来ない修理人と阿弥陀クジ迷路

最近、雪だるまのモデム(プロバイダ提供)の調子が悪く、土曜日に修理の人が来てくれることになっていたのだが、約束の午後2時から6時という時間を過ぎても誰もこない。時間どおりに来ないことなど慣れっこなので、まあそれでも7時か8時には来るだろうと高をくくっていたのだが、とうとう土曜はだーれも来ず、釈明の電話もなかった。


ネットがなければ仕事も遊びもできない雪だるまにとって、モデムはごはんと同じくらい大事なものなので、日曜の朝起きると雪だるまはさっそくプロバイダに電話し今度は月曜(祝日で休み)朝の約束を取り付けた。


しかし月曜の約束の時間9時から11時を過ぎても、やはり誰も来ない。普段は温厚な雪だるまもさすがに激昂し、プロバイダの応答嬢に、ことば自体は丁寧なものの苦々しさを隠し切れない口調で「いったい全体、いつ来てもらえるのか」と詰問。そしてどうやら応答嬢が「調べまして後ほどお電話差し上げます」とでも言ったらしく「後ほどっていつ?」と重ねて畳み掛けている。そしていくつかのやり取りの末「O.K. では1時間以内に電話がなかったら、こちらから電話します」と言って電話を切った。


雪だるまは電話のあと私の部屋に来て、「後ほど(later)っていうけど、5分後だって“後ほど”だし、午後だって“後ほど”だし、明日だって“後ほど”だ。こんな当てにならない言葉はない」と怒っている。確かにコトが順調にいっている場合の“後ほど電話”なら、まあ1時間以内には電話が来るだろうと期待できるが、約束を2回すっぽかされ、相手に対する信頼度がゼロ近くまで落ちているこの状況では“後ほど”の範囲は無限の未来へと続く。不調のモデムの前でじいっと無限に待っているわけにはいかない雪だるまとしては、有限の時間でのお約束が欲しいのは当然だろう。


雪だるまの怒りを内に秘めた強い口調が効いたのか、今回は“ほんとに”1時間以内に電話が入り、約束した午後の時間には“ほんとに”修理人が現れて「ケーブルとモデムがだめね。これ古いね」と言って、5分もかからずケーブルとモデムを交換して「バイバイ」と帰っていった。無事ネットにつながって雪だるまはにこにこだが、1件の修理が3日がかりって、HKってどうしてこう物事がすんなり進まないのだろう? それでもまあ最終的には何とかなる分、どこかの国よりはましなのかもしれないが、なんか疲れるなあ。

そしてもうひとつ、最近疲れを感じるのは、カスタマーサービスを捕まえるまでの時間の長さだ。銀行でも会社でもホットラインはだいたいテープ音声のコンピュータによる対応で、こちらは言語の選択から始まって、サービスの選択、何が問題なのか、何をして欲しいのか、いちいち音声テープと番号入力による関門をくぐっていかなければならない。ほとんど阿弥陀クジ迷路状態である。おまけにやっとゴールに近づいたと思ったら、またテープに「ただ今回線が大変込み合っております。このままお待ちになるか、またはしばらくしてからお掛け直しください」などと言われるのだ。または突然ラインがぶつりと切れるか。これで腹が立たない人がいたら、その人はよっぽど忍耐心のある、できた人である。
私などは某航空会社のホットラインで23回これをやられ、堪忍袋の緒がブツン!と音を立てて切れて、ハンドセットを思いっきり壁に叩きつけたことがある。


それに今はまだ阿弥陀クジ迷路をくぐり抜けて、なんとか人間の担当者を捕まえることができるが、あと10年もたって今にもまして耳と脳がおぼつかなくなり、ついでに指先が震えてボタンをちゃんと押せなくなったら、もう何が壊れても、自力で助けを呼ぶことはできなくなるかもしれない。
それともその頃には高齢化がピークに達して、年寄りマーケットが若者マーケットより大きくなり、「儲かる市場」としてもっと親切なシステムができてるかな。
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LC

ナポリで携帯を掏られ、カスターマーセンターに連絡しようとしたら、常にビジー状態、もしくは突然ぶっ切られ、もうしらん!と切れ、思い直して何度かトライするものの、同じ状態。やっと連絡がついたときには40万円分ぐらい通話されていました。
もちろん、電話会社に全額負担させましたわ。ザマーみろ!
  • URL
  • 2009/10/30 12:20
  • Edit

やまけろ

HKって、そういった「お待たせ」が当たり前のような固定観念があります。中国とかも、そんな感じで。ビジネスはせかせかしてるんだけどサービスの領域になると、のんびりと言うか。
loutraさんの仰る通り、年寄り専門のマーケットに流れが変わっていく日も近いと思います。デカ文字オークションサイトとか主流になったりとか、ありそうです。
ところで。ここに書いちゃってアレなんですけど。
ケベック、ご訪問済みなんですね。
そそ、今日再度録画を見ていたら、ペンキを塗ってるのは若いお父さんで、奥様がペンキを塗っているのは別の街でした。記憶違いですみません。

loutra

LCさんのブログでも拝見しましたけど、40万円の電話代って
いったい誰に何をしゃべったのでありましょうか?
1年の電話代が2000円にもならないような電話嫌いの私には
想像できないエネルギーであります。
まあねー、イタリア人、おしゃべりだもんねー。
ってイタリア人に言うと、「アラブ人には負ける」と言うそうだけど。
それにしてもホットラインに限っていつも話中って
ほーんと、腹立ちますよね。
  • URL
  • 2009/11/02 16:24
  • Edit

loutra

なんというか、時間の約束がゆるゆるなんですよね。
予定ころころ変わるし、ドタキャンとかしょっちゅうだし。
細かい日本人になってきっちり仕事をしようとすると
ストレスがたまりまくり、血圧がバクハツします。
こちらも同じようにゆるゆるやるしかありません。
でもね、レストランのサービスは速いですよ。
お上品で高級なところは別として、ふつーの食堂は
あっという間にでてきて、あっという間に平らげて
あっという間にお勘定という感じです。
上司殿など日本に行くたびに、そのおっとりしたサービスに
イライラしまくりです。
ほんと「そんなに急いでどこへ行く」ですよ。
(あ、上司は次のカラオケに行きたいのか ^^;)
  • URL
  • 2009/11/02 16:35
  • Edit

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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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