ひさしぶり

  • 2015/11/11 09:41
  • Category: 雑記
昨日、近所のディスカウント系スーパーに買い物に行き、
ふと冷凍食品ケースの方を向いたら、そこにR君がいた。
なんとそのスーパーで働いていたのである。
思わず「Rxxx!」と呼びかけたら、こちらを振り向き
私を認めて顔を輝かせて、「久しぶり!」と、
板に着いたembrasserで挨拶してくれた。

聞くところによると、すでに4、5か月、この店で働いているそうで
住まいも店から15分くらいのところに引っ越したそうだ。
「歩いて?」と聞いたら、「いや、自転車で」とのことで
「じゃあ冬は寒くて大変だね」と言ったら
「うん、でも仕方がない」と笑っていた。

こちらは暇な買い物客でも、彼の方は仕事中だったので
ほんのちょっとの立ち話で別れたが、
フランス語が格段に上達しているのに
びっくりするとともに嬉しくなった。

2年半前、私の車で仏語教室に行っていた頃は、
ほんとに片言のフランス語しかわからなくて
それでもキューバにいるお母さんたちに仕送りするために
仕事を2つ掛け持ちして、それでも足りずに3つ目も始めて
学校の方は通い始めて3か月もしないうちに
「フルタイムの仕事が見つかったから」と言って、来なくなってしまった。

そしてそれから1年くらいして、同じキューバ出身のクラスメートから
奥さんと離婚したらしいと聞き、
それからまたしばらくして、隣の町で2軒目のコンビニを始めた張さんから
「うちの店によく来るから、近くに住んでいるのかもしれない」と聞き
「そうか、奥さんと離婚して隣町に移ったのかな」と思っていたのだが
どうやらまたこの町に戻って来たらしい。

細々した事情はどうあれ、店で見た彼は学校に行っていた頃より表情が明るかったし
フランス語も随分と上手になっていたし
全体として以前より生活がうまくいっているようで
こちらまで明るい気分になれた。

そういえば、もう一人のキューバン、J君も
奥さんに捨てられた後もめげずに別の町で元気に働いていると
これもクラスメートが言っていた。
こんな小さな町でもキューバ出身の子はけっこういるから
なんやかや消息は入って来るのである。

ただ奥さんとうまくいかなくなった子たちのことを考えると
やはり経済的に劣位にある国からの男の子の移民は大変なのかな、と思う。
母国ではそこそこの仕事に就いて、それなりと立場と経済力があった子が
移民してここに住み始めたとたん、言葉もろくに喋れず、
ために半端な仕事しかなく、たいていは車の免許もないという
子どもより無力な状態に置かれる。
(経済力と移動手段を持たない点は子どもも同じだが、少なくとも子どもは喋れる)

女は―たとえどんな国の女でも―そういう無力な状態に置かれることに慣れていて
二級市民扱いされても、しぶとく生き延びられるが
男の子がそういう状態に置かれるのは、自尊心が決定的に傷つくのかもしれない。
ましてR君やJ君はラティーノ。
良くも悪くもマチズモは骨の髄まで染み通っているだろう。
妻(女)より無力な自分という像を受け入れるのは、なかなかに大変だろうと思う。
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Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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