『ライジング・サン』

  • 2011/04/28 14:13
  • Category: 映画
イースター休暇中、『ライジング・サン』を見る。今は亡き、飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃の日本企業のオハナシ。金に飽かしてゴッホのひまわりなんか買ってた頃ですな。3.11の後にこんな映画を見ると感慨しきり。

93年の作だから、すでにバブルははじけていたはずだが、それでもまだ当時はこの後20年以上も底なしの低迷が続き、挙句地震と津波と原発事故で、低迷どころか満身創痍、死に体の惨状になるとは予想もしていなかったはず。

「驕れるものは…」なんて言葉はcliché過ぎて口にするのも恥ずかしいし、日本経済の栄華はたかだか20年余で惜しむほどの長さでもなかったが、その余りのあっけなさ、花火みたいにぽん!と上がってすぐ散ってしまったあたり、なんともはや潔すぎてため息ものである。日本人、しぶとくないからねえ。

映画自体は凡庸で感想というほどの感想はなし。当時は驚きの最新テクノロジーも、今からみると「え、当時はこんなことにも驚いていたんだっけ?」と、むしろ驚いていたことに驚く感じだし、欧米人の目に映る日本/日本人は、相も変わらず最新テクノロジーと珍奇な風俗が共存する“極東の不思議な人たち”だし。(娯楽映画だからわかりやすい紋切り型で見せるのは致し方のないところなのだろうけれど)。家事をしながら見るくらいが調度いい映画だった。

ただひとつ文句なしに驚愕したのは、ショーン・コネリーの日本語せりふ。聞いたとたんに背中が粟立ち、思わず「きゃあ」とソファを立ってしまった。そばに立ちながら、真顔で演技を続けられた共演の日本人俳優たちの強靭なプロ精神に脱帽。

コネリーさん、007時代にも確か日本語のせりふを喋る機会はあったはずで(例の浜美枝さんがボンドガールだったあれ)、だから初めてではないはずだが、そのわりにはちっとも進歩してませんな。ま、流暢と評判のスティーブン・セガールの日本語も同じくらい気持ち悪いから、取り立てていうほどのことではないのかもしれないが。
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