再開

  • 2009/05/04 15:45
  • Category: 日本
7日間の日本滞在を箇条書きで 
  • 実家に帰り一番最初にしたことは、坊さん相手の値切り交渉。葬儀社経由で、通夜、葬儀、初七日などのお布施目安一覧表を渡されたのだが、これが不信心者の私には「冗談もほどほどに」と言いたくなるような金額。30分の読経料金が私の1か月分の給料と同額なんて、いくら何でもあんまりだ。本来、信心とは無償のはずではないか。それをなんで○十万も要求するのだ? ご利益があると言ってセトモノの壷を○十万で売るのが犯罪なら、成仏できると言って真言陀羅尼の読経を○十万で請け負うのも同じく犯罪ではないか。成仏できたかどうか払い手側にわからない分、壷より悪質だ。ひでーもんだ、などと布団の中で寝ながら考えているうちに猛然と腹が立ってきたので、がばとふとんを撥ね退けて立ち上がり、隣室の妹に「明日値切り交渉に行くから」と宣言。翌朝お寺さんに電話してアポを取り、妹と二人、値切り交渉というか、値切り通告に出かけた。そして「通夜、葬儀などの一連の儀式は、本来の仏を信ずるという気持ちとは何の関係もないことでございましょう。それなのに、その無意味な通夜・葬儀の読経に○十万とは暴利が過ぎはしませぬか」と言う代わりに「申し上げるのもお恥ずかしいことですが、両親には蓄えがございませんで、今回の葬儀その他は私と妹の負担で執り行うこととなっております。お出で戴く○×院様には却ってご迷惑となるのではと懸念しておりますが・・・云々」としおらしく顔を伏せ、坊さんも坊さんで「いえ、葬儀というのはお母様を送るという気持ちを表すものですから、目安はお気になさらずに」と型どおりの返答をし、めでたく「ごめんね、たくさんは払えないですよ」「ま、払えるだけで結構ですよ」の了解成立。実際お布施は目安の半分程度でご勘弁いただいた。宗教一切を信じていない私としては、これが限度である。

  • それにしても葬儀というのは、葬儀社の言いなりになっていれば、何も知らなくても滞りなく済むものだと実感。便利なものだ。母親の棺代まで値切る姉妹に葬儀社の方は嫌気が差したかもしれないが、こちらとしては納棺、通夜、火葬、葬儀と諸事流れるように進行していくので大変有り難かった。近所の人の手を借りて、家でやるより、ずうっと楽ちんだ。通夜、葬式などやらないのが一番だが、やらざるを得ない時は葬儀社を使おう。

  • 葬儀の朝は珍しく春雷が鳴り、ざあっと驟雨が来た。その後はきれいに晴れ、よい日になったのだが、近所の人はこの春雷を「いかにも○○さんらしいねえ。何か怒ってたのかねえ」と論評。考えてみるといかにも母上的な天気ではある。ほんとに何か気に入らなくて、怒って雷を鳴らしたのかもね。
 
  • 坊さんによると生前信仰の厚かった(=盆暮れ彼岸の付け届けを欠かさなかった)母は、四十九日の後、極楽浄土で幸せに暮らすそうである。それは何より。霊柩車で火葬場に向かう途中、母の遺体の隣に座り、母の遺影を抱いているのが、なんだか祟られそうな気がして堪らなくいやだったのだが、なるほどそういうことであるならば、恐れる必要はないわけだ。先日戴いたコメントのお返事にも書いたが「母には幸せに暮していて欲しい。ただし私には関係のないところで」というのが私たち姉妹の本音なので、“極楽浄土で幸せに暮らしている母”というのは、私たち姉妹の希望そのまま。いや、よかった。ほっとした。どうかそのまま幸せに暮してください。
スポンサーサイト

Pagination

Comment

雪見

ご愁傷さまでございました。
お寺関係の費用については、残された者が困らないように生前に希望をきちんと伝えて費用もそれ用に残した方がいいんでしょうねぇ。骨董の世界では値札の4割は引いてもらえるのが当たり前なんですけど、お寺の費用も交渉で安くするということを前提にしているものなんでしょうか。それとも言われたまま払う人も多いのでしょうかね。
とはいうものの、お金のことも含めて葬式関係で忙しくすることで遺族は気持ちの区切りがつくのでしょうね。
  • URL
  • 2009/05/05 12:37
  • Edit

loutra

いやー、どうなんですかねえ。
私は恥知らずですから、平気で値切りましたけど
普通は無理して払うんじゃないんですかねえ。
あとは戒名によって値段が違うので、よりよい戒名が欲しい人は
お寺さんが言うだけ払うと思います。
神仏を信ずるという本来の意義から考えると
すんげー馬鹿馬鹿しいと、私なんか思うんですが。
母も一応「葬式は簡素に」との希望を家族に伝えてはあったのですが、
いかんせん費用までは工面されておりませんで
おかげで恥知らずな娘どもに、さんざんに値切られたわけです。
葬式をしなくてはならない立場にあるのなら、
やはり葬儀費用は蓄えておいた方がよいと思います。
通夜なし、葬儀なし、火葬場で焼いてもらうだけなら
大して費用はかかりませんから、工面も要りませんが。
あれ、でも亡くなった場所から火葬場に運ぶためには
棺が要るのかな。だとすると並の棺を葬儀社で買った場合
10万円近くするから、やっぱりある程度お金はかかりますです。
結局焼いてしまうものに10万なんて、馬鹿馬鹿しいにも程がある
と思うんでありますが、そのまんま車で運んでくわけにも
いかないでしょうしねえ。面倒なもんですねえ。
気持ちの区切りということで言えば、葬式も含め
儀式の一切はそのためにあるのだと思います。
そこに金の工面という下世話ごとが加われば
もう完璧、気持ちの区切りはつきますわよ。
  • URL
  • 2009/05/05 16:30
  • Edit

Post Your Comment

コメント:登録フォーム
公開設定

Utility

プロフィール

らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

カテゴリー+月別アーカイブ

 

FC2カウンター