今期の仏語教室

  • 2015/01/14 23:32
  • Category: 言葉
生徒数の減少により、今期から仏語教室は1日減って月~木の週4日になった。もともとフランス語の習得を通して新移民の現地社会への溶け込みを支援するための学校なので、ふつうの大学や高校のドロップアウトとは異なり、仕事を得て学校に来なくなるのは、むしろ歓迎すべきことなのだが、それにしても月曜などママン連が3時で帰ってしまったら、残ったのは私とZ君の2人だけ。これでは学校の存続すら危うい。

と思っていたら、昨日の火曜、新しい生徒が2人来た。北の方の町で中華レストランを経営する林君の奥方と、出戻りのマリアである。マリアは以前もクラスにいたのだが、一昨年のクリスマス前に「ちょっと里帰りして来ます」と言ってギリシャに行ったきり戻らず、去年1年間はとうとう一度も学校に姿を現さなかったのである。家業はこれまたレストランで、ギリシャ系ケベッコワである夫君や義母殿を含め、家の中ではギリシャ語で事足りるから、もう学校に来る気はなくなったのかと思ったら、昨日また突然現れた。

もう一人、林君の奥方は昨年ヴィザが下りて、生後1年余りの子どもと共に中国からやって来た。この地で子どもを育てていくからにはフランス語は必須と考えて、学校に来る決心をしたものと思われる。特に夫の林君の方が、この地に3年以上暮らしているにも関わらず、フランス語を全く話せないので(この点はまあ、私もひとのことは言えないのだが)、「ここはひとつ私が頑張らねば!」と思ったのかもしれない。昨日1日、先生に合わせて繰り返す発音を聞いた限りでは、林君よりはるかにスジがいいので、お子さんが学校へ行く頃には結構達者に喋れるようになっているかもしれない。

それにしても、こうしてクラスに初級者が増えたので、授業内容の半分がまた初歩に戻ってしまった。もちろん基礎は終えている生徒たちには別の課題が与えられているのだが、それは復習。新しいことを勉強しているわけではない。実のところ過去3か月も文法的にはすべて復習で、新事項はなし。語学の学習に復習は欠かせないとは言うものの、家で自分で復習するのならともかく、せっかく学校に来ていて先生もいるのに復習ばかりしているのは、なんだかちょっと時間がもったいないような気がするし、はっきり言って退屈である。

学校が楽しくないわけではないのだが、こうして毎年、毎年、同じ「ABCから過去形まで」の授業が続くようなら(そしてそれは生徒数の少ない田舎の学校としては、選択の余地のないことなのだが)、来年は学校へ行く代わりにどこかのボランティア活動でも手伝った方が、よほど有益かつ有効かなあと、この頃ぼんやり考える。日常生活でフランス語を使っていない私が徹底的に弱いのは「聞くこと」と「話すこと」なので、意思の疎通のためには絶対にフランス語が必要という環境に強制的に身を置けば、お喋り嫌いな私でも少しは喋る気になるのではないかと思うのだが、さてどうだろう。

結局のところ、語学に限らず勉強というのは自分でするもので、先生とか学校とかはその手助けをしてくれるだけ。最終的に問題になるのは、努力するかしないか、努力できるか否か、だけである。50年以上もあれやこれや、その時々に応じて何かを勉強する(しなくてはならない)生活を続けていれば、そんなことは骨身に沁みてわかっているはずで。それでもなかなか努力できないでいるのは、我が意志力が甚だしく脆弱なせいか。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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