電話

  • 2016/01/28 05:10
  • Category: 雑記
頼みごとがあって叔母さんに電話したら、配偶者であるところの叔父さんが出てくれたのはいいが、ちゃんと名乗った後に「お元気ですか?」と続けたにもかかわらず、まだ喋っている途中でカシャと電話を切られてしまった。どうやら私の名を認識せず、かつ私の下手くそなフランス語からセールスか何かと勘違いしたらしい。まあ私が叔母さんに電話したのは初めてだから(雪だるまが電話をし、ひとしきり喋った後で私に代わるということはあったが)、叔父さんが私の声と名を認識しなかったのは仕方がないが、それにしてもフレーズなど用意して喋る準備をし、「こちらからの頼みごとだから」と意を決して大嫌いな電話をかけたところだっただけに、初めの挨拶を喋ってる途中で切られたのにはかなり愕然として、右手の、ツーツー発信音だけに変わった受話器をしばらく見つめてしまった。それでもすぐさま気を取り直してかけ直したのだが、今度は留守番電話。叔父さん、どうやら電話を取る気がないらしい。

この叔父さん、もう15年以上前からの知り合いだし、会えばにこにこと愛想よく迎えてくれるのだが、いまだに私が日本人だか中国人だか判然としておらず、時々「どっちだっけ?」と聞く。まあ私と雪だるまが長く香港に住んでいたから、まぎらわしくてどっちだかわからなくなっているのかもしれないが、そもそも叔父さんの頭の中では日本も中国も、薄ぼんやりした“l’Asie(アジア)”の一つに過ぎないのだと思う。大部分の日本人の頭の中で、イランとイラクが“中東”、ヴェネズエラとコロンビアが“南米”カテゴリーに雑然と放り込まれて、「どっちだって大差ないじゃん」となっているのと同じように。

電話の方は、しばらくしてから雪だるまがかけ直し、叔母さんは留守だがもうすぐ帰って来る。帰ってきたらそちらに電話させると叔父さんが請け合ってくれ、そして実際、夕方には叔母さんが電話をくれて用件は済んだのだが、それにしても相手がいるかどうかわからず、かつ音声しか頼るもののない電話というのは、時にやっかいである。それが面倒で、私はついつい連絡はメール。何度でも確認し直せる書かれた言葉の方が便利なもので。
もっともそんなことをしているから、ますます喋るのが億劫になるのだけれど
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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