おしゃべり

  • 2015/12/13 11:54
  • Category: 言葉
今日は久しぶりにV君が遊びに来た。この前ウチに来たのは10月の上旬だから、丸々2か月ご無沙汰だったわけで、「はて、病気にでもなったか?」と少し心配し始めたところだったので、元気な顔を見てほっとした。

もっとも今日は、日本語の勉強はなし。V君と一緒に元クラスメートのJちゃんも来たので、雪だるまも交え、4人で3時間ほどあれこれお喋りして楽しんだだけ。ウチの近所に住んでいるJちゃんは、すでに何度もウチに来ていて雪だるまとも親しいし、V君はV君で、V君の弟とJちゃんの元カレが親友同士で、その縁でウチに日本語の会話練習に来るようになったくらいなので、Jちゃんとは仲良し。特に最近V君は中国語の勉強も始め、中国人のJちゃんに中国語の単語を発音してもらったりしているので、Jちゃんに新しいchum(男友達、カレ、BF)ができ、弟の親友がカレから元カレに降格になっても、友達付き合いは途絶えていないもようである。

だだ、このV君、Jちゃん、雪だるまに私の組み合わせだと、全員が比較的楽に喋れる共通言語というのがない。V君はフランス語が母語で日本語も流暢だが、英語は喋らないし、中国語はまだ勉強し始めたばかりで、それで会話ができるところまではいっていない。Jちゃんは中国語が母語で英語も達者だが、フランス語は私といい勝負の初級者、日本語は大学時代に少し齧っただけ。雪だるまはこの中では最強のメンバーで、英仏中日なんでもいいが、中と日は最近あんまり使っていないのでやや錆びついている。私に至っては、最近は母語の日本語ですら錆びつき始めているくらいなので、他は推して知るべしという体たらく。

が、英語または中国語だとV君が参加できず、日本語だとJちゃんが参加できないので、結局「ここはケベックだし・・・」と、ご当地に敬意を表して主にフランス語で喋ることになった。“主に”と書いたのは、その時々で英語が入ったり、中国語/日本語が入ったりしたからである。誰かがわからない時は、他の誰かが説明や注釈を入れてくれるので、それで十分何とかなった。というより、その言語のごちゃまぜ具合が、何とも言えず面白かった。あることを表現するのにフランス語だとこうなって、英語だとこうなって、中国語と日本語ではこんな風に似ていて、あるいは違っていてと比べながら喋るのは、いろいろ発見があって楽しかったのだ。おかげで午後の3時間は、あっという間に過ぎた。私とJちゃんのために手加減して喋ってくれたせいか、V君のフランス語は大変聞き取りやすくて、楽に会話の流れを追うことができたし。ふだんお義父さんや親戚のおじさん、おばさんの言うことは4分の1もわからなくて、毎回毎回意気消沈してウチに帰ってくるのとは大違い。単語、構文共に易しいものを選び、ゆっくり丁寧に発音してくれたから聞き取れたのだということはわかっているけれど、たまにはそうやって「わかる♪」という気持ちに錯覚させてもらうのは嬉しい。いつもいつも「わからない」ばかりでは、勉強しようという意欲を維持するのが難しいのだ。人間、たまにはアメとかニンジンとかご褒美とかが必要なのですよ。

**************

それにしても、私がフランス語を勉強しているのは、お義父さんと喋りたいからなのだが、実のところ私にとって一番わかりづらいのがお義父さんのフランス語で、いまだにお義父さんの言う言葉はほとんど聞き取れない。V君が言うには「お年寄りのケベッコワは聞き取りにくいから」だそうだが、そうは言ってもこのままでは一生お義父さんとは、彼にとっては母語ではない英語で話し続けることになりそうで、それが私は悲しい。言葉は意思疎通のための道具で、だから意思の疎通ができるのならどんな道具を使ってもよいのかもしれないが、でも「母語」には道具という立場を超える感情が籠っているように私には思えて、だからお義父さんにはフランス語で話しかけたいのだが、私がお義父さんのフランス語を聞き取れないのと同様、お義父さんも私の訛ったフランス語は聞き取れないのだ。ああ、このぜつぼーに終わりは来るのか・・・
スポンサーサイト

Pagination

Trackback

Trackback URL

http://gaudynight.blog.fc2.com/tb.php/1763-fe966c3d

Comment

sachi

こんにちは。 
改めてらうとらさんのお住まいの環境が凄いことを再確認できる記事ですね!ご主人(雪だるまさんはご主人ですよね…?)の4ヶ国語を操るというのに特に驚嘆しております。 フランス語は大学時代にクラスを取ったことがありますが、アルファベットを見ると英語読みをしてしまう癖が抜けなくてすごく苦労した憶えがあります。 中国語は文法が確か英語に似通っていますよね。 発音は遥かに難しいですが。 そこいくと英語がいかに簡単か分かりますね(偉そうにいうのもなんですが)らうとらさんの日本語はさび付いているどころか、本を読んでいるようだと毎回思っているのですよ! 沢山のブログを読んで、自分もブログを書いていると日本語の使い方などで勉強になることばかりですね。 
らうとらさんのような文章を書けるようになりたいといつも思っています!
  • URL
  • 2015/12/20 02:05
  • Edit

らうとら

Sachiさん、こんにちは。
ほんとはね、フランス語がちゃんと喋れれば、ここではそれが一番いいんですけど、これがちーっとも喋れるようにならないんですよねー。もう死ぬまでだめかも・・・
それでフランス語が喋れない分、英語が上手になったかというと、なにしろ夫婦の間で喋ることなどたかが知れているもので(そうです、雪だるまは夫ですw)、こちらも余り上達しておらず、もうすべての言語が中途半端なセミリンガル状態。若い時からもう少しまじめに勉強しておくんだった、とほほ・・・の毎日です。
ところで、True すごくきれいに編みあがりましたね! ガタガタになりやすい一目ゴム編みなのに、線がきれいに通っていて、うっとり。実は私いま、True にちょっと似ているNaima を編んでいるんですが、一目ゴム編みが全然きれいにできないので、ねじり目のゴム編みに変えてしまいました。ちゃんと着られるようになるかどうか、心配です。
  • URL
  • 2015/12/21 09:43

Post Your Comment

コメント:登録フォーム
公開設定

Utility

プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

カテゴリー+月別アーカイブ

 

FC2カウンター