ハムレットがデンマークの王子だった理由

  • 2013/12/13 20:55
  • Category: 雑記
クラスにはいろんな国の子がいるので、時々ふっと興味が涌いて、それぞれの国についてネットで調べてみたりする。この間はデンマークについて、ちょっと読んでみた。今、毎日デンマーク出身のロッテを乗せて学校に行っているので、彼女と話しているうちに興味が涌いたのである。

デンマークという国名は子どもの頃からお馴染みで、長じては“デイニッシュ・ペイストリー”などという結構なものとも遭遇したので、彼の国の印象は悪くはなかったが、他にはこれといった知識はなく、単に北欧にある小さい平和な国のひとつという漠然としたイメージしかなかった。

で、主としてウィキの記述から「国民の所得格差が世界で最も小さい国のひとつ」とか「小学校から大学まで、教育は無料」とか「医薬、海運で有名だが、農業大国でもある」とか「低報酬から医療従事者不足に悩み、皆保険だが診療待ち時間が長く(カナダみたい)、他国で治療を受ける人も多い」とか「婚姻関係にあっても移住許可が下りるとは限らず、移住ハードルは高い」とかを知ったが、一番目からウロコだったのは、デンマークはかつて大国だったということ。

ウィキの記述によれば「11世紀初頭の30年間にはカヌーと大王がデンマークとイングランドを支配した(北海帝国)」「14世紀後半には、スウェーデン、ノルウェーを支配下にしたカルマル同盟を築き大国として存在した」のだそうで。学校でお勉強したことをちゃんと記憶している人には、目からウロコでも何でもないだろうが、聞いたことも読んだことも脳裏に留められるのはほんの一時だけ、後はするすると忘れてしまう私にとっては「へえ、そうだったのか!」という発見で、これでやっと「ハムレットはなんでデンマークの王子なんだろう?」という長年の謎が解けた。

いや、私は長年、シェイクスピアがなぜハムレットを、イギリスでもフランスでもスペインでもポルトガルでもなく、“デンマーク”の王子にしたのか、なぜあえて北海を挟んで隣国といえば隣国だが、さほど近いとも思えない北欧の小国の王子という設定にしたのか、不思議に思っていたのだ。

しかし今や納得。つまりシェイクスピア(1564-1616)の時代には、デンマークはまだ十分大国だったのだ。シェイクスピアが生まれる前、1523年にスウェーデンがカルマル同盟を脱退してはいるが、それでもまだデンマーク本国とノルウェーは残っているし、アイスランドもグリーンランドも支配下にある。デンマークは北の海を支配する大国だったのだ。ハムレットは、その大国の王子。うん、それならわかる。


*と、書きましたが、英文学あるいは北欧史にお詳しい方、「いや、それは違う!」という点がありましたら、どうぞご教示くださいませ。

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