裏の林

  • 2014/09/28 11:54
  • Category: 雑記
裏の林から、チェーンソーの音が聞こえる。
誰かが木を伐っているのである。

ウチの裏庭と地続きの裏の林は、もちろん他人様の土地なのだが、
そのうちウチの裏庭に接した10フィートばかりだけは、ウチの所有となっている。
前オーナーが、ウチの敷地ぎりぎりに接するかたちで隣家が建てられるのを恐れて
プライバシー確保のために10フィートばかり買い足し、
雑木林のままにして、隣家との間に木立という遮蔽を確保したのを
ウチがそのまま引き継いだのである。

ウチの分は10フィートだけだが、私も雪だるまもこの裏の林が大変気に入っている。
夏も冬も、野鳥やリスなどの小動物がよく集まり、枝に止まって囀っていたり
木から木へ渡るのが見えたりするし、秋になればメープルやオークが紅や黄に色づいて
華やかな色彩を添える。
雪が積もれば、クロスカントリースキーで林を抜けていく人も見える。
新開地とは言え住宅地の中の林だから、さほど広くはないのだが、
それでも人の手が加わっていない自然のままの雑木林は、
景観を考えて木々が配された都会の公園とは全く違う
穏やかさを感じさせてくれる。
私はよく裏庭に面したフランス窓のそばのソファに座って
編み物をしたり本を読んだりしているが
それはそこから見える風景が雑木林だからで、
これが隣家の裏庭で、子どもたちが遊んでいたり、奥さんが洗濯物を干したりしていたら、
とてもではないが、のんびり座っている気にはなれないと思う。
雪だるまも同様である。

なのでここに引っ越して以来、私と雪だるまはこの裏の林を現状のまま維持したいと考え
そのため、できることなら10フィートだけでなく林全部、
それが無理ならせめて半分だけでも買い取って、住宅地にされてしまうのを防ぎたいと思っているのだが
先日、例の芝生への水撒き許可を貰いに行ったついでに町役場で聞いたところでは
裏の林の所有者はどうやら個人ではなく会社らしく、アパート建設用地として所有しているらしい。

確かにここ2、3年、ウチの町ではアパートの建設が盛んである。
かつてこの町の産業の柱だった製紙工場もアルミ工場も次々と閉鎖し
雇用状況は悪化しているのに、アパートだけは新しいものがあちこちに建てられている。
ウチの周りにもすでに3棟、新しいアパートが増えた。
私と雪だるまにとっては、戦々恐々の状況である。

今日の木の伐採が、新たなるアパート建設のための準備なのか
単なる雑木林の手入れに過ぎないのか、今はまだわからないが
もしアパート建設準備だったとしたら、残念至極。
就職口は減っているのだから、アパートを建てても入居者はいないと思うのだが
不動産業者はそうは考えないのだろうか。
自分勝手な言いぐさではあるが、裏の林がなくなったらさみしいなあ。



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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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