刺し子とか手ぬぐいとか

  • 2013/07/28 10:14
  • Category: 雑記
トロントでは連日30度を超すような暑さだったのだが、帰って来てみたら水曜日は朝の気温が6度! 午前中は寒くて庭仕事ができなかった。いくら朝とは言え、7月で10度以下というのはいかがなものか。夏のこととて前夜窓を開けたままにしておいてしまった居間では、寝ている間に自動でヒーターが入ってしまっていたし、朝ごはんのためフィーダーに集まった小鳥達は寒そうに身体を膨らませているし、まったくやれやれなケベックの7月である。

さて冒頭にも書いた通りトロントは暑かったのであまり外には出なかったのだが、ジョゼがカードを手配してくれていたテキスタイル美術館(Textile Museum of Canada)には出かけた。おかげでまたぞろ手芸熱と手ぬぐい欲しいな熱が再燃して困っている。なにしろ美術館の小さな入り口でバックパックを預けて中に入り、狭い階段を上って2階の展示室の開けた空間に入ったとたん、目に飛び込んできたのが刺し子と藍を基調にした日本の布のパッチワークとを組み合わせた大きな壁掛けである。白糸で丁寧に刺された青海波や麻の葉、七宝つなぎなどの模様を見ているうちに、「そうだ。刺し子っていうのもあったねえ。これならクロスステッチより目に優しいかな」と、頭の中に「刺し子」というタグが立ち、また3階の展示室ではグアテマラの刺繍や織物が紹介されていて、熱帯の鳥や花をそのまま映したような鮮やかな色と生き生きした図柄に、文明の爛熟の果てに生まれる繊細や精緻とはまた違った生命そのものが歌っているような力強さを見て、「私もこういうのを織ってみたい」と今度は「手織り機」というタグが立って、美術館の売店に置かれていたおもちゃのような織機に、つつと手が伸びたりした。

同行したジョゼも、そもそも彼女が美術館行きを提案したくらいだからこの手の物は大好きで、あれもいい、これもいいと展示品に手を触れんばかりに熱心に見て回り、私同様、織機にも手を伸ばしていた。二人とも実際に買いはしなかったが、彼女の頭の中にも「loom」というタグが立っていたことは間違いない。

そして刺し子の隣にあった日本の振り袖や打掛、帯などを見ているうちに、もっと身近で手軽な日本の布として、手ぬぐいが頭の中にチラチラし出した。実はトロントに行く前から以前に買ったり、人から戴いたりした手ぬぐいを日常的に使い始めていて、もっといろいろな柄が欲しいなあと思っていたところだったのだ。今のところは農家の主婦よろしく庭仕事の時、首に巻いたり、ランチョンマット代わりにしたり、あるいは文字通り手拭に使ったりしているだけだが、柄によっては掛け軸風に飾っても面白いし、額に入れて壁に掛けてもいい。絵手ぬぐいのような総柄は全部見せられる大きさの額が必要で、ウチの近所でぴったりの大きさの額が見つかるとは思えないが、小紋柄なら折りたたんだ状態でもいいわけで、それならこの物のないところでも簡単に手に入る。

というようなわけで、最近はちょくちょく手ぬぐい専門店のネットショップをうろうろし、「どーれがいーいかなー」と、あっちを見たり、こっちを見たりして楽しんでいる。わたしはどちらかというと渋い古典柄の方が好きだが、マレーバクとか三つ指ナマケモノとかの動物柄も大変可愛い。実に困る。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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