七面鳥皿

  • 2013/09/16 11:09
  • Category: 雑記
先週金曜、何か月ぶりかで隣の市にお買い物に行った。
CostCoのメンバーズカードが来たので、同店で買い物するのが主目的だったのだが、その前にお気に入りのキッチン&インテリア・ショップにも行った。先日、普段使いの皿同士をぶつけて、2枚とも縁をチップしてしまったので、代わりが欲しかったのである。

傷物にしてしまった皿は薄手の白で、縁に2本入ったコバルトブルーの線が、すがすがしい夏の朝にぴったりな爽やかさだったのだが、しかし代わりを探しに行った店の食器コーナーで私の目に留まったのは、それとは似ても似つかない鈍重なイギリス製の皿だった。

遠くからはただの地味な茶色に見えたその皿は、しかしそばに寄って手に取ってみると、30センチ近い皿の真ん中から、大きな七面鳥がギロリとこちらを睨んでいる何とも変わった絵柄の皿で、しかもその七面鳥が相当醜い。びろびろと垂れた肉垂は気色悪く醜悪だし、三白眼風の目つきは陰険。およそ可愛げがない。メインが七面鳥で、周りにリンゴやらベリーやら花が散らされているところからみて、もしかすると感謝祭を意識したパターンなのかもしれないが、ハレの日用の皿にしては絵柄がやや不気味。(第一、イギリスに感謝祭はあるのか?)


↓ 全体図

IMG_3993.jpg


↓ 妙に写実的な七面鳥


IMG_3994.jpg


↓ リンゴ(?)とベリー。そしてイギリス風のコテージ

IMG_3995.jpg


あんまりヘンなので、一旦は手に取ってみたものの早々に棚に戻した。
しかしおかしなもので、他と違ったものは妙に心に残る。茶系の色はちっとも爽やかではないし、ぼってりと厚手の地も夏には向かないし、つまり傷物にした皿の代わりとしては全くふさわしくないのだが、七面鳥の醜さと洗練とは程遠い色柄が逆にこちらの酔狂を刺激し、なんだか妙に気になって気になって仕方がないので、もう一度棚の前に戻ってもう一度手に取り、つくづくと眺めたのち「たまにはこういうヘンなのもいいだろう」と、意を決して2枚だけ買ってきた。

そしてその日からさっそく使い始めたのだが、予想に違わずこの皿はなかなかの曲者。なにしろ何を盛っても美味そうに見えない! ダール(黄色系)、野菜炒め(緑系)、トマトソースのスパゲティ(赤系)、トースト(茶系)と、いろいろな物を乗せてみたが、どれもこれも見事に見栄えがせず、呆れるほど不味そうに見える。どうも皿の茶色が盛った食物の色合いをくすませ、鮮度を下げて見せるらしいのである。

思えば私は昔、鮮やかな黄色の皿や、つやつやした黒の皿を持っていたことがあって、これらの皿に色よく茹で上げたインゲンや、真っ赤なトマトを切って盛ると、色の対比で実際以上に美味そうに見えたものだったが、この七面鳥皿の効果は、それとは正反対。いやはや、あっぱれなり。

あんまり不味そうに見えるので却って面白くなって、以来、毎食この皿ばかり使っている。ヘンなものは面白い。

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Comment

とらこ

見るからに使いにくそう(笑)。壁に飾る絵皿では?
  • URL
  • 2013/09/17 08:42
  • Edit

Amei

真ん中の七面鳥さえ隠してしまえば、あんまり禍々しくない…、禍々しくない…、禍々しく…
  • URL
  • 2013/09/17 10:05

梨の木

これはすごいお皿ですね(笑)。
確かにインパクトがありすぎて、この強烈さから目が離せなくなるかも。

大判ホットケーキにホイップクリームとか、クレープのチョコレートソースかけとか、マッシュポテト+フライとか、薄きつね色+クリーム色+白色の組み合わせなら何とかいけそうではありませんか?

でも、食べ終わって現れるのがこの七面鳥。。。。目があっちゃうんですよね(笑)
  • URL
  • 2013/09/17 17:24

らうとら

とらこ様、Amei様、梨の木様
なんと3人もの方からコメントを戴けるとは、やはりこの七面鳥皿には曰く言い難い魅力があるようですね(笑)
その後ちょっと検索してみましたところ、これはRoyal StaffordのTurkey-Brown Multicolorというパターンで、すでに廃盤(やっぱりねえ)のお品のようでした。私が買った店には、他にサラダプレートとかスープ(シリアル?)ボウルとかも並んでいましたので、装飾用の絵皿というわけでもないと思うのですが、確かに実際に食卓に並べるより、七面鳥様のご尊顔がよーく見えるよう、棚にでも飾っておいた方がよさそうな絵柄ではあります。

私自身、さんざん「ヘンだ、ヘンだ」と貶しはいたしましたが、その後もずっと毎日使い続けておりまして、ヘンはヘンなりにますます愛着が増してきております。それに絵柄を別にすれば、大きさとか重さとかいかにもボーンチャイナらしい、ちょっとやそっとではチップしそうもない丈夫さとか、使い勝手はなかなか良好でございます。

梨の木様の「薄きつね色+クリーム色+白なら合うのでは?」とのご提案、特に2番目のクレープのチョコレートソースかけに大いに惹かれるものを感じますので、今週末あたり試してみようかしらん? クレープのクリーム色につややかな茶色のチョコレートソース!なら、皿のくすんだ茶色の陰気さを消し去ってくれそうです。七面鳥も十分隠れますしね(笑)
  • URL
  • 2013/09/18 05:34

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Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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