ムング豆

この間から頭にインドの風が吹いていて、おかげで毎日のようにムングダルのスープやら、スパイスを効かせた野菜炒めやらを作っている。どなたもそうだと思うが、いったん何かに取り憑かれると、飽きるまでしばらくはそればっかり作るのである。

で、そうやって作っていたらムング豆(緑豆)の在庫が乏しくなってきたので、補給しようとしたのだが、これが売っていない。街のスーパー4店回ってみたが、どこも扱っていない。レンティルは緑も黄もあるし、インゲン豆系は白、赤、まだら、取り混ぜていろいろあるくせに、ムング豆だけは皮つきも皮なしも、なーんにも売っていないのである。があああん。

理由はわかっている。人口5万のこの町に、インド、パキスタン、ネパール系の人はまったくと言っていいほど住んでいないからなのである。香港時代は庶民的(びんぼーとも言う)な地区に住んでいたせいで、ちょっと道を歩けばあちこちにインド料理屋やネパール料理屋があり、パキスタン移民のおじさんたちが経営する食料品屋があって、インド系の食材確保にまったく不自由しなかったが、当地に来てからはインドの“イ”の字もなし。街で白いサルワール・カミーズを着たおじさんたちも見かけなければ、サリーをまとった美女も見かけない。だいたいこの町には中国、タイ、カンボジアなど東アジア系の料理屋はあっても、インド、パキスタンなど南アジア系の料理屋はないのである。料理屋がないくらいなのだから、より以上の購買人口を必要とする食料品店などあるわけがない。

ウチでダメなら隣はどうだ?と、隣のちょっと大きな市(人口約13万)で検索をかけてみたが、ヒットしたのはインド料理店のみで、食料品店はなし。私がうなっているのを見ていた雪だるまが「ここはケベック。英語じゃなくフランス語で検索をかけてみろ」というので、フランス語(aliments indiens 市の名前)で再度やってみたが、結果は同じ。それどころかヒットしたサイトのいくつめかには“Autochtones du Québec”なんてのがあって、よよよ・・・と力が抜けた。この“Autochtones”というのはネイティヴ、土着といった意味で、つまりインディアンはインディアンでも、アメリカ・インディアン、ネイティブ・アメリカンのことで、インドのインディアンのことではないのである。インディアン違い。やれやれ・・・

まあ隣の市になくても、モントリオールまで行けばあることはわかっているのだが、モントリオールはいささか遠い。たかだか1袋5ドル程度の豆を買うために往復300㎞も走るのは、ばかみたいである。

ただ6月には我が日本国パスポートが失効するので、それまでに更新申請に行かなくてはならない。領事館に行くついでに買い物すれば、一石二鳥ではある。雪でも融けたら、行ってこようか。ついでにアジア食品店に行って小豆も買えば、一石三鳥。300㎞走る甲斐がある。この間のあんこは、しみじみおいしかった。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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