モントリオールで小規模暴動

モントリオール北部の多民族地区で、先週末小規模な暴動があったようだ。同地区ではかねてから警察と住民との間で緊張が高まっていたところに、先週土曜(9日)夜、青年3人が警官に撃たれ、うち一人(18歳男子)が亡くなったことが、暴動のきっかけらしい。

バスの待合所3ヶ所が壊されたほか、20軒あまりの商店が襲われて、コンピュータやテレビ、たばこのカートン、肉などが略奪されたという。現場では火のついていないものも含め、火炎瓶も投げられたようだ。


CNN
ははっきり書いていなかったが、ヘラルド・トリビューンは死亡した青年はホンジュラスからの移民で、同地区は人口の4分の1が移民(15%が黒人、3.5%がラティーノ;これだと合計18.5%。残りは何だ、アジア系か?)だと書いている。同地区にはギャング問題もある。貧困から若者はギャングの影響を受けやすく、警官の中には同地区を“モントリオールのブロンクス”と呼ぶ者もいる。弁護士であり、モントリオールの少数民族の間で人気のあるラジオ局のオーナーでもあるJean-Ernest Pierreは「一部の警官は、私が言うところの“新しいケベック”−多民族社会−に向き合う能力を十分に備えていない。住民のなかには皮膚の色のせいでターゲットにされていると感じている者もいる」「人々は警察を信頼していない」と語った。


以上がニュースの概要なのだが、早ければ3年後には(モントリオールではないにせよ)ケベックに移民する少数民族の身としては、他人事ではない。外国とはいえ、今ここHKでは、同じアジア系の気楽さで、喋りさえしなければ地元民に紛れ込めるが、カナダではそうはいかない。わたしは黄色い皮膚と平べったい顔をもつ“アジアからの移民”の一人になるのだ。


ウチの夫は「カナダは移民社会で、いろんな人がいるんだからだいじょうぶよ」と言っており、事実、彼の一家だって13代前はフランスのどこかからの移民にすぎないのだが、そうは言っても13代、200年前の“移民”と、10年、20年前の“新移民”とでは、立場は明らかに違う。これにマイノリティとしての皮膚の色の違いと、経済的格差が加われば、差は決定的だ。
第一、モントリオールやトロント、バンクーバーのような大都会ならいざ知らず、私達が移り住む田舎町には、そもそもマイノリティがいない。街を歩いていて黄色い顔や黒い顔を見たことがない。珍奇な動物並に目立つことは請け合いだ。これで“地域社会に溶け込む”? 冗談抜きに道は遠い。(もっとも珍奇な動物でいるうちは珍重されるとも言える。一匹の珍奇な動物は愛玩の対象だ。数が増えて集団になると脅威になるが)


ただ今回の暴動でわからないのは、略奪の部分。警察に対する悪感情から、警察署や警察官を襲うのならわかるのだが、なぜ近所の店を襲い、商品を奪うのだ? 同じコミュニティの住民から盗んでは、地域を、つまりは自分自身をより貧しくするだけではないか。わからん。


もうひとつ。このニュース朝7時台のHKローカル局(翡翠台)では報道していたが、同時間帯のNHKでは一言も触れていなかった。天気予報を2回も3回も報道している暇があったら、国際ニュースの分量を増やせと言いたい。
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ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
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