“Vodka Lemon”

  • 2009/06/05 17:08
  • Category: 映画
今日も1日穴埋めに追われる。しかし埋めるそばから別の穴が発生している状況なので、事態は一向に好転しないが。


昨日の夜はアルメニア映画“Vodka Lemon”を半分だけ見る。舞台は雪に覆われたアルメニアの寒村。その雪の中、毎日亡妻の墓参りに行くハモ。見渡す限り人っ子ひとりいない雪に覆われた平面に、ぽつんぽつんと黒い石碑が立っているだけなので、墓場なんだかただの荒野なんだか判然としないくらいの墓場なのだが、ハモは亡妻の墓の前に座って、あれこれ息子達のことなどを報告する。長男は××で働いているよ。フランスにいる次男には、ガールフレンドができたよ。ほら、これが写真だ。云々。

でハモは墓場で寡婦のニーナと遭う。彼女もまた毎日のように亡夫の墓参りに来ており、黙々と墓石の上の夫の似顔から、積もった雪を払いのけている。二人は別に口をきくわけでもない。白い雪の中で別々に動いている、2つの黒い点に過ぎない。

二人は今にも壊れそうなおんぼろバスに乗って墓場に来、また同じおんぼろバスに乗って村に戻る。乗客は往々にして二人だけだ。バスの運転手はなぜだか、アダモの“雪が降る(Tombe la neige)”を流し、テープに合わせて大声でフランス語で歌う。(なぜアルメニアでフランス語?)

ソビエトの崩壊→独立で、村は極貧状態。墓参りの二人も例外ではなく、ニーナはバス代にも事欠くほどだし、ハモは現金収入を得るため、結婚記念に買った大箪笥を背中に背負って、街まで売りに行く。暖房は止まっているから、家の中にいても外にいても同じ、と考えるのか、人々は雪に覆われた庭先にイスをぽんと置いて、ぽつん、ぽつんとお喋りしていたりする。超寒がりの私には考えられないことだが、おじさんたちはウォトカ(?)をちびちび。眉や髭には霜がついているが、気にしている風はない。


今晩は残りの半分を見る。知らない国の映画を見るのは、楽しい。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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