訃報

肝臓がんで余命宣告され、中国に帰ったクラスメートの息子から
彼女の訃報が届いた。
息子と共に中国へ発ったのが先月の25日。
亡くなったのが、(たぶん)今月の22日。
(たぶんと書くのは、日付が書かれていないので
メールに書かれた「今朝」というのが何日の朝なのかわからないから)

故郷に帰って1か月も経たないうちに亡くなってしまったわけで
そのあまりのあっけなさに、何とも言いようのない気持ちになった。

息子からのメールによれば、中国に帰り、中薬(漢方薬)を飲み始めてから
腹部の腫れや脚のむくみがなくなったので、快方に向かっていると思っていたのだが
しかし、むくみがなくなった代わりに食べられなくなり
彼が作るお粥や湯(スープ)をほんの少し口にする程度で
本当に骨と皮ばかりになってしまった。
おまけに下痢がひどくて、1日に20回以上がお腹が下る。
だんだん歩くことも難しくなって、ほとんどベッドに寝たきりになった。
そして(たぶん)今月の21日、朝お粥を食べさせようとしたら
すでに腰を曲げることもできず、ぼうっとした様子で
どこを見ているのかわからない目になってしまったので
急いで病院に連絡を取り、入院させたのだが
すでに医師にもどうしようもなく
その翌日の早朝、彼女は静かに逝ったのだと言う。

彼女が中国に帰る日、私は彼女に会いに行って
「帰ったら食べたいものを食べて(彼女は常日頃から、ここケベックには
美味しいものがないと言っていた)、会いたい人に会って、
やりたいことをやって過ごして」と伝えたのだが
そして、たとえ完治は無理でも、調子のいい日があれば
そうしたことができるだろうと思っていたのだが
そんな楽観的な想像はこちらの勝手な思い込みに過ぎず
現実には彼女は好きだった海鮮や白切鶏を口にする時間もなく
逝ってしまった。

私と彼女はものすごく親しい友人だったわけではない。
ただ家が近所だったから、車のない彼女のために学校への足を提供し、
その行き帰りの車中で、あれこれの世間話をしていただけの仲である。

それなのになんだか、ずっしりと彼女が逝ったことが身に染みるのである。
なんで私より若い彼女が、20代の息子を一人残して、逝かなくてはならないのか。




息子からのメールの最後に「N(彼女の夫)に亡くなったことを知らせて
葬式に参加するか、参加するとしたらいつこちらに来られるか
連絡するよう伝えて欲しい」とあったので
メールを受け取った朝すぐに、近所に住むN氏に雪だるまが電話をしたが
彼はすでに医師から連絡を貰ったとかで、飛行機の手配も済ませ
明日発つ、彼女の息子にはすでに到着日と便名を知らせた、というので
雪だるまは型通りの悔やみの言葉を述べて、電話を切った。


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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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