1日目

  • 2008/12/16 13:12
  • Category: 仕事
帰ってきた。前回にも増して事故盛りだくさんの、大変エキサイティングな研修出張であった。
まず初日、空港まで迎えに来てくれた某企業さんのバスが、走り始めて10分ほどで故障した。休憩所でもない道端に停まるので「なんでやねん?」といぶかしく思っていたら、「バスが壊れた。代わりのバスを呼んだ。20分ほどで来る」と、運転手氏に言われた。仕方がないので、停まっている静かな時間を利用して、訪問企業の紹介。走っているバスの中で立って説明するより、安定していてよい。
そうこうするうちに代わりのバスがきた。みんな荷物を持って、ぞろぞろと乗り換えた。企業紹介が終っていなかったので、えらい勢いで走っているバスの中で続行。うるさい上に揺れるので、マイク持って立っているのが大変で往生した。


バスは中国の田舎をぶんぶん走る。この土地の特色なのか、暗赤色の煉瓦造りの家が目立ち、遠くから見ると『オズの魔法使い』の中のエメラルドの都市ならぬ、ガーネットの街のように見える。近くまで来ると、軒に洗濯物がぶら下がっていたりして“魔法の街”ではないことが、はっきりわかるのだが。


しかしこのぶんぶん走るバスも、走り始めて1時間半ほどで停まった。また道端である。運転手氏、声高に携帯でやりとり。「ガソリンがエンジンに行かねえんだよ。原因? わかんねえよ」。地元の方言混じりなのでよくわからないが、だいたいそんな意味のことを言っている。「2台目もかよ? 信じられん・・・」である。


20分ほどエンジン調整や本部とのやりとりをしてみたものの、すでに2時間近く走っており、代わりのバスを頼もうにも、ここまで来てもらうのに1時間以上かかる。運転手氏「とりあえずエンジンかかったから、低速で走ってみる」と宣言。のろくさと走り始める。周囲はそろそろ夕暮れである。
それから1時間ほどで、なんとか目的地に着く。午後6時。外はすでに真っ暗である。実は見学すべき生産現場は農場であり、真っ暗では何も見えない。案内人の説明に合わせ「えーと、見えませんけどこの右側には長ねぎが植えられています。日本市場向けです」と言った、とんまな通訳をするわたし。幸いハウスには電灯が灯っていたので、何を栽培しているか見ることができたが、真っ暗な農場とか、真っ暗な牧場とかは実に始末に困る代物である。


しかしまあハウスなど見学しているうちに企業さんが代わりのバスを用意してくれ(3台目!)、帰りは2時間かからずに戻ったこられたのはよかったが、すでに予定より2時間以上遅れており、みなさんかなり空腹。何しろフライトの関係でお昼抜きの人もいたのだ。それで夕食が9時過ぎはつらい。
夕食は企業さんのご招待により、本部の来賓用食堂で伝統珍味&地元の珍味。私自身少々空腹だったので「わーい、ごはんだあ」と喜んだのだが、会場に入った時点で遅れて着いたお客様をホテルに迎えに行ってくれと頼まれ、珍味の皿々に後ろ髪を引かれながらも、企業さん手配の小型車でホテルに行き、お客様とともに夕食会場に戻る。往復約1時間。中国の広さを恨む。


夕食会場にはすでに酒が回り、先に始めたお客様方はかなりご機嫌。後から着いたお客様も、知り合いの人が料理を取り分けておいてくれ、無事に席に着いた。しかし私の席はない。うう・・・と思っているとお客様の一人が「主席にインタビューしたいから通訳してください」と依頼してきた。主席快くOK。「じゃあ別室に行きましょう!」 また夕食が遠ざかる。通訳なんてこんなもんである。


しかし15分ほど通訳したところで、企業さん側で私の夕食がまだなことを知っている人が、インタビュー会場に料理を取り分けて持ってきてくれる。大変うれしく、ありがたかった。依頼してきたお客様の質問が終ったところで、そそくさと戴く。中の一皿はじゃがいもとさつまいもと長いもと里芋を適当に切って蒸したもので、それらの芋がごろんごろんと絢爛豪華な皿に並んだ樣は、この企業さんらしさが如実に出ていて、大変印象的だった。“××名物芋づくし” 
どこで何を食べてもしばらくすると忘れてしまう私だが、この芋の一皿だけはそう簡単には忘れまいと思う。


この後、この企業さんの製品展覧室を見学し、盛大に送られてホテルに戻る。ホテルに着くとすでに午後11時過ぎ。手早にチェックインするが、何しろ一行30数人に対し、深夜のこととてフロント係は一人。手違いも多々あり、貰ったキーではドアが開かない人、ドアは開いたものの部屋に入ったら先客がいた人、ごたごたは12時近くまで続いた。私が寝たのは12時過ぎである。大変結構な第1日目であった。


*ちなみに、運転手氏によると故障した2台のバスは、ともに買って1ヶ月だそうである。新車でなぜ2台とも壊れるのかは不明である。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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