『Swades: We, the people』

  • 2015/11/16 09:03
  • Category: 映画
インド映画『Swades: We, the people』を見た。
NASAで有能な科学者として働いている青年が
長く世話になった乳母を米国に連れて来るべくインドに帰り、
思いもよらぬほど田舎の村で暮らしていた乳母を訪ねることによって、
電気も満足にない村での暮らし、いまだ根強く残るカーストによる差別、
女の第一かつ唯一の仕事は子供を産み育て、家を守ることで、
だから女には教育や外での仕事は要らないといった
インド古来の“伝統”と“文化”を知る。

青年はそうした考え方に反発し
村人の生活をよりよいものにするべく
子女を学校に通わせるよう村人を説得し
どの家でも電気を使えるようにと
村人の協力を仰いで小型のダムを作り
水力発電を試みる。
そして休暇が終わり、いったんは米国に戻るのだが
最先端の科学を駆使する日々の仕事の間にも故国のことが忘れられず、
最期にはNASAでの仕事を辞してインドに帰る。

インド映画にはよくあることだが、3時間超の長い映画で
私たちも2日に分けて見た。
ボリウッド映画らしく、歌もあれば踊りもあり
美しい風景と美しい女優、
その美しい女優が纏う色鮮やかな衣装といった
インド映画のお約束は全部備えているのだけれど
見終わった後、どうもなんだか娯楽映画の形を借りた
民衆教育プログラムを鑑賞させられたような後味が残って
ちょっと笑ってしまった。

曰く「カーストで差別してはいけません」「女の子にも教育を受けさせましょう」
「女性が結婚した後も仕事を続けるのは、立派なことです」
「“伝統”と“文化”も大事ですが、それを口実に“進歩”を拒否してはいけません」等々。

インドには「社会正義・エンパワーメント省(Ministry of Social Justice and Empowerment)」とか
「女性・子ども開発省(Ministry of Woman and Child Development)」とかが
あるのだそうで、そうした省庁がよってたかってこの映画を作った
と言われれば、そのまま信じられる。

3時間見て楽しんで、そしてちょっと考えて
それで少しずつでも変わっていけるなら、こんないいことはない。

Swades.jpg

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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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