連綿と続く

  • 2015/12/30 11:18
  • Category: 雑記
ジムでトレッドミルをしながらTVを見ていると、時々Ancestor.comのCMが入る。音声はないので画面から想像しているだけなのだが、どうやら祖先について調べてくれるサービスらしい。現在の自分から両親、祖父母、曽祖父母、と、どんどん枝を広げて遡っていくようすがCGで示され、それぞれの名前とそれらしいセピア色の肖像写真が、ふっふっと浮かんでは消えていく。そうした祖先たちの出身地も、ある人は英国ヨークシャーから、ある人はスウェーデンからと、地図の上にマークされ、浮かんでは消える。その世界地図の上に点々と広がるマークを見ていると、なんだか大河ドラマのようで、なるほど、カナダのような移民国家だと、自分の祖先について調べてみるのは、なかなか面白いかもしれないなあ、と思う。

そういえば去年のクラスメートZ君も、そうしたサイトの一つを使って、自分の祖先を調べてみたと言っていた。彼の場合は高祖父母くらいまでしか遡らなかったようだが、もともと英国系(Z君はオンタリオ出身)の親族の中でも、オランダから来た人がいたり、米国から来た人がいたりで、「へええ」と思ったそうである。また我が配偶者、雪だるまはフランスからの移民の13代目だそうだが、彼がそうと知っているのは親戚の誰かが調べたからだそうで、ここにも一人、自らの祖先に興味を持った人がいたということである。

もっともこうした祖先調べ、米国やカナダのように祖先がどんなところから来たのか、今ひとつよくわからない移民国家だと調べ甲斐があるし、波乱万丈のロマンがありそうで胸躍るが、先祖代々ずうっと同じ村に住み、田畑を耕していたとしか思えない我が祖先の場合は、どう調べてもさほど面白いことがあるとは思えず、まったく意欲をそそられない。いくら遡っても「出身地:前に同じ」「職業:農業」では、面白くもなーんともないではないか。せめて先祖の中に盗賊とか、それがだめなら芸人でもいてくれれば調べ甲斐もあるが、私自身を含め平々凡々たる人生を送っている親戚一同の顔を思い浮かべてみれば、そんな可能性はあるはずもなく。

それに、これを言っては身もふたもないが、こうした祖先調べ、家系調べというのは、やはり子孫がいる人がやることだよなあ、と思う。私たちのように子どもなし、義弟のジェリーは独身、妹夫婦も子どもはいないとなると、雪だるま側も私の側も家系はここでお終い。ファミリーツリーの枝はぷつりと断ち切られて、もう伸びない。何百年だか、何千年だか、連綿と続いてきた染色体の継承はそこで終わり、The End、完ということだ。続きはないとわかっていることを、調べたところで何になろう? 調べても、家族の歴史を伝える相手はいないのだ。「子どもがいなくて本当によかった」と思ったことは何度もあっても、「子どもがいたらよかったのに」と思ったことは一度もない私には、それを残念に思う気持ちは全くないけれど。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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