耳なしloutra

  • 2009/05/27 16:31
  • Category: 言葉
区別できる人にとってはまったく何でもないことで、こんなに明瞭に違う音がなんで同じに聞こえるのか、奇奇怪怪不明なのだろうと思うが、私はいまだにLRを聞き分けることができない。BVもほぼ駄目である。
綴りを記憶しており、自分で発音する場合は、教科書が教えるとおりにそれぞれの音を正確に発音しようと努めるが、どの程度成功しているのかは私自身にはよくわからない。人々の反応から見て、半々くらいなのではないかと思う。


先日も雪だるまと話していて、写真や髪の1房などを入れて首から下げるロケット(locket)を“rocket”と発音してしまい、雪だるまは写真や髪の毛を搭載して宇宙に飛んでいくロケットを想像。「???」となった次の瞬間、「ははあ、これはまた例のLとRの混同だな」と気付いて、頭の中のrocketの図をlocketに差し替えたそうだが、聞いた私は雪だるまと一緒に「がははは」と笑いながらも、心中はやや複雑。「もう一生駄目だよな、これは」としゅーんとした。


どの言語にも、他言語を学ぶ際にハンディとなる発音上の特性はあり、千野栄一先生が『外国語上達法』で、そのあたりを面白おかしく(私にとってはやや悲しく)書いていらっしゃるが、もともとの耳と頭の出来がどうもあまり芳しくなく、かつ外国語の音に触れたのが13歳過ぎの私の場合、母語にない音の聞き分け能力が向上する可能性はなさそうだ。


で自分がLRBVを区別できないカタキを取るわけではないが、中国語を母語とする人が日本語を話す場合、よく指摘されるのは清音と濁音の混同だ。特に苦手らしいのが「タ行」と「ダ行」の区別。上司殿や次席殿も例外ではなく、見事に混同なさっている。文の中では前後があるので、たとえ間違って発音されても意味がわからなくなることはないが、人の名前の場合は時々「???」となる。 先日も上司殿が「小田さんから電話がありました」というので「小田さん? 小田さんて誰だあ?」と記憶の中のお客様リストを探ったが該当者なし。次の瞬間、頭の中で「ダ」を「タ」を変換し、「オ」を長音に変えて「ああ、太田さんね」と了解した。


もっともこの混同、ひっくり返せば日本人が中国語を話す時には往々にして「d」の無気が上手にできず、「t」の有気も息の強さが足りなくて中途半端ということなので、ぜぇんぜぇん慰められないが。
スポンサーサイト

Pagination

Comment

雪見

わたしは英語人がすごーく言いにくそうにして「百」というのを聞くのが好きです。「ひっ、ひっ、やく!」と苦労しているのを見ると、「そう、きみたちもたまには発音の苦労をしなさいね。うふふ」と思うのです。
それとやはり英語人に「美容院」と「病院」と言わせてみせて、「え?どうしてできないの?簡単じゃない。全然違うじゃない」と涼しげに言うのがすごーく好きです。
  • URL
  • 2009/05/30 22:13
  • Edit

loutra

そういえば上司殿は「おじさん」と「おじいさん」の区別も苦手です。
「病院」と「美容院」が区別できるかどうかは、会社での会話に
「美容院」という単語が出てこないので確認できませんが
たぶんだめかなー。
でもねえ、ウチの雪だるまは、こと日本語の発音に関しては
まったく困難がないんですよ。文法は間違える分でも
発音で苦労しているところは見たことがない。
子どもの時からのフランス語と英語のバイリンガルだからかなあ。
すごーーーーーく、うらやましいです。
もっともそんな雪だるまでも、韓国語の発音には苦労していました。
濃音とか激音とか区別できないと言って。
すこーし、うれしかったです。
わたし? わたしはもう完全にお手上げでしたよ。
あの授業料は実に無駄だった。
  • URL
  • 2009/06/01 11:42
  • Edit

Post Your Comment

コメント:登録フォーム
公開設定

Utility

プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

カテゴリー+月別アーカイブ

 

FC2カウンター