すごいねえ、うまいねえ」と、大いに褒めておいた。

さてドライブの目的であった友人C氏だが、同氏は雪だるまの大学時代の同窓、80年代に一緒に台湾に留学したりもした30年来の仲良しである。ハンサムで大変礼儀正しく心優しく、誰とでも気軽に友達になれる明るい人柄で、台湾でもその人柄を発揮してたくさんの友達をつくり、おかげで雪だるまもその恩恵に与って色々な人と知り合いになれたとか。生粋のケベッコワだが、マギルという英語系の大学にいたくらいだから英語もよく話す。中国語は卒業後、翻訳、通訳で身を立て、政府の通訳もしていたくらいだから非常に堪能。ただし、この通訳時代の激務がたたって身体を壊し、一時は日常生活もままならないほどの全身の疼痛と倦怠感に悩まされてほとんど動けなくなり、雪だるまを心配させた。なにしろ通訳時代はカナダ側の代表団と共に中国に飛び、現地政府との交渉では1日中続く会議の通訳から、会議終了後の晩餐会あるいは会食での通訳、それが終わると昼間の会議の概要をまとめる書類作成まで、たった一人でこなしていたのだそうである。しかもそれが何日も続くのだ。本来なら最低でも2-3人で分担すべき業務量を一人で全部でこなしていたのだから、身体を壊すのも当たり前である。ある程度いい加減な性格の人なら、適当なところで流して息抜きもできただろうが、C氏の性格では誠心誠意、精一杯の力で業務に当たっていたに違いなく、だからこそFMS(線維筋痛症)を患うことにもなったのだろうと思う。(この病気は真面目で責任感の強い人がかかりやすいという。つまり私とは無縁である。喜ぶべきか)

幸い、ここ数年は体調もかなり上向いてきているようで、昨日も私たちと一緒に1日動き回っても、疲労困憊している様子はなかった。運動や何かは無理でも、普通に日常生活を送れるようになって、本当によかったと思う

ただ今度は奥方の方が、かつてのC氏並みに忙しいようで、もちろん責任ある地位にいるからこその忙しさなのだが、彼女の“真面目で誠実で、完璧に仕事をしなければ気が済まない”性格も忙しさに拍車をかけているようで、まったく夫婦そろって困ったお人柄である。雪だるまと私を見倣いたまえよ、と言いたいところだが、ま、真面目で誠実な人に「いい加減になれ」と言っても無理なんでしょうな。

この奥方、上海出身の中国人で、おかっぱ頭に化粧っ気のない顔、150cmもないような小柄さと、外見的には全くのアジア人なのだが、お祖母さんの一人がフランス人だったとかで小さいころからフランス語に親しんだらしく、大変きれいなフランス語を話す。中国語はもちろん完璧である。私より少し年上という年齢から考えて、外国人の血を引いている身では、文革の頃大変な思いをしたのではないかと思うが、まだ彼女と当時の話をしたことはないのでわからない。雪だるまは「聞いてみれば?」というが、私は「不敢」である。雪だるまの友人の奥方であって、私の直接の友達というわけではないし、文革の中にいた人としては思い出したくないこともたくさんあるだろうし、彼女が自分から話すのならともかく、こちらから敢えて話を向けようとは思わない。

ところで、上記の説明でわかる通り、つまりこの夫妻はともに仏語/中国語を能くする。会話を聞いていると、仏語から中国語へ、中国語から仏語へと、するすると移動する。中国語の中に仏語の動詞が入って、中国語の助詞「了」がついていることもある。(説明によると、このフランス語動詞の中国語活用?は、最近の二人の間のジョークなんだそうである) 

で、私は思った。このC氏宅に3か月ほど居候させてもらえれば、私の仏語と中国語も大いに伸びるのではないかと。なにしろ朝から晩まで、フランス語か中国語なのである。ウチみたいに日本語や英語が出てくることはない。昨日も会話をしながら、また会話を聞きながら「ああ、そうだった。こういう表現があるんだった」とか「ああ、そうか、この時の動詞はこれか」とか、思い当ることが多々あったのだ。やっぱりネイティブは違うぜえ、である。幸い、C氏宅では一人息子のJ君が最近独立し、モントリオールでのアパート住まいを始めたので、部屋も余っているはずである。夏場は庭仕事があるのでだめだが、何もない冬場、3か月ほど居候させてもらえれば、かなーり勉強になりそうなんだがなあ。食費+家事労働くらいで、何とか置いてもらえないかなあ。オペアとしては齢食い過ぎていて、だめかしらん。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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