ことば

  • 2009/09/25 17:08
  • Category: 言葉
一部法規が変更になり、仕事で作る書類にも変更箇所が出た。でさっき昼休みに、新しい書式への記入方法の説明会があったのだが、こういう会に出席していつも思うのは「まったく、器用だねえ」ということ。
他のローカル企業に就職したことがないので、他社さんがどうやっているかは知らないが、ウチの場合たいてい配られる資料は英語で、説明に使われる言語は広東語だ。つまり説明者は英語の資料を見ながら、広東語で説明する。しかもごく自然にそれをやる。器用なものだな、と思う。


私だったら英語の資料を見ながら日本語で説明するのは、つまりある言語で見た情報を違う言語にして発信するのは、隔靴掻痒というか、1クッション置いた感じというか、不便な感じがするのだが、少なくとも今30代以上で、ある程度の教育を受けたHK人はあまり感じないようだ。


英国の植民地でなくなって12年経って、HK人一般の英語力が低下してきたと言われる昨今なので、今後は喋る方だけでなく資料も中国語になるかもしれないが、30代以上の人が会社の中核にいる限り、“書類は英語”の状況はしばらく続きそうだ。契約書とか重要な書類は今でも、たとえ中英両言語で作成してもだいたい「英語を正文とする」となっているし。


ただオトモダチによると、最近は新聞の記事やブログ、ネット上の掲示板などにおいて、広東語の比重が増しているそうで、オトモダチはこの傾向を憂いていた。なぜかと言うと、基本的に広東語というのはあくまで話し言葉であって、書き言葉ではなく、文章を書く場合には国語(標準語)で書くのが正式だからだ。非常に乱暴なたとえ方をすれば、生粋の東北弁や大阪弁で文章を書くようなもので、地方色を出した小説などにはよいが、学校のレポートや新聞記事でそれをやっては、読んだ方に何やら違和感が・・・ということになる。


それでも国語も書けるけど、でもこれは掲示板だから親しみを感じる広東語で、と使い分けをしているのならよいが、オトモダチのみるところ、どうやら国語を書く力がないから普段喋ってる広東語をそのまま書いているようで、そうなると英語も書けなきゃ正式中国語も書けない、つまり文章による表現力が低下してきているということで、これはやっぱり困ったことだ。日本で「メールは書けるけど、報告書は書けない」人が増えていると言われるのと同じかも。

スポンサーサイト

Pagination

Comment

Post Your Comment

コメント:登録フォーム
公開設定

Utility

プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

カテゴリー+月別アーカイブ

 

FC2カウンター