顔で言葉を喋るわけではないが

  • 2009/06/26 14:34
  • Category: 言葉
雪だるま、本日より6連休。朝食のミューズリ(別名鳥のエサ)をもぐもぐしている私の隣で、だらーとした姿でくつろいでいたのだが、NHKニュースにカズオ・イシグロさんが登場し、まぎれもないブリティッシュ・イングリッシュで話し始めたとたん「変〜! 変〜!」と手をばたばた。


どこからどう見てもアジア人にしか見えないイシグロさんが、生粋のブリティッシュ・アクセントで話すことに、すごい違和感があるんだそうだ。「そんなこと言ったって、彼は5歳の時にイギリスに行って、それからずうっとイギリスで暮してるんだからしょうがないじゃん。たしか日本語は喋れないんだよ、彼は」と言ったら、それはわかっているけど何というか明らかに異民族(ゲルマン系でもケルト系でもないという意味)の顔をした人物がブリティッシュ・アクセントっていうのは、どうも何かヘンな感じがするんだそうだ。


もっとも雪だるまにしたところで、イギリス(グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)だって今は多民族国家で、東アジア系、インド系、カリブ海系、アフリカ系の英国人がたーくさんいるんだから、英国人=ゲルマン系orケルト系と考えるのは実情に合わないのはわかっているのだが、“典型的イギリス人”といった場合、脳裡に浮かんでしまうのは、やはり白い皮膚をしたコケイジアンということなのだろう。


それに、たとえ東アジア系の顔でもアメリカン・アクセントで話す分には違和感がないというので、これは単に雪だるまがカナダ人だから感じている違和感に過ぎないような気もする。(だって雪だるまがイギリス育ちで、東アジア系やインド系やアラブ系の顔をした人物が、ブリティッシュ・アクセントで話すのを小さい頃から聞いていれば、別に違和感は感じないだろうから)


ただ逆のケースを想像してみると、そう、たとえば西洋人の顔をした人や、アフリカ系の顔をした人が目の前に現れ、教科書的標準日本語ではなく、非の打ち所がない鮮やかな京都弁や津軽弁、我が故郷の上州弁などで話し始めたら、私だって目を白黒させるだろうから、非現地人が(その言語世界での標準語ではない)現地語を操ることに違和感があるという雪だるまの感覚もわからないではないけれど。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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