Obsessive Compulsive Cleaners

  • 2017/03/02 11:19
  • Category: 雑記
1週間ブログをほったらかして何をしていたかというと、
掃除をしていたのである。
きっかけは、この番組。




[Obsessive Compulsive Cleaners]

その名の通り、登場するのは強迫神経症的に掃除をせずにはいられない人たち。
何しろ“神経症”なので、並みの「きれい好き」や「潔癖」とはケタが違う。
彼らはゴミがあってもなくても、上から下まで1日に何回も掃除機をかけ、
漂白剤、殺菌剤、除菌シートで家の中のあらゆるモノを拭きまくり
トイレは使用の度毎に(あるいは使用しなくても)磨き、除菌し、
細かい調度や器具は、歯ブラシ、綿棒、デンタルフロスを使って
どんな小さな汚れも逃さず取り除く。
調度品も同様。写真立てや置物はほんの少しの埃もなく磨かれ
常に定位置に置かれる。(置く位置は数ミリずれてもいけない)
カーテンの襞は完璧に等間隔、
ソファの上のクッション、ベッドの上のシャム、ピローも
きちんと整えられてシンメトリーに置かれる。
(へこんでつぶれたクッションなど、ありえない)
中には子どもがいたり、ペットがいたりする人もいるのに
彼らはたいていはミニマリストで、モノが少ないので
家の中は常にショールームのようにピカピカである。

一方、彼らと対極にあるのが、最近の日本語でいうところの「汚屋敷」の住人。
家族/ペットの有無にかかわらず、彼らの家はモノであふれ
モノがあふれると掃除がしづらくなるので汚れがたまり
汚れがたまるとますます掃除が億劫になるので、汚れは加速度的に増殖し
同時にゴミも溜まるので、そのうちゴミとモノの区別がつかなくなってむくむくと巨大化し
気が付いた時にはゴミとモノの混合体があらゆる空間を食い潰していて
自分ではどうしようもなくなっているというのが、おおよその図式である。

番組はこの2種類の両極端の人たちを主人公に
強迫神経症的掃除魔の人が、汚屋敷の住人のところに赴いて
その屋敷を片づけ、掃除し、何とか“ふつう”の状態にもっていこうとする過程を
レポートする一種のリアリティショーで、
そうすることによって、掃除魔の人は本当に1日に何時間も
掃除に費やす必要があるのか、自らの生活を再考し、
逆に汚屋敷の住人は、適度な清潔さは健康で快適な生活につながることを認識する
というのがその趣旨である。

ま、あくまでリアリティ“ショー”なので、面白くするために作っている部分、
誇張している部分は相当あるだろうし、
各エピソードにはさまれるお涙頂戴的部分は私の好みではないのだが
しかしこの番組を見ると、俄然、掃除意欲が湧くことは確か。
汚屋敷の住人の、真っ黒に汚れがこびり付いたレンジやトイレを見れば
ぞっとして、「ああなる前に、きれいにしよう」と思うし、
掃除魔の人たちの、それぞれ徹底的にこだわった掃除法を見れば
「ははあ、なるほど。ああやるのか!」と目から鱗、さっそく試してみたくなる。

そして、この「掃除意欲が湧く」というのはどうやら万人共通のようで
動画の下のコメント欄には、同様の書き込みがあちこちに見える。
「掃除をしなくちゃならないんだけど、動く気になれない時は、まずこの動画を見る」
と書いている人もあって、笑った。

ただひとつ気になるのは、掃除魔の人たちがものすごく大量に漂白剤を使っていること。
中には1週間で2、3本使うという人もいて、びっくりする。
ウチにも漂白剤はあるが、私はあの臭いが嫌いでたまーにしか使わないので
1本買うと2、3年は持つ。
まあカナダの場合、スーパーで普通に売ってるのが3.6リットル入りで
やたら大きいせいもあるが、仮に英国で普通に売られているのが半量の1.8リットル入り
だとしても、1週間で2、3本は使い過ぎ、身体にも環境にもよくないような気がするのだが・・・
それに何より、それだけ大量に使っても目も喉も痛くならないとは、
掃除魔の人たち、よほど塩素に耐性があるに違いない。

風呂

  • 2017/02/16 00:07
  • Category: 雑記
最近、時々某サイトに行っては眺めているのが、これ。


bathtub.jpg


いかにもな女性モデルがいるのが、画像としては少々邪魔なのだが
要するにこれは風呂桶。ポータブル・バスタブというやつである。
右上に見える電動ポンプがついていて、空気で膨らませて使う。
よって、使わない時は小さくしてしまっておける。

子ども用プールを小さくしてカバーと頭支えをつけたようなもので
デザインといい、作りといい、お値段(CAD100以下)といい
明らかに中国製で、「ほんとに、だいじょうぶかいな?」と思わないでもないのだが
ア〇ゾンなどのレビューを見ると、そこそこ使えるらしい。
カバーがついているので湯が冷めにくく、おまけにカバーの上に雑誌など置いて読書も可能。
ついでに飲み物ホルダー(モデルの右手側に見える穴がそれ)もついていて
便利至極だそうである。
したがって、デザインに目をつぶれば、極楽気分が味わえそう。

なんて書いていると、うちを知る方には、
「あれ、お宅にはバスタブがあるのでは?」と言われそうで
実際うちのトイレ兼洗面所兼浴室には、白くて四角い大きなバスタブが
浴室のまん真ん中に、でーんと鎮座ましましているのだが
このバスタブ、実のところ大きすぎて実用に適さない。
だいたい給湯タンクの容量より、バスタブの容積の方が大きいのだ。
満タンに湯を張ろうにも、7割方湯を満たしたところでタンクはすっかり空になり、
後はシャワーを使おうにも出てくるのは水ばかり。
次に湯が出てくるのは、いったいいつになることやらという始末では、
おちおち湯に浸かってもいられない。
バスタブに張った湯にしたところで、表面積が大きい分冷めるのも早いから
あっという間にぬるま湯になるだろうし、そうなると当地の湯船には
日本のような追炊き機能はないから、いったん入ったが最後
出るに出られず、肌寒いような湯の中で震えていなくてはならない。
極楽とは程遠い。

そこで、このポータブル・バスタブの登場である。
置くのは当然、役立たずの大型バスタブの中。
バスタブの中に設置すれば、湯を張るにも便利だし、排水も簡単。
こちらは暖かい湯にぽっちゃりと浸かって、ぬくぬくと読書や音楽を楽しみ、
くつろげるという寸法である。

まあ普段はシャワーで充分で、実際、旅行に行ったとき以外、
過去5年半、風呂には入っておらず、それで別段支障はないのだが
たまに古い日本映画などを見て、登場人物が銭湯でがやがやと喋っていたり、
旅先の薄暗い宿で、もうもうと湯煙の上がった湯船に浸かっていたりするのを見ると、
なんだか無性に懐かしくなって
「ああ、そういえば、お風呂ってものがあったねえ」と
俄然、たっぷりとした温かい湯に首まで浸かれたら気持ちがいいだろうなあ
と夢想してしまうのだ。

本当はビニールのポータブル湯船なんかではなくて

こんなのとか

bt 2


こんなのとか

bt 3


こんなのとかだったら

bm bath


もっと気持ちいいだろうなあ、とは思うのだが、
こんなゴーカなのは、夢のまた夢。ただ画像で見て楽しむだけである。

ちなみに一番下のは、ベット・ミドラーさんのマンハッタンのペントハウスの
バスルームだそうで、シンプルな作りに、檜(と思われる)の湯桶がすてきである。





しゃがむ

  • 2017/02/10 11:26
  • Category: 雑記
ところでラティ君が棲んでいる(と思われる)デッキ下だが、
実は去年の夏の終わりに、ジェリーと二人で潜り込んでみた。
夏に私を2回も刺した例のマルハナバチが、
まるでホーバーリングをするようにデッキの床付近を飛び回り
ついでスピードを落としてデッキの床板と床板の間の隙間から
すううっとデッキ下に入っていくので、
「これはこの下に巣があるのではないか」と、ジェリーと二人興味津々だったのである。

しかし、いくら興味津々でもハチが盛んに飛び回っている間は
危なくてそばに寄れないので
秋風が吹いてハチがいなくなったのを見定めてから
二人でデッキ下に潜り込んでみた。

ちなみにデッキの下部は清水の舞台のように吹きさらしというわけではなく、
トレリスのような斜め格子で覆われているのだが
横手の一部がドアのように開いて、中に入れるようになっている。
高さは155cmの私が、しゃがんで頭が付くか付かないかという程度。
両手、両膝をついた四つん這いの姿勢なら、体はどこにもぶつからないが、
いかんせん下が石混じりの砂利で手をつくと痛いので
私はしゃがんだ姿勢のまま、ちょっと頭を下げ気味にして、よちよちと前に進んだ。

そしてハチたちが盛んに下りて行ったデッキ右端の下あたりを
懐中電灯片手に、あちこちきょろきょろと覗きまわってみたのだが
ハチの巣らしきものは、影も形もなし。
落ちているのは、風で舞い込んだらしい枯れ葉と
鳥やリスたちが食べこぼしたヒマワリの種やピーナツの殻くらいで
床を支える柱に何かがくっついていた痕跡もなければ
地面に何かが作られていたような穴も、跡もなし。

床下に潜れば、スズメバチの巣のような大きな造形物が見つかるのではないか
と期待していた私とジェリーは、なーんにもなかったのでかなりがっかり。
「骨折り損だったな」と言い合ったのだが、その後、ふと真顔になったジェリーが
私を見て「それにしても、どうしてあんな格好で移動できるんだ?」と聞いた。

何のことだ?と聞き返すと、「さっき、しゃがんだ姿勢のままで前に進んでただろ?
しゃがむだけでもしんどいのに、その上、足を動かして移動するなんて
人間技とは思えん。少なくとも俺にはできない」と言う。
言われてみれば確かに、ジェリーは軍手をはめ、膝あてを付けて、
四つん這いの姿勢で床下を移動していた。
私より背が高く、しゃがんだだけでは頭がつっかえるから
四つん這いになっていたのだろうと思っていたが
彼が言うには、もちろんそれもあるが、たとえ頭がつっかえなかったとしても
彼にはしゃがんだ姿勢のまま足を動かして移動するなんて芸当はできない。
そもそも上手にしゃがめない。
映画や街の映像などで、アジア人たちが道端にしゃがみこんで“くつろいで”
いるのを見るのは、ほんとに驚きだ。
股関節の柔軟さが違うのか、膝と足首の動きが違うのか
理由はわからないが、とにかく俺たちにはあんな姿勢はできない。
むりやりしゃがんだりしたら、3秒と経たないうちに後ろにひっくり返るか
前につんのめるか、いずれにせよ、あの姿勢で“くつろぐ”なんてありえない。
と言って、ついでに実にぎこちない動きで、「しゃがめない」実演をして見せてくれた。
ジェリー以上に体の硬い雪だるまに至っては、はなから「無理」と言い切って
実演すら拒否。

私にしたところで、椅子の生活に慣れてしまって、
しゃがむ姿勢は楽とは言えないし、
ことに膝を付けた状態で、踵を床に付けてしゃがむことはもうできない。
(膝を開けば、踵を付けてしゃがめるが、あまり美しい姿勢とは言えない)
そういえば2、3日前に見た香港映画『阮玲玉』で、主演の張曼玉が
「駆け出しの頃は、よくこうやってしゃがんで、ずっと出番を待ってたわ」と
ほっそりした旗袍の裾をきれいにたくし込みながら
膝をそろえてしゃがんでみせたが、あれは彼女がヒールのある靴を
履いていたからできたことで、ぺたんこの布靴ではああはいかなかったろう。
ヤンキー座りだって、画像で見る限りみんな膝は開いているし
身体の柔軟さでは定評のある猫だって、座るときは膝、開いているものね。
(って、関係ないか。ハチの話が、なぜか猫で終わる)

Pack rat

  • 2017/01/30 11:59
  • Category: 雑記
しばらく前から世の中は断捨離流行りで、
人々は捨てること、モノを持たないことに熱心になっているようだが、
私は逆にこちらに来てから、モノを溜め込むようになった。
一見、ゴミとしか思えないような反故でも古布でも
壊れた道具でも、とりあえず捨てずに取っておく。
衣類ならなおさら。たぶんもう二度と袖を通すことはないと思っても
着用可能なものは、後生大事に箪笥に眠らせておく。
理由は簡単。反故や古布はメモや掃除などで使い道があるし
洋服に至っては、処分したが最後、同じようなものを手に入れるのは
相当に困難とわかっているからである。

「相当に困難」というのはつまり、退職して収入ゼロの身だから
いったん捨ててしまった後で、何らかの理由で再度そのモノが必要になったとしても
再び同じものを購入できるだけの資金力がない、
というのもあるが、それだけではない。
「入手可能性」の問題も無視できないくらい大きいのだ。
この田舎では、私が気軽に行ける範囲にある店の数には限りがあり、
その中で、Tシャツなどのカジュアルなものはともかく
ジャケット、スーツなどで気に入ったものが見つかる可能性はかなり低い。

かてて加えてサイズの問題もある。
肩幅の割に腕の短い私は、アジア人サイズの日本や香港でさえ
こうした衣類にはお直しが必要だった。
況や北米人サイズの当地に於いてをや。
袖丈その他、直さずに着られるジャケットなどあろうはずがない。
となると、何らかの理由でこうした衣類が必要になった場合、
たとえあちこちさんざん探し回って気に入ったものが見つかったとしても
それからさらに、どこかのクチュリエに持って行って
身体に合うように直してもらわなければならない。
服そのものの上代に加え、安くもないお直し料+探し回ったり、
クチュリエに持って行ったりする手間暇を考えると
これはもう、場所塞ぎでも、資源の無駄でも
万一のためには「取っておいた方がよほど簡単・・・」となるのである。

だからわたしのクロゼットには過去5年間一度も手を通していない
お仕事時代のスーツやジャケットがいまだにぶらさがり
これらの衣類のお供をしていたヒールのある靴やサンダルなどが
その下に並んで、出番のないまま永の眠りについている。
今後も、かなり改まった形式の葬式でもない限り
こうした衣類を着なければならない機会はないだろうが
私としては処分するつもりはない。
この家を売り、老人用アパートにでも引っ越すことになったら
その時はどこかの団体に寄付するかもしれないが
それまではこの机の隣のクロゼットで、静かに眠っていてもらうつもりである。

そして捨てずに取ってあるのは衣類だけではないから
階下の戸棚の中では、同様に柄の取れた鍋やヒビの入ったティーポット、
チョコが入っていた空き箱などが眠り、物置の中では発泡スチロールの梱包材や
内装の残りの板切れなどが眠っている。
ぱっと見、ゴミとしか見えないし、実際、何かに使わない限りはゴミなのだが
私としては捨てるつもりはない。しまう場所がある限り、しまって取っておく。
いつか何かの役に立つかもしれないから。

もっとも、モノを捨てないことに熱心とは言っても
この家を汚屋敷にするつもりはないし、
もともと視覚的過負荷には耐えられない人間なので
整理整頓はせっせとやっている。
幸い、子どもの頃から、掃除には不熱心でもお片付けは得意なのだ。
よって溜め込みを続けても、ご近所から市役所に苦情が行き、
強制清掃という事態には、(たぶん)ならないだろうと思う。
私は pack rat は pack rat でも、こんまり系の pack rat なのだ。


溜め込み上手の pack rat くん

packrat.jpeg

米朝さん

  • 2017/01/16 12:00
  • Category: 雑記
このブログの左上に「私を幸せにしてくれる方々」として、
小さん、三代目金馬、枝雀の3人の落語家さんを挙げているが
最近これに米朝さんが加わった。
なんたって、この方のやわらかな上方弁で語られる落語を聞いていると、
すいすいと編み物が進み、大変に具合がいいのだ。
これが、そう言っては何だが、下手な落語家さんや
こちらの神経に障る話し方、声の落語家さんでは
いらいらして目数を間違えたり、編まなくてもいいところまで編んでしまったりして
被害甚大、ということになるので、
編み物のBGM選びには、細心の注意が必要なのである。

米朝さんの落語の何がいいのか、つらつら考えてみると
まずこの方の落語には過剰なところがない。
一部の若手落語家さんのように、むやみに大声を上げたり、
過度に色を付けた口調で語ることもないし、
大仰な身振りも、受け狙いのギャグもない。
だから地味といえば地味なのかもしれないが
その代り、いつでも、どんな噺でも、勘どころを押さえて、丁寧に語る。
その風貌と相まって、実に端正、上品であるが
しかし、きっちりし過ぎて窮屈、といったところは微塵もない。
ほどよく力の抜けた、余裕のある語り口は、
十ある力を十出し切ったような、目いっぱいの力演と違い
聞くこちらの方も、ゆったりとした気分にしてくれる。

それに米朝さんの落語には、ハズレがない。
何しろ暇なもので、YouTu〇e にアップされているのはほとんど全部聞いたが
「これはちょっとな」というのがひとつもない。
艶笑噺ですら、ほんのりと上品である。
これは人柄の故か、それとも芸か。

そのくらいだから、小さんさんの「首提灯」や金馬さんの「池田大助」
枝雀さんの「貧乏神」と「口入屋」のように
「米朝さんだったら、これ!」というようなお気に入りの噺というのは特にないが
しかし最近聞いた狐の小咄は、別格的に気に入った。
あんまり気に入ったので、米朝さんが語るそのままを
文章に起こしてみたのだが、これが全然おもしろくない。
上方弁は正確に表記しづらいという問題もあるが
それより何より、語りをそのまま文にしたものは、単なるあらすじに過ぎず
骨組みを素描しただけといった体で、味もそっけもないのだ。
人が(米朝さんが)語って初めて、何とも言えないおかしみが出るのだと
つくづく思い知った。

ご興味がおありの方は、こちらからどうぞ。3:30くらいから始まります。


ペン

  • 2017/01/12 00:50
  • Category: 雑記
2、3年前にまとめ買いしたコレトの替芯が最後の1本になったので、
また台湾の業者に注文を出した。
ただし今度はコレトではなく、パイロットはパイロットでもハイテックC。
05年発売の比較的新しいモデル(それでもすでに10年経っているが)から
94年発売の古~いモデルに戻ったわけだ。

理由は簡単。コレトのコスパが悪すぎるからだ。
コレトは書きやすいし、いろんな色があって楽しいのだが
何しろ持たない。
1本の芯にどのくらいのインクが入っているのか知らないが
毎日2行程度しか書かない日々のメモに使って、1か月しか持たない。
学生さんの中には、1本を1日で使い切ってしまう方もいるようで
「1日100円は痛い!」と悲鳴を上げていらした。
確かに毎日の講義でせっせとノートを取っていれば、そうなるだろう。
私のメモで1か月。2行×30日=60行しか書けないのだから。
この「持たない」感は万人共通のようで、コレトのレビューの中には
「大量に書く人にコレトの芯は全く向きません。
ボールペンの中でもトップクラスのインクの量の少なさです」というのがあって
大いに笑った。

一方、ハイテックCの方は、かなり長く書ける。
今新品が手元にないので、「××行書ける」というデータを示すことはできないが
過去の記憶をたぐって考えると、少なくともコレトの2~3倍は書けそうな気がする。
それに、このハイテックC、日本のパイロットさんのサイトでは
「替え芯はご用意しておりません」となっているが
香港、台湾などでは、替え芯を売っている。
黒、青、赤、たまに深藍(ブルーブラック)くらいと色数は少ないが
ちゃんと売っている。だから eBay にも出ている。
値段は、替え芯6本で7.5米ドル(送料込み)くらいから。
つまり1本あたりの単価は約1.25米ドルと、
コレトの替え芯の値段と、ほとんど変わらない。
値段がほぼ同じで、持ちが2~3倍なら、これはハイテックCを買うしかないではないか。

それに1本約1.25米ドルというのは、ゲルインクボールペンの値段としては
破格に安い。
実のところハイテックCは、「G-Tec-C」の名で当地でも売られているが、
お値段 3~5カナダドル。
しかもバラ売りでは黒、青、赤の基本色しかなく、他の色が欲しければ
5色とか10色とかのセットで購入するしかない。
ブルーブラックだけ10本とか、茶色だけ5本とかの買い方はできないのである。
基本色以外の色が好きな私にとっては、大いに不便な仕組みである。

色といえば、ハイテックCは昔、「和色」とでもいうのか、
ちょっとくすんだような微妙な色合いのカラーペンを、
「うすずみ」「さくら」「べんがら」などの美しい名前で出していて
私はただもうその名前と色合いにうっとりして、
何に使うという当てもないのに、伊東屋でわさわさ買い込んだりしたが、
どうも当地にはそうした大人がうっとり手に取るような文房具がない。
いや、都会のセレクトショップなどに行けばあるのかもしれないが
少なくともこの田舎にはない。
財布にはやさしいが、文房具屋に行って、きらきらと胸ときめくことがないのは
さみしいことである。



消防車が来た

  • 2017/01/08 06:05
  • Category: 雑記
昨夜は消防車が3台、うちに来た。
日本で見慣れた赤いのではなく、銀色に輝く巨大な消防車で
それが3台も、冬の夜空に赤色灯をきらめかせてウチを取り囲んだのには
正直、「ちょ、ちょっと、確かに異常を知らせたのはウチですが
これはいくら何でも些かおおげさでは?」と、どっと引きそうになった。

コトの起こりは、昨夜10時過ぎ。
普段あまり会えない従弟や叔父さん、叔母さんを呼んでのパーティがお開きになり
玄関先で客人にコートを着せかけたりして、見送りに外に出ようとしたところ
ドアを開けたとたんに、つんと鼻を打つ何かが焦げたような臭い。
「え?」と思って従弟たちと上を見上げれば、玄関灯の下から周囲にかけて白くたなびく薄煙。

実はうちは以前に一度、1階のサーモスタットが故障してヒーターが異常過熱
焦げくさい臭いがあたり一面に漂ったことがある。
その時はヒーターの元電源を切り、電気屋さんに来てもらって
サーモスタットを消費電力に見合ったものに換えて一件落着したが
今回はどこが原因かわからない。
仮に玄関灯(左右と真ん中と計3つ付いている)への配線が何らかの理由で劣化し
漏電でもしているのだとすれば、素人の私たちの手には負えない。

「いったい煙はどこから出ているのだ?」と従弟や叔父さん、義弟たちと
地下から1階、2階と見回ってみたが、家の中には煙はなく、鼻を衝く臭いもない。
しかし外に出ると、何かが焦げている臭いは依然強くあたりに漂っている。
心配した叔父さんたちが「とにかく911に電話しろ」と言うので、雪だるま、電話。
「いや、煙と臭いだけで火は出ていません。玄関灯の配線かもしれません」
と言ったのであるが、結果は冒頭に書いた通り、大型消防車3台、
銀色の防火服に身を包んだ消防隊員約10名という物々しい騒ぎになってしまった。
サイレンを鳴らして来なかった分、ご近所さんにとってはまし、と言うべきか。

消防士さんたちは親切に、はしごをかけて玄関灯を調べ、家の内外を見て回り
あれこれ問題がありそうなところを調べてくださったが、結果は異状なし。
煙と見えたのは、玄関を開けた際、内部の熱気が外に出て白い水蒸気になったもの、
焦げ臭いにおいについては近所の家からも通報があったとかで
どこか近くで何かを燃やしているのではないか、とのことだったが
うちのあるあたり、確かにちょっと行くと工業団地があるにはあるが
金曜の夜の10時過ぎに何かを燃やしている工場なんてあるかしらん?
と些か疑問。

「いや、お騒がせして済みませんでした」という雪だるまの言葉に
消防士さんたちは「何事もなくて幸い。逆に何かあったのに通報が遅れるより
ずっといいです」と言って、にこにこお帰りになったが、
当方、パーティの後にこの騒ぎで、正直ぐったり。
しかも電話をした際、消防署の担当者に「(火事だとすれば)危険なので
家から出ていてください」と言われ、パーティ用の服装にダウンジャケットだけ引っかけて
外に出たので、寒くてガタガタ。
「こんな格好では5分と持たない。危険だろうと何だろうと
いったん家に入ってもっと着てくる!」と、2階に駆け上がり
ダウンの下にフリースを着、スノーパンツ履いて帽子かぶって外に出直したが
そうでもしなければ、雪が降り積もったマイナス19度の戸外になど、いられたものではない。
カナダの冬は、避難するにも一苦労だ。

それにしても今回は何事もなかったからよいが
仮に本当に火事になったとしたら、一番に持って逃げるべきは何だろう?
ぱっと引っ掴んでしまいそうなのはパソコンだが、
やっぱり各種身分証の入った財布の方を優先すべきだろうか。
現金そのものは、ほぼ空っぽだとしても・・・

恐怖

  • 2017/01/01 12:33
  • Category: 雑記
一年の終わりくらい役に立つことをしようかと、
久しぶりに頭も目も痛くないのを幸い
浴室の床磨きから始まって居間の床磨きに移り
いい気分で鼻歌まじりに仕上げのモップかけなどしていたら
最後に来てばしゃーん!!
モップを絞っていたバケツが倒れ、床一面水浸しになってしまった。

普通のお宅ならタイル張りの床に水がこぼれたくらい何程のこともなかろうが
我が家の床はいったいどういう施工になっているのか
床に水がこぼれると、下の階の天井につつつーと流れ込み
派手に漏水したうえ、天井板がはがれかけるという仕組みになっている。

前に一度、これは持ち上げたバケツの柄が外れ、
あっと思う間もなく床に水をぶちまけてしまった時も
水は瞬く間に一階の床から地下の天井に流れ込み
地下室の天井をぼこぼこにしてくれた。

そのぼこぼこは、「どうせ地下へは家人しかいかないから」と
そのまま2年ばかり放ってあったのだが、この秋、他の工事のついでに
一緒に直してもらって、やっと元通りのきれいな天井になったばかり。

それなのに、それから2か月も経たないうちにまたぼこぼこにしてしまっては
直った天井を見て喜んでいた雪だるまがどんなにがっかりすることか、
ついでに結構な金額だった工事代金も頭に浮かび、
あの金額をもう一回?と思ったら、普段は何事にも鈍感で、
およそパニくることなどない私も、この時ばかりは一瞬にして顔面真っ青、心臓ばくばく。
言葉にならない言葉を悲鳴のように口走って、わらわらと焦りまくり、
涙目になりかけながらモップと、途中で二階から調達してきた2枚の大判バスタオルとで
水の拭き取りにかかったのだが、あんまり焦っているものだから、
そばにあった大きなユッカの鉢植えを倒しかけたり、
コードをモップに引っかけてパソコンを水の中に落としそうになったり、もう散々。

それでも何とか床の上の水はふき取ったが、
さてどのくらいの水が床下(=天井)に潜り込んだのか、
私は心臓ばくばくのまま地下へ降りて、天井を見上げた。
が、水がこぼれた直後の天井は、まるで何事もなかったかのように平らなまま。
滴り落ちてくる水滴もなければ、水で天井板が膨らんでいる様子もない。

思い返してみれば、前回バケツの水をぶちまけてしまった時も
下の階の天井から水が滴り落ちたり、天井板がはがれかけたりしたのは
水をこぼしてからしばらく経ってからで、だから今大丈夫だからと言って安心はできない。
私は「今、水滴が落ちてくるか」「天井がたわみ始めるか」と戦々恐々。
それから何度も何度も、地下に降りては天井の具合を確かめ
生きた心地がしなかった。

「たかが水漏れくらいで何を大げさな・・・」と思われるかもしれないが
パニックの大きさは事態の重大さに正比例するわけではない。
私にとっては、車で接触事故に遭った時より、勤めていた会社が倒産した時より
その関連で香港の Inland Revenue(内国歳入庁?) から
億単位の税金の督促状が私個人あてに届いた時より
今回の“バケツの水ぶちまけ事故”の方が、よほど恐怖だったのである。

幸い、事故から24時間以上経った今でも、地下の天井は平穏無事、
水滴は落ちてきていないので、どうやら今回は「天井ぼこぼこ」は免れたようだが
(水がこぼれた場所がよかったのか、あるいは秋の工事の際、天井に水漏れ防止の
補強材でも張ってくれたのか)
パニくった私の心臓と神経の方は、まだ平常には戻っていないようで
今でも水がこぼれた場所や、バケツなどに目が行くと、心臓がどきどきする。
拭き取りに使ったバスタオルを見ても、同様である。
あげく、水がこぼれたそばにあっただけで事故とは何の関係もない手ぬぐいを見てさえ
胃がキーンとなるのには恐れ入った。

私は今までPTSDというのがよくわからなかったが、
仮に、今の私の状態を数十倍深刻にしたのがPTSDだとすれば
なるほど、これは笑い事ではない。

私はしばらく、怖くて水を使った掃除はできそうにない。
何ともしまらない年の暮れである。

おじさん車

  • 2016/12/24 12:01
  • Category: 雑記
雪だるまが新しい車を買った。
残念ながらメッサーシュミットでも、KIAのソウルでも、ニッサンキューブでもなく
Hyundaiのジェネシス。ただのおじさん車である。

まったく私の好みではないのだが、前回のエラントラと違い今回私は一銭も出していないので、
モデルも色も選択はすべて雪だるまに任せた。
金を出さないなら、口も出さないということである。

ただ運転は私もしなくてはならないので、試乗はした。
ちょうど雪の降っていた日だったので、テストドライブにはもってこい。
1年の半分は冬みたいなカナダである。どうせなら雪の日に乗ってみなくては
運転しやすいかどうか、乗り心地のいい車かどうかはわからない。

結果はまあOK。シートが前後だけでなく上下にも動くので
背丈が不足気味の私でも楽にペダルに足が届くし、前も見やすい。
バックアップカメラもついているので、後退も楽。
何かにぶつかりそうになれば、センサーが警告音を発してくれる。
死角に人や車がある場合も、警告音が鳴る。
歩行者が車の前に出てくれば、自動的にブレーキがかかる、等々。
余りに至れり尽くせり過ぎて、スポイルされそうだが
どんどん年を取って、感覚や反射神経が鈍くなるであろう雪だるまと私が運転するのだから
このくらいでちょうどいいのかもしれない。

ただ、前のエラントラより車体が大きいので、センサーが付いているとは言っても
前後や左右の感覚を掴むまでには、しばらくかかりそうである。
どんな狭い道でも入れて、駐車するのも簡単な小型車が好きな私としては
この点も少々不満で、「エラントラの方がよかったな」とか、「ソウル~」と
未練たらたらな部分がないでもないのだが、
週に一度、買い物に行く時くらいしか車に乗らない私たちが
エラントラとジェネシス、2台の車を保有するのは無駄もいいところなので、仕方がない。

ちなみに愛しのエラントラは、ジェリーのところへ行った。
もともと新しい車を買ったら、エラントラはジェリーにあげるつもりだったのだが
ここにきてちょうどジェリーの車の調子がいよいよ悪くなり
臨終間近、回復不能と思われてきたので、ジェネシスがディーラーに届くというその日、
急遽SAAQへ走って譲渡手続きをした。
家族間の譲渡なので本来なら税金はかからないはずなのだが
ケベックで発行されたジェリーの出生証明書には両親の名があるのに
61年前にオンタリオで発行された雪だるまのそれにはどういうわけだか両親の名がなく
窓口で「これでは兄弟であることは証明されない」と言われて、チョン。
その場ではとりあえず600ドル余の税金を払い、
「後日、兄弟であることを証明する書類が見つかったら還付手続きをしてください」と
それ用の書類を貰って帰ってきた。

が、面倒くさがりの雪だるまのこと。実際に書類を探して還付手続きをするかどうかは
疑問である。それに第一、お義父さんに聞いても、今雪だるまが持っているもののほかに
出生証明書などないそうで、だとしたら一体どこでどんな書類を調達したらよいのか
見当がつかない。
どうやら600何がしかの税金、還付してもらえないままで終わってしまいそうである。




中国郵政はプロペラ機?

  • 2016/12/21 11:51
  • Category: 雑記
10月初め、編み物グループの方たちのものも含め
輪針や5本棒針のセット、段数カウンター、目数リングなど
こまごました編み物用品を eBay で買った。
中国製なので目数リングなどは1ドル以下、編み針のセットでも5米ドル程度、
しかも送料無料という作り手に申し訳ないような値段ではあったのだが
4年前に同じく eBay で買った輪針や棒針が、値段のわりに結構使えたので
今回もだいじょうぶだろうと、格安の中国製を購入したのである。

私は普段からボタンにしろ刺しゅう糸にしろ、細々した手芸用品は
すべて中国または東南アジアから買っている。
北米製の10分の1程度の値段で、しかも品質はまあまあとなれば
常に懐のさみしい私としては、こんな有難いものはないからである。
唯一の欠点は、追加料金を払ってEMSにでもしない限り、
届くまでに1か月はかかることで、したがって急ぎの買い物には向かない。
余裕をもって注文し、気長に待たなくてはならない。

だから今回も、10月上旬に発送通知を受け取りはしたが
10月中に品物が届かないのは当たり前、
届いたらむしろその方が驚き、くらいの心構えでいたのだが
1か月以上過ぎた11月半ば、それも過ぎて11月末になっても
何一つ届かないのには、いささか焦った。

自分一人の買い物なら「ちぇー、行方不明かあ?」で済むが
今回は他人様のものも注文している。
楽しみに待っていらっしゃるであろうに、届かないではあまりに無念である。

EMSや書留ならトラッキングナンバーで行方を追えるが、
送料無料の品にはそんな気の利いたものはないので
こちらにできることは、ひたすら待つことだけ。
なので、待った。
ことに12月に入ってからは、今日は来るか、明日は来るか、と
ポストをチェックする雪だるまの手元を覗き込んでいたが
5日過ぎても、10日過ぎても品物は来ない。

とうとう発送から2か月が過ぎても何一つ届かない時点で、
私はこれは途中で迷子になったか(しかし別々の販売者から買った5件すべてが、
そろって迷子になるという事態は考えにくい)
あるいは中国から北米に向かっていたコンテナが1隻、太平洋で沈み、
積み荷がすべて失われたのではないか、
あるいは発送したというのは嘘で、実は業者殿、代金だけ受け取って発送していないのではないか
とまで思ったが、その場合、たとえそうだとしても確認のしようはない。
もちろん eBay には品物が届かない場合、返金制度があるので
いよいよの時はそれを利用すれば金銭的損失は免れるが
しかしそうなると今後中国の販売業者を利用するに際し
常にいくばくかの不安がつきまとうことになり、私にとっては金銭的損失よりも
その不便の方が大きく不都合である。
(中国から買えないとなったら、私は今後どこから手芸材料を仕入れればいいのだ?)

と、ぶつぶつ考えていたところに昨日、待ちくたびれていた5点のうちの2点が届いた。
一番先(と言っても注文日は1日、2日しか違わないのだが)に注文した品で
しかも編み物グループのメンバーのために注文した品だったので
私としては二重にうれしく、大いにほっとした。
この分ならあとの3点も、そのうち届くかもしれない。
クリスマス後、ひっとしたら来年にずれこむかもしれないが
届かないよりはずーーっとましである。

それにしても届いた後、消印を見たら、日付はなんと10月7日。
北京からここケベックに届くまでに2か月以上かかっている計算で
しかも呆れたことには、種別は「Air」。
いったいどこをどう飛んだら、中国ーカナダ間に2か月かかるのか
私の頭の中は、疑問符でいっぱいである。
もしかして中国郵政の飛行機はジェットではなくプロペラ機で、
世界各地に荷物を下ろしながら、のろのろと地球を回っているのだろうか?


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らうとら

Author:らうとら
ドロシー・L・セイヤーズ、ローリー・R・キング、P.D.ジェイムズ、ディック・フランシス、水村美苗、高村薫、戸塚真弓、ヘレン・ミレン、シャーロット・ランプリング、ソフィ・マルソー(40代以降に限る)、ヘレナ・ボナム・カーター、アンジェリーナ・ジョリー、三代目金馬、小さん、枝雀、エンヤ、クイーン、ドゥルス・ポンテス、マドレデウス、J・S・バッハ、ちあきなおみ、トケイ・ピノ・グリ、アール・グレイ、自転車(冬季を除く)、あらゆる犬と猫
以上、私を幸せにしてくれる方々(敬称略)

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