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アルバトロス

  • 2017/12/20 02:41
  • Category: 雑記
11月の終わり頃から、アルバトロスというグループの活動に参加し始めた。
アルバトロスというのは、死期間近の人たちおよびその家族の支援を目的とするグループで、
ホスピスでの介護ボランティアとか、さまざまな活動をしているが、
私が参加し始めたのはその中の一つ、編み物を編んでそれを売り、
売り上げをグループの活動資金に充てるというもの。
ジムで仲良くしているJさんの友人からその話を聞き、
「それなら私にもできるかも」と思って紹介してもらった。

ホスピスでのボランティアなどは、たとえ掃除だけにしろ、いまだ片言の私では話にならないが、
編み物ならどうせお楽しみのために毎日やっているのだし
それが何かの役に立つのなら一石二鳥。
それにグループの編み手たちは、毎週会場に充てられている部屋にみんなで集まって
休みなく手を動かして編み物をする一方、口の方も盛大に動かしておしゃべりに励んでいるので
私にとっては、編み物をしつつ、ただでフランス語の勉強をさせてもらっているようなもの。
これを勘定に入れれば、一石二鳥というより一石三鳥と言った方がいいような、お得な活動なのである。

活動時間は平日の昼間だから、勢いメンバーはお散歩会のメンバー同様
60代から70代の女性たちで、元教師とか元看護師とか、職業を持って働いていた人たちが多いようだ。
先々週からは86歳だというマダムもメンバーに加わり、私の隣に座って手袋を編んでいらしたが
聞くところによると、彼女は昔、消費者保護のための活動をこの町で始めた人で
その活動は徐々に町から地域、ケベック全体へと広がって政府にも取り上げられ
彼女自身は上院議員も務めた人物だそうだが、そうした話を聞く前から
教養ある、しっかりした話し方をする人だと感じていたので
前歴を聞いて「道理で」と合点した。

11月の終わりからの参加なので、私はまだ帽子2つしか編んでいないが
とりあえず編んだ帽子は2つとも売れた。
うちで編みかけていた帽子をグループ用にしたので、それらの帽子には手持ちの糸を使ったが、
グループは寄付されたらしい大量の毛糸を在庫に持っていて
メンバーはその中から自由に毛糸を選んで編んでよいことになっている。
先日見せてもらったが、毛糸は色別にプラスチックケースに入れられ
階段下の物入れに積み上げられていた。
ラベルがなくて材質不明の糸が多かったが、まあ見て触ればアクリルかウールかはだいたいわかるし
アクリルだからどう、ウールだからどうという制限はグループにはないので
自分が編むものに合った糸でさえあれば、材質はどうでもよいのである。

メンバーの中には、古い毛皮のコートを壊し、小さく切って毛皮のポンポンを作っている人もいる。
寒い土地柄なので、毛皮のコートのお古はけっこう簡単に手に入るらしく
作っているマダムの前に置かれたビニール袋の中には、色々な毛皮の端切れが詰め込まれていた。
そしてできあがったポンポンは帽子やマフラーにつけられたり、
それぞれの元の素材、“オオカミ”とか“ビーバー”とか“オポッサム”とかラベルをつけられて
単独で売られたりしている。キーホルダーに加工されているのもある。

殺されてしまった動物には申し訳ないが、本物の毛皮のポンポンは
毛がふわふわと柔らかく、しっとりと手触りがよい。
作っているマダムの一人は、「私は 自分のsanté mentale (精神衛生)のために作っているのよ」
と言っていたが、確かにしっとりした毛皮をさわりながら作業をするのは
心の安定によいかもしれない。
以前にも書いたが、柔らかいものは心を和ませる。


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Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、米朝、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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