北米の田舎住まいという地理的条件により、今のウチの普段の食事はイタリアからギリシャ、トルコを飛び越えてレバノンあたりに跳んだ無国籍ベジに傾いており、和食を作ることはまずないのだが、米は副菜、主菜として割合頻繁に使う。昨日もベイクドチーズ・ズッキーニの付け合せにブラウン・バスマティを炊いた。雪だるまも私も、このさらっとして香ばしいインドの米を、硬めに炊いたのが大好きなのである。精白したホワイト・バスマティも売っているし、そちらの方がポピュラーのようだが、私たちは玄米(ブラウン・バスマティ)の方が美味しいと思っている。

そのほかタイの紅玄米もよく食べる。ただしこれは単体で炊くと歯ごたえあり過ぎになるので、米国産のふつうのインディカ米(中国語で“品質丝苗”と書いてある)と1:2の比率で混ぜて炊く。1:2の比率でも紅玄米のぷちぷちした歯ごたえはしっかり残るので、カレーと合わせても美味しいし、また紅米の赤が移って全体的にうっすらピンクに炊き上がるので、付け合せにしても彩りよく面白い。香港にいた頃は黒米(タイ料理のデザートとかに使われるアレ)も食べていたのだが、ここのスーパーではまったく見かけず、よって引っ越して以来ウチの食卓には上っていない。

そのほか先日行ったコストコで、ジャポニカ種の玄米を見つけたので試しに買ってみた。バスマティの方が香ばしくて美味しいような気がするが、主食として箸で食べるにはこちらの方がいいかもしれない。バスマティ、箸では食えんから。

そしてもちろん、日本式の精白ジャポニカ米もストックしている。いくら好きでもバスマティや紅玄米で寿司は作れないから、パーティの巻き寿司用に買い置きしてあるのである。ただし雪だるまが精白米を好まないので、ふだんの食卓にはまず登場しない。たまに私が“日本のごはん”を懐かしく思って炊くこともあるが、雪だるまに供すると「白いごはんはねー、身体によくないでしょう?」とかなんとか垂れるので、私一人で楽しみ、余った分は冷凍する。その美味を解さない奴に、貴重な精白ジャポニカ米を供するのは勿体なさすぎである。

ちなみにこれらの米を炊く場合、量によっては鍋で炊くこともあるが、たいていは無人になった実家から無断で持ち出してきた象印の炊飯器を使っている。炊飯器ならスイッチさえ入れれば後は放りっぱなしでよいから心置きなく他の料理にかかれるし、水加減と白米か玄米かの指定さえ間違えなければまず失敗なく炊けるから楽ちんなのである。炊飯器というのは本当にありがたい発明品だと思う。人によってはジャポニカ米用に設定された日本の炊飯器でインディカ米を炊くと風味が今ひとつと言うが、私には格別の劣化は感じられない。インディカ米の上、玄米でもあるブラウン・バスマティでも、象印炊飯器で美味しく炊ける。ただしモードは玄米ではなく白米とし、水も米とほぼ同量にしている。その方が歯ごたえが残って、美味しい。頭初、玄米モードで炊いてみた時もあるが、1.5倍くらい時間がかかる上、炊き上がりがやけに軟らかく、私の好みとは合わない食感になってしまった。同じ玄米でも、インディカ米とジャポニカ米では美味しさの基準が違うのだから、当然と言えば当然である。

ところで米を主食とする東、東南、南アジア人にとっては、「ご飯の炊き方」なんてのは生きていく上での基本の基なので、米の炊き方を知らない人はまずいないと思うが、米が主食ではないこちらでは水加減、火加減など不確かな人も多いようで、ためにこちらで売っている米の袋にはたいてい調理法が記載されている。カナダのなんか、英仏両語で書いてある。新しい種類の米を買った時など私もたまには読んでみるが、たいていは「ほんとか、これ?」とぎょぎょっとするような水加減、火加減になっている。たとえばブラウン・バスマティの袋に記載された調理法は下記の通り。
1. 米と水の比率は1:2
2. 鍋に水を入れ、沸騰したら米を入れて掻き混ぜる
3. しっかり蓋をし、水がなくなるまで40-45分弱火で煮る
4. フォークでほぐし、供す
いくらインディカ米でも、米1に対し水2の比率は、私には水が多すぎのように思えるのだが、この水加減の指定は“品質丝苗”でも同じ。調理法もほぼ同じ。違うのは加熱時間だけで、“品質丝苗”の場合は、しっかり蓋をし、弱火で15分。水分が無くなったら火から下ろし、蓋をしたまま3-5分蒸らす、というものである。沸騰水に米を入れる際、好みでバター/マーガリン大さじ1と塩小さじ1を加えてもよい、と書いてある。明らかに付け合せ、副菜としての米であるが、欧米人はやわらかーい米が好みなのだろうか?

たださすがに寿司用として売っている精白ジャポニカ米「KOKUHO ROSE」の袋には、沸騰した湯に米を入れろとは書いてない。東アジア式に水から炊いて、沸騰したら蓋をして弱火にし、25分加熱である。米1に対し水1.25と水加減も少なめ。確かにびちゃびちゃに柔らかい米では、寿司は作れない。私などもっと水を減らし、1:1の割合で炊くこともある。お粥じゃないんだから、ご飯は歯ごたえがあった方が美味しいと思う。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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