恐怖

  • 2017/01/01 12:33
  • Category: 雑記
一年の終わりくらい役に立つことをしようかと、
久しぶりに頭も目も痛くないのを幸い
浴室の床磨きから始まって居間の床磨きに移り
いい気分で鼻歌まじりに仕上げのモップかけなどしていたら
最後に来てばしゃーん!!
モップを絞っていたバケツが倒れ、床一面水浸しになってしまった。

普通のお宅ならタイル張りの床に水がこぼれたくらい何程のこともなかろうが
我が家の床はいったいどういう施工になっているのか
床に水がこぼれると、下の階の天井につつつーと流れ込み
派手に漏水したうえ、天井板がはがれかけるという仕組みになっている。

前に一度、これは持ち上げたバケツの柄が外れ、
あっと思う間もなく床に水をぶちまけてしまった時も
水は瞬く間に一階の床から地下の天井に流れ込み
地下室の天井をぼこぼこにしてくれた。

そのぼこぼこは、「どうせ地下へは家人しかいかないから」と
そのまま2年ばかり放ってあったのだが、この秋、他の工事のついでに
一緒に直してもらって、やっと元通りのきれいな天井になったばかり。

それなのに、それから2か月も経たないうちにまたぼこぼこにしてしまっては
直った天井を見て喜んでいた雪だるまがどんなにがっかりすることか、
ついでに結構な金額だった工事代金も頭に浮かび、
あの金額をもう一回?と思ったら、普段は何事にも鈍感で、
およそパニくることなどない私も、この時ばかりは一瞬にして顔面真っ青、心臓ばくばく。
言葉にならない言葉を悲鳴のように口走って、わらわらと焦りまくり、
涙目になりかけながらモップと、途中で二階から調達してきた2枚の大判バスタオルとで
水の拭き取りにかかったのだが、あんまり焦っているものだから、
そばにあった大きなユッカの鉢植えを倒しかけたり、
コードをモップに引っかけてパソコンを水の中に落としそうになったり、もう散々。

それでも何とか床の上の水はふき取ったが、
さてどのくらいの水が床下(=天井)に潜り込んだのか、
私は心臓ばくばくのまま地下へ降りて、天井を見上げた。
が、水がこぼれた直後の天井は、まるで何事もなかったかのように平らなまま。
滴り落ちてくる水滴もなければ、水で天井板が膨らんでいる様子もない。

思い返してみれば、前回バケツの水をぶちまけてしまった時も
下の階の天井から水が滴り落ちたり、天井板がはがれかけたりしたのは
水をこぼしてからしばらく経ってからで、だから今大丈夫だからと言って安心はできない。
私は「今、水滴が落ちてくるか」「天井がたわみ始めるか」と戦々恐々。
それから何度も何度も、地下に降りては天井の具合を確かめ
生きた心地がしなかった。

「たかが水漏れくらいで何を大げさな・・・」と思われるかもしれないが
パニックの大きさは事態の重大さに正比例するわけではない。
私にとっては、車で接触事故に遭った時より、勤めていた会社が倒産した時より
その関連で香港の Inland Revenue(内国歳入庁?) から
億単位の税金の督促状が私個人あてに届いた時より
今回の“バケツの水ぶちまけ事故”の方が、よほど恐怖だったのである。

幸い、事故から24時間以上経った今でも、地下の天井は平穏無事、
水滴は落ちてきていないので、どうやら今回は「天井ぼこぼこ」は免れたようだが
(水がこぼれた場所がよかったのか、あるいは秋の工事の際、天井に水漏れ防止の
補強材でも張ってくれたのか)
パニくった私の心臓と神経の方は、まだ平常には戻っていないようで
今でも水がこぼれた場所や、バケツなどに目が行くと、心臓がどきどきする。
拭き取りに使ったバスタオルを見ても、同様である。
あげく、水がこぼれたそばにあっただけで事故とは何の関係もない手ぬぐいを見てさえ
胃がキーンとなるのには恐れ入った。

私は今までPTSDというのがよくわからなかったが、
仮に、今の私の状態を数十倍深刻にしたのがPTSDだとすれば
なるほど、これは笑い事ではない。

私はしばらく、怖くて水を使った掃除はできそうにない。
何ともしまらない年の暮れである。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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