Canning

ここに来た翌年の春、叔父さんが持ってきてくれた4株のルバーブは
年ごとに大きくなり、5年目を迎えた今年は、1回の収穫量が2㎏を超えるようになった。
こうなると、ジャムにした後ふつうにタッパーに入れておいたのでは
いくら冷蔵保存しても、カビが生える前に食べきるのは難しい。
ことに私はルバーブの酸味が十分残っている甘くないジャムが好きで
ルバーブの重量の1/3弱の砂糖しか入れないので、なおさらである。

で今年は思い立って、canning というのをやってみることにした。
canning を辞書で引くと、「缶詰化」とか「缶詰製造」となっているが
もちろん家庭でブリキの缶を使った缶詰なぞが製造できるはずもなく、
(できるものならやってみたい気はするが)使うのは缶ではなく瓶。
幸いうちには、叔母さんたちが手製のジャムやピクルスを入れてくれた
メイソンジャー(金属製の蓋付きのガラス瓶)がいくつかある。
ほんとは返さなくてはいけないのだが、その後会う機会がなくて返しそびれているもので
まずはこれを使って試してみようと、さっそくネットで検索するやら
YouTubeを見るやらして基本的なやり方を頭に入れ、一応その通りにやってみた。

ピクルスの場合は知らないが、ジャムの場合は以下のとおりである。
1. ガラス瓶と蓋を煮沸消毒する
2. 出来上がった熱いジャムを、その熱い瓶の中に入れる
3. 蓋をかぶせ、ねじ蓋を軽く締めて、瓶を湯の中に入れる
4. 湯の深さは、瓶が完全に隠れる程度。(蓋の上1インチ)
5. 煮立ってきたらタイマーをかけ、13分加熱
6. 瓶を取り出して、冷ます
7. 冷めるとともに、瓶の中から空気が抜ける“ぺこん”という音がすれば密封完了

ということなのであるが、ジャムを詰めた瓶を湯の中に戻す段になって
はたと困った。
うちには瓶が完全に隠れるほどの深さの鍋がないのである。
ことにその時は2㎏のジャムを煮るために、手持ちで一番大きい鍋を使ってしまっていたので
残っているのは瓶を3つ入れれば一杯になるくらいの片手鍋だけ。
これでは頭が出てしまうと思ったが、ないものは仕方がないので
温泉よろしく首までの湯の中にジャム瓶を入れ、
指定の時間、加熱してみた。
そしてその後、カウンターに置いて冷ましてみた。
するとしばーらくして、“ぺこん”という音がしたので、
どうやら首までの湯でもだいじょうぶらしいと了解。
なんだ、簡単じゃん、である。

こうなると面白くなって、その次は自分でメイソンジャーを買ってみた。
瓶はその辺のスーパーで普通に売っていて、
250ml、500ml、750mlと大きさはいろいろだが
どれも1ダース10ドル以下で買える。
1個1ドルもしないのに、落として割りでもしない限り何度でも使えるのだから
なかなかにお得である。

ついでに中古屋と蚤の市を探し回って、直径30㎝、深さ22㎝の大鍋も
10ドルで手に入れた。
この深さなら、瓶は完全に湯の中に沈むはずである。
で先日はこれらを使って瓶詰め作業に勤しんだのであるが
瓶が湯の中に完全に沈んでいると、普通のトングでは瓶がすべって
なかなか取り出せないことを発見。
あれこれ試しているうちに、ばしゃりと湯が腕に撥ねかかり
うっすらと火傷してしまった。
うっすらのくせに火傷はなかなかに痛くて、少し涙目。

おまけにそんなこんなで、お義父さん用に甘みを強くしたジャムが
1瓶あったのだが、それがどれだかわからなくなってしまい、
印をつけるつもりで忘れた自分の馬鹿さを呪うはめになった。
鍋の中では“これ”とわかっていたのだが、取り出す段のどさくさで、
ウチ用の砂糖1/3弱ジャムの瓶と、お義父さん用の砂糖1/2強ジャムの瓶が
完全に混ざってしまったのだ。
なにしろ1ダースまとめて買った瓶なので、姿かたちはどれも同じ。
中身のジャムにしたところで、砂糖の多寡で色が変わるわけでもなし
外からは区別がつかない。
と言って、せっかく密閉したのだから、開けて舐めてみるわけにもいかない。

仕方がないので、取り出した位置関係から見て、
お義父さん用である可能性が一番高い瓶のフタに「たぶんこれ」と書き、
その次に高い瓶のフタに「でもこれかも」と、日本語で書いておいた。
お義父さんにはまだ上げてないのだが、もし外れていたら取り換えるまで。
他に仕様はない。

というわけで、canning には、それ用のトングが必須と実感。
昨日ダラーストアに買いに行ったのだがなかったので
次回の買い物の際、ホームセンターあたりで探してみるつもりである。
中古屋にもあるかもしれないが、こういうものはしっかりした新品の方がよさそうだ。
蝶番の緩んだ古いのを買って瓶を取り落としたのでは、元も子もないし
もう一回やけどするのもいやである。
いくら熱つ湯好きの日本人でも、100度の熱湯を浴びるのは好みではない。


   メイソンジャーいろいろ

jars.jpg


   大鍋とトング

pot 2



広口の漏斗もあった方が便利

funnel.jpg

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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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