石ひろい

  • 2013/06/18 22:21
  • Category: 雑記
最近、楽しいと思うことは何かなあ、と考えてみる。
過去40年以上にわたって私の最大のお楽しみだった読書は、
最近はちょっと根を詰めると視界がチカチカして字を追えなくなるので
楽しくないわけではないが、昔のように寝食を忘れて読みふけるという快楽はない。
庭仕事は熱心にやっているが、これは半ばは必要に迫られた義務のようなもので
しかも「本葉が出たばかりのナスターシウム1列全部食いやがったのは、一体どこのどいつ(虫)だろう?」とか
「アリウムが日陰で枯れてしまった」とか「パンジーが徒長しているぅ」とか「ゼラニウムが咲かない」とか
楽しいことより心配なことの方が多く、眉間のしわが消えない。
フランス語の勉強は… これはもう、絶望一歩手前である。
夏のお楽しみチッピーも、今年は春先に2度ほど姿を見せたきりでお見限り。
庭には鳥しかいない。
今年は天候も今ひとつでなかなか気温が上がらず、ただ今(朝8時半)の気温は12度。
空は曇り。

大人の生活に手放しの喜びなどあるはずもなく
まして生まれつき脳内にエンドルフィンが不足している厭世人間では
どんなことが起ころうと多幸感や高揚感など生まれようもないのだが
石を拾っている時だけは純粋に楽しいということを、最近発見した。

石拾い。
文字通り、その辺に落ちている石を拾うのである。
一番手近なのは、横の空き地。
「A VENDRE(売地)」の看板は立っているが、特に管理されているようすもなく
夏はあちらこちらに雑草が生え、黄色い花が咲く。
バケツ片手にそこをうろうろして、落ちている石を拾う。
私は丸っこい石が好きなので、そういう石ばかり集める。
尖った石は無視する。
大きさは日によっていろいろ。
こぶし大の石を集める日もあれば、500円玉くらいの小さい石を集める日もある。
集めてどうする、という当てがあるわけではない。
たまに植木鉢の底石に使ったり、何かの目印に庭に置いたりもするが
大部分は庭の隅にただ積んである。
時々ぼんやり眺める。
石の丸さに、なんだか気分がよくなる。

もっと大きい石が欲しい時は、車で隣町の原野に続く道に行く。
舗装道路から外れたそこは、その先のハンティングゾーンに行く人くらいしか
通る人もなく、道のあちこちにも、両側の林にも大きな石がごろごろしている。
そこでシャベル片手に、半分以上土に埋まった石を掘り出す。
ここでも丸い石だけを集め、尖った石は無視する。

一抱えもあるような大きな石がたくさんあって本当に楽しいが
雪だるまでも持ち上げられないような大きな石は、重機を持たない私たちには
当然ながら拾いたくても拾えず、したがって拾うのは持ち上げられ、かつ
車に積み込める程度の大きさの石だけだが、それでも一際大きくて丸い石を
見つけた時には、嬉しくて思わず顔がほころんでしまう。
なぜだかは、わからない。
石は硬いのだが、その丸い線の柔らかさが好きなのかもしれない。
去年は2度ほど行って、拾った石は花壇の縁どりに使った。
丸い石はたのしい。


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とらこ

石、なかなかいいじゃないですか。そんな石がたくさんあるなんていいですねぇ。らうとらさんにつきあって石を運んでくれる雪だるまさんはやさしいな。わたしは子供の頃から秋の色づいた葉っぱが好きで、いまだにきれいな葉っぱを見るとわくわくします。幼稚園の頃に落ち葉を集めて楽しかったことをまだ覚えてるんですよ。あれが楽しかった記憶の一番古いものかな。

らうとら

落ち葉拾い、紅葉狩りとは雅びですな。殺風景な石拾いとは大違い。
私も秋の鮮やかな紅や黄の楓の葉を見ると取っておきたくなるのですが
いかんせん葉っぱはちゃんと保管しておかないと色が悪くなったり
カビが生えたりするので、いつも我慢して眺めるだけにしています。
そういう点、石は気が楽です。庭にほっぽりだしておいても
絶対に腐ったり、カビが生えたりはしませんから。(笑)
怠け者にはもってこいの収集物です。
  • URL
  • 2013/06/20 10:02

Amei

一昨年に息子をバンクーバーに二週間やったときには、よそのお子さんはちょっとびっくりするような額のお小遣いを持っていたらしいのです。我が家はその十分の一ほどしか持たせておらず、国名入りの帽子ひとつ買った以外は全額飲み食いに使い切った息子は、「カナダの山の木の棒」と、「カナダの川の石」をどっさりお持ち帰りになりました。
  • URL
  • 2013/06/20 10:12

梨の木

子どものころ、そういえば祖母と一緒に漬け物桶用の石を探したことがあります。丸みがあって持ちやすくて、でもどっしり安定している大きなのがいいんです。あの石、成人女性が頑張って抱える大きさでしたけど、何キロくらいあったんだろう‥?

そういえば、今住んでいるところのまわりではあんまり丸い石を見かけたことがないような。割れてシャープな面が出ている石とか、ごつごつ不格好に割れた石が多いような気がします。丸いすべすべした石の肌触りって、すごく気持ちがいいんですよね。
  • URL
  • 2013/06/21 18:44

らうとら

Ameiさま
で、その「カナダの山の木の棒」と、「カナダの川の石」は今でも大切に保存なさっていますか?木の棒はともかく、川の石はそれなりに嵩張ったでしょうに、小僧くん、よく持ち帰りましたね。もちょっと大きくなったらお二人で遊びにいらして欲しいものですが、仏語圏では英語の勉強にもならんし、ここにはホッケーはあるけどサッカーはないし、魅力ないだろうなあ。残念であります。
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  • 2013/06/21 21:05

らうとら

梨の木さま
お祖母様とはどちらへ石探しに行かれたのでしょうか? 日本だと川のあたりでしょうか。日本の川は小振りだからちゃんと川原があって、私も子供の頃よく遊びに行ったものでしたが、この辺の川は大きすぎて、子どもが遊べる深さではありません。当然石も重機で持ち上げるようなものばかり。
そして都会に丸い石がないのは、たぶん大きな石を砕いた砕石を使っているからでしょうか。このあたりでも冬、滑り止めに撒かれる石は砕石が多く、とげとげと角が立った目にも足裏にも痛い石ばかりです。水に磨かれた丸い石をまいてくれたら、私なんか雪が融けたとたん、夢中で拾っちゃうのに(笑)
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  • 2013/06/21 21:13

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プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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